「あそこへ三角の蛾がおったで…」
こばし夫が指さすのは,クチナシの隣の木。
近くへ行ってみて驚いた!!
おお〜〜っ これは!

これがウワサの羽化したてのオオスカシバ!
(2003.8.9 こばし家の庭)

 羽化したての初々しい蛾!

 蛾とはいえども,オオスカシバという蛾は昼間活動します。
スズメバチかというような羽音を立てて,ブ〜ンと旋回するもんだから,ついヒヤッと屈んでしまうけど,頭を押さえたままひょいと見れば,オオスカシバだった,ってことがたまにあります。
 透明な羽を高速で羽ばたかしているデップリとした姿,こんな蛾,きっと見たことありますよね。
 
羽は透明。だけどこの画像は早すぎて羽が写ってない模様…


 このオオスカシバ,ときどき小橋家の庭を飛んでいて,当然のごとく幼虫も湧くのです。
 庭隅の食草であるのクチナシの木は,まだ小さくて,4匹も一度に湧けば丸坊主になるぐらい。だが,うまい具合にい出来ていて,アシナガバチやカマキリに間引かれてるようです。
 あとは,天敵である家人に見つかると壊滅的なんですが,そこは立派な保護色の持ち主,よっぽどフンが散乱して葉がレースにならなければ見つからない。

 このオオスカシバ,「大透かし」の名のとおり,普通は羽は透明なのは有名なところ。
ところが,リンク先のアカホシテントウさんのHPで,トレードマークの透明な羽は,羽化した時には鱗粉がついていると聞いてびっくりしてました。こばし夫が見つけたのはちょうどそんなオオスカシバなのでした。

 こばし夫の呼びかけがあったのは朝7時すぎ。相手がまだ羽化したばかりで動けぬらしい。
ふっふっふ,今のうちがチャーンス! 
普段は素早くてよく見られないオオスカシバ,他の部位もじっくり見せていただきましょうか。


腰の白黒赤のラインが魅力的

←触角
 ちょっとブルーが掛かった縞部分が!
 先っぽの突起もカッコイイー!

 
背中の毛並みなんか,まるでワカケインコ

↓お腹側から見た羽
 やっぱり鱗粉に覆われてる。

オオスカシバの眼
くりくりの視線はモナリザ効果


 だいたい眺め回したので,家の中でくつろいで…そして2時間半後。
 まだいるのかな?
 庭に出てみたらーまだ同じ所にいるいる〜
  
近寄ってみたところ
おおー 羽がぶるぶる震えています!

そして,力が入っている証拠なのか,
お尻のフサフサ毛も
パァ〜っと開く開く!
(左は普通時・右はぶるぶる時)

 しかも,驚いたことに,ぶるぶるするごとに羽からポロポロとフケ状のものが飛び散ってるー!


フケみたいに白い鱗粉がばらまかれる…

 高速ぶるぶるを断続的に繰り返してはちょっと休み。また高速ぶるぶるという具合にしているうちに,羽はこんなことになってました。↓

こうやって 
ぶるぶるするうちに
前後の羽と裏表は
剥げて透明にー。


白く輝くはげはげ鱗粉は
絹のような光沢でした〜

 ぶるぶるのエンジン始動も済み身支度も整ったのか,カメラでひつこく撮している私が気にくわないのか,ブ〜ンと突然初飛び! そのまま青空に吸い込まれるように見えなくなりました。

 空についた時には,もう羽は透明になっているかな??


そして,残されたのは


お尻からまき散らされた液と 

頭上から引っかけられそうになって ヨロけた私


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