放送日 | 平成22年11月25日(第653回) |
ゲスト | ![]() あしたね研究所 山本恵二郎さん |
あらまし | 今回のゲストは、あしたね研究所の山本恵二郎さんです。 黒糖と練乳で味付けしたカリッとした美味しいラスクとともにスタジオに来てくれました。 3月3日にホームページが開設された、食とファッションのトータルデザイン「あしたね研究所」。明日の種をまきましょうという意味が込められています。 「これから自分がしたことを思った時に思い浮かんだ名前です。」 また明日ね、と別れる時の言葉、明日の種を植える時に今日一日を頑張りましょうという意味、それが明日、明後日と繋がっていけば良いなと思われたそうです。 ネーミングは、 「無になった時にフレーズが降りてきます。」 グラフィックデザイナー、お料理大好きな山本さん。 「自分の中に生まれたものを形にする職人に近いデザイナーなので、クライアントの希望を形にしていました。グラフィックデザイナーといってもアパレル関係の仕事をしてきました。クライアントとの話し合いの上で具体化するというのが基本的な仕事だったと思います。その中で見えてきたのが、効率優先でエンドユーザーを置き去りにしている傾向です。自分の中でそれは違うかなという思いが常にあり、そのはけ口になっていたのが料理であったりしました。自分が好きな食材等の見せ方や伝え方が、アパレル業界などに比べて遅れをとっているな、と感じました。今までつちかってきた「魅せる」ということを、そちらに持っていけるのではないかと思いました。そこで、あしたね研究所をいうのを立ち上げて、地域に密着したかたちで1から関わらせて下さいと、そうするときっとあなたの想いがかたちになると思いますよ、と思います。」 とてもきれいな写真を撮られる山本さん。 「愛しているからです。」 と、その極意を表現されました。 食材の美味しい時をピックアップして写真に「撮らせてもらう」。 料理ができることも山本さんの強み。クライアントから送られてきた食材を調理し、写真におさめています。 「この食材を最終的にこういうかたちにしたら、もっと美味しくなりますよと提案することで、消費者の方もこちらの世界にぐっと入ってきます。」 あくまでもユーザー目線の山本さん。それ故に、伝えることがあるのではないでしょうか。 「自分が美味しいと思う瞬間を撮るようにしています。本当に瞬間です。瞬間は難しいです。例えば鍋ものの写真であれば、湯気やその場の空気の流れまで、瞬間の中に封じ込めなければならないです。そういったものは経験値がないと撮れないです。現場は過酷です。2、3秒の世界で集中して撮ります。自分が美味しそうと思った瞬間、心を入れて撮るようにしています。被写体に物語がないと偽物だと分かってしまう。皆さんの経験値にある瞬間を撮るようにしてます。」 岡山県では、「あしたね研究所」のような形態をとった人はいないとか。 「プロデューサーは多いのですが、写真撮影からホームページの制作までトータルでやる人はいない。そういう形態の発信は県内初。」 最初のオファーは県外の方。沖縄の方が最初、次は北海道。岡山からの初オファーはジュエリー関係の会社。 「ものすごく不思議でした。ホームページにアップしていた果物の色、形がジュエリーと共通するものがあると思ってくれたらしいです。」 そして、 「念願がかなって赤磐市にある花澤ブドウ研究所さんから連絡がありました。果樹園から連絡があったのは初めてで、やったと思いました。桃太郎ぶどうの産みの親でもある研究所です。たくさんの新しい品種を世の中にだしている所です。ただ、次のステップを模索している時期だったそうで、その時に、偶然、自分のホームページを見て、連絡をくれました。夢に一歩近付いたと思いました。」 花澤ブドウ研究所にお邪魔した時には、ブドウを愛する職人の方がいらっしゃって、専門的な話しをたっぷりとされた山本さん。 「この人はブドウを愛してくれているんだと響くんですね。雑学であろうと何であろうが知るということは大切なことです。」 あしたね研究所|本部 http://ashitane.com あしたね研究所|写真部 http://phot.ashitane.com あしたね研究所|web部 http://site.ashitane.com 最後にパーソナリティー3人の感想です。 哲 :岡山の人から依頼がきたことが嬉しかったという 言葉が嬉しかったです。 とも:郷土愛を感じました。素敵です。 清美:自分の心を丸くするのが料理だと言われていたの ですが、それがお仕事に辿り着いたのかなあと。 ますますやっていっていただけたらなと思います。 (文:ゆきこ) |
今週の曲 | Keysha Cole 「BRAND NEW」 |
パーソナリティ | 池上清美・平松とも子・福山哲郎 |