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県境を越え「高知県」に入る |
遍路休憩所でテント泊 |
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太平洋の荒波を眺めながら歩く |
室戸岬「中岡信太郎像」 |
10日目 4月24日(金) (鯖大師〜東洋大師先遍路休憩所東屋)
鯖大師のトイレで洗面を済ませ必要な水を確保し歩き出す。少しでも足の痛みを軽くする事からキャンプ用のソフトサンダルを舗装道路で試しに履いてみると足への当たりが少なく痛みも感じられないので暫くソフトサンダルで歩く事にする。
海陽町の道の駅「宍喰温泉」で持参したお昼ご飯を食べ県境を「高知県」に越える。甲浦を過ぎ明徳寺(東洋大師)に寄り通夜堂を見学する。畳の8畳位の綺麗な部屋とトイレ、洗濯機、風呂が有る立派な通夜堂である。南西に国道を3km位歩き遍路休憩所の東屋の藤棚の下にテントを張り今夜の宿にする。スズキの夜釣りに来ていた地元の人と2時間位話し情報を得て、太平洋の波音を聞きながら一人静かな夜を過ごす。
11日目 4月25日(土) (遍路東屋〜室戸岬・中岡信太郎像下公園)
「室戸岬」に向かう道は左に太平洋を見ながら、行けどもゆけども幾重にも遠くに霞む岬に向かいひたすら歩道を進むが、進めど進めど景色が変わらない。
足の「まめ」も治療(カットバン&消毒)の甲斐が有りピークを過ぎた様で幾分楽に成る。(ソフトサンダルの効果が大きい)室戸岬近くの「青年大師像」を過ぎた所に有る、「シーレストむろと」の温泉(380円)で久し振りに汚れた体を洗い、レストランで土地の名物料理「カツオのタタキ定食」を美味しく戴きビールを飲みながらしばらくくつろぐ。
夕食は済ませたが今日の寝床は未だ決まって居ない。弘法大師が修行をした、「御蔵洞」を見学し寝床を探すが中々良い場所が無い。岬の先端に立つ「中岡信太郎」の像の下の公園にようやくテントがひと張り出来るスペースを見つけ今日の寝床とする。
12日目 4月26日(日) (中岡信太郎像〜道の駅「キラメッセ室戸」)
岬先端の山の上、24番「最御崎寺」へ急坂を1.4km空海号を引き登って行く、日曜日で有り早朝から参拝者が多い。参拝を終わり国道に下り太平洋の白い波を眺めながら25番「津照寺」へ向かう。お参りを済ませ1km位歩いた所で、「ご朱印」を貰い忘れて居るのに気づき引き返して戴く。門前の寿司屋さんでお昼ご飯に魚介の出汁の美味しい「うどん」を食べ。26番「金剛頂寺」(標高145m)麓まで歩き農機具倉庫に人が居たのでおじさんに空海号を置かせてもらい体一つでお参りし、道の駅「キラメッセ室戸」の海岸沿いの散歩道にテントを張り夕食を食べて居ると、神戸の歩き遍路H君(36歳)が同じ場所にテントを張りに来たので道の駅で購入した「トコブシ」をプライパンで焼いて食べさせる。(食べた事の無い味に絶賛していた) |
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夏が旬の「トコブシ」 |
土佐人の心意気 |
13日目 4月27日(月) (道の駅キラメッセ室戸〜唐浜駅広場)
キラメッセを出発し国道を室戸岬西側の波が太陽に照らされ穏やかに「キラキラ」光る海岸線を歩く。
奈半利の町に着き、ホームセンター「コウナン」が有ったので、5本指の靴下5足を購入し食堂で昼飯を戴きながら履いてみる。指が開き「まめ」対策には具合が良さそうだ。27番「神峯寺」下のなすび農家のおばちゃんに明す空海号を庭先に置かせて頂く事をお願いして、「土佐くろしお鉄道」 「とうのはま駅」の自転車置き場を寝床に決め人通りが無くなるのを待って居ると、昨夜道の駅で一緒した神戸のH君が来たので一緒に食事をしテントを張る。
14日目 4月28日(火) (唐の浜駅〜善根宿「萩森」)
朝一番、標高差430m距離2kmの山の上に建つ27番「神峯寺」に1時間掛けて登りお参りをする。下りは、足が靴の中で滑り爪が当たり爪先に痛みを感じながら下山する。穏やかな波が押し寄せる海岸線を眺めながら芸西村の「にしぶん駅」の高架下の善根宿「萩森」さんに電話して今夜の宿をお願いする。
16時過ぎに萩森さんに着いてみると、神戸のH君が洗濯物を干している。昼過ぎに到着したが今日の宿をここに決め休養を兼ねてくつろいで居るそうだ。自転車を借り、近くの酒屋さんにビールを買いに行きH君とビールを飲みながら夕食を戴き久し振りに布団の上で手足を延して気持ち良く眠る。
15日目 4月29日(水) (善根宿「萩森」〜28番札所大日寺 通夜堂)
夜中、雨が降った様で道が濡れて居るが雨は止んで今日は雨は降りそうに無い空模様だ。
海岸と線路の間の気持ちの良い「サイクリングロード」を歩き、香南市のコインランドリーで洗濯をし昼食が食べられる処を探しながら歩くが中々見当たらない。その内、山登りの友人の甥が住職をしている28番「大日寺」に着き、住職としばらく話をして御接待を戴く。未だ、昼すぎであるが休養を兼ね今夜の宿に「通夜堂」の利用をお願いし遅い昼ご飯を食べ午後は休養しながらのんびり過ごす。 |
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土佐くろしお鉄道「とうのはま駅」 |
海岸線に「サイクリングロード」が続く |
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28番「大日寺」の通夜堂前で食事中 |
ミカン(小夏)の花が咲いている |
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善楽寺参道のカーブミラーで自撮り |
種崎「浦戸湾」をフェリーで渡る |
16日目 4月30日(木) (大日寺〜32番札所禅師峰寺小屋)
大日寺の通夜堂を出発し、田んぼの中のニラのビニールハウス(高知は野菜生産が盛ん)が並ぶ細い道をニラの香りを嗅ぎながら歩き、29番「国分寺」に着く。国分寺から30番「善楽寺」に行く途中、スーパー「マルナカ」で買い物をしようとして、国分寺の納経所にミニ財布を忘れた事に気付き引き返し余りお金は入っては居ないが無事回収する。高知の細い田舎道を3回道迷いをし方向感覚が狂い中々順調に進まない。
31番「竹林寺」の急坂(標高120m)を空海号を押して登り、今日のノルマは達成したが、未だ2時間位時間が有るので32番「禅師峰寺」に向かう。小高い丘の上に有る寺で歩き遍路は近道が有るが空海号は押せないので遠回りして車道を歩き納経受付10分前に寺に到着する。
先に納経帳に「ご朱印」を戴き、ゆっくりお参りをし下の駐車場で今夜の寝床を探して居ると駐車場脇の小屋の持ち主がたまたま居合わせ快く貸して戴ける事に成った。
京都から歩き遍路のHさん(68才)が後追いで到着したので、訳を言って一緒に小屋内にテントを張り、自動車遍路のMさん(73才)とお酒を飲みながら情報交換をする。
17日目 5月1日(金) (禅師峰寺〜塚地坂トンネル手前東屋)
禅師峰寺の駐車場を出発し、種崎で浦戸湾を県営の渡し船(無料のフェリー)で渡り33番「雪蹊寺」にお参りする。土佐の野菜の温室栽培農家の中を太陽が照りつけ全身汗びっしょりになりながら、34番「種間寺」に急ぐ。徳島の10番「切幡寺」に応援に来てくれた徳島の「笑顔の大師:環ちゃん家族」が又、応援に来てくれ種間寺で合流の約束をしている。山門近くの「トマトの温室」から呼び止める声が聞こえるので振り向いてみると、両手に一杯に「トマト」を差出し持って行くように勧めてくれる。土地柄お遍路さんに優しくしてくれる文化が根付いていて感謝の一言だ。
種間寺に付いてみると、環ちゃん家族は既に到着して居り一緒にお参りを済ませ、木陰でお遍路道中の出来事を報告しながら手作りのお弁当を戴くき、又自分たちのお遍路経験から必要と感じた行き届いた気配りの品を沢山の差し入れて戴く。
「仁淀川大橋」の袂で眠気が指し橋の下の木陰に座り暫く「うとうと」居眠りをする。だが、この居眠りが後で大変な道迷いをしてしまう。暫く休憩をして眠気も取れ歩き始め、仁淀川の土手をひたすら歩き2km位歩いた時地図を開き遍路路から大きく外れて居る事に気付く。(方向感覚が居眠りで狂ったしまった)それでも、45番「清滝時」に向け仁淀川を渡る橋を探し4km位歩いた所の橋を渡り、お寺に登る坂の下の民家に空海号を置かせて戴き清滝時にお参りする。お参りを済ませ民家まで降りてみるとご主人が沢山のみかん「宿毛小夏」を袋に詰めて持って行く様に奨めて頂き有難く頂戴する。
18日目 5月2日(土) (塚地坂〜宇佐大橋下公園)
昨日は高岡のスーパーで買い物をすませ、「塚地坂トンネル」の下の公園の東屋にテントを張り、久し振りに「焼き肉」を戴き休む。国道沿いで夜中大型のトラックが走る音がうるさかった。
トンネルを抜け、宇佐の町に出て、コンビニで食糧の不足分を買い足し「宇佐大橋」を渡りながら、下の公園にテントが見え降りてみる。芝の平らな場所にテントが3張張ってあるので聞いてみると、明日友人達とアウトドア―を楽しむため、先乗りでテント(無料)を張って居るそうだ。
未だ、午前中では有るが今日はここで足を止める決断をしてテントを張り36番「清龍寺」に納経道具と洗濯物を持ってお参りをする。お参りを済ませ、お寺裏の歩き道を登り国民宿舎「土佐」に行き、太平洋を見渡す「露天風呂」を1時間独り占めにし、カツオ丼の昼食を戴き、コインランドリー(300円)で溜まった洗濯をしながら休憩する。テントに戻りくつろいでいると、一昨日禅師峰寺で一緒した、京都のHさんから電話が有り公園に一緒にテント泊したいそうだ。都合、群馬から単車で来た中年の2人とテーブルを囲んで夜中まで盛り上がる。 |
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道の駅「かわうその里」を出る |
奥大阪から「高知自動車道」 |
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37番「岩本寺」に到着 |
長野のお遍路さん |
19日目 5月3日(日) (宇佐大橋下公園〜道の駅 かわうその里)
今日は午後から雨が降る予報だ。出発準備をしていると霧雨の様な雨が降り出してきた。「横波スカライン」合流点で傘を取り出し広げる。傘を片手に持って空海号は押し辛い。
須崎の町に入る頃には本降りと成り、今夜の宿が心配だ。京都のHさんに教えて頂いた丘の上の公園に行ってみるが工事中で立ち入り禁止の表示がしてある。港周辺を一回り歩いてみるが中々場所が無いので道の駅「かわうその里須崎」に行く。ゴールデンウイークの日曜日であり、駐車場も店内も沢山の人で混み合っている。駐車場の山側のトンネルを抜けた道路の下に車が3台位止まっている。ナンバーと駐車場所からすると道の駅の従業員の車らしい。営業時間が終われば車は動くと読んで道の下で雨宿りが出来るここを今夜の寝床に決める。
Hさんも寝床探しに困って居ると思い電話で連絡を取り、車が動くのを待ってテントを広げ雨も本降りの中、雨の野宿場所探しが成功した嬉しい思いで夕食をHさんと戴き床に就く。
20日目 5月4日(月) (道の駅〜37番札所岩本寺通夜堂)
朝から大変な雨だがお昼頃には止みそうな予報の中、傘を差し空海号を押す
中土佐の「奥大阪」の長い上り坂を登り峠まで登ると、神奈川の女性お遍路さんIさんと偶然出会う。道の駅「あぐり窪川」まで歩き、昼食を食べに食堂に入るがこれまた満員で1時間位待って食べ終わったのは14時が過ぎていた。
4km先の37番「岩本寺」まで歩き、通夜堂の申し込みをしガレージ(物置)の中にテントを張る。
長野の松本から来たKさん(65才)と同宿と成りKさんは床にダンボールを広げ寝ていた。
21日目 5月5日(火) (岩本寺〜民宿ビックマリン)
昨夜はKさんとビールを飲みながら話に花が咲き盛り上がる。Kさんは信州そばを打つのが得意だそうで、松本に山登に来る前に連絡をくれと言っていた。国道56号の長い登り坂を2か所越え道の駅に昼食を食べに入るが、昨日と同じ状況で食べる事が出来ないので外の「たこ焼き」を買いベンチで戴く。タコ焼きでは食べた気がしないので、ドライブイン「幡多路」前のうどん屋さんで「ざるうどん」を食べるが余り美味しくはなかった。
久しく「お風呂」も入って居なかったので今夜はテント泊で無く「民宿」泊りにして宿を探す。
井ノ崎トンネルを抜け、道の駅「ビオスおおがた」手前の民宿「ビックマリーン」(3500円GWで500円増し)に宿を取り、風呂に入り選択をし久し振りに布団で寝る事が出来た。 |
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空海号「四万十川」を渡る |
以布利「じんべい広場」 |
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津呂の金平さんの「善根宿」 |
「以布利」の穏やかな海 |
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北海道中標津のMさんと遭遇 |
1日60kmを歩く大阪のお坊さん |
22日目 5月6日(水) (民宿ビックマリン〜じんべい広場)
久し振りに「布団」で寝る事が出来たが、朝起きてみると身体が痛い、テント泊では体に痛みを感じる事は無かった。21泊もテント泊りをすると体が馴染んでテント仕様に成って居る様だ。
民宿を出発し、道の駅まで2km歩くと、神戸のH君と連れのK君が出発の準備をしている。
目的が同じなので皆さん着いたり離れたりしながら進んでいる。「入りの松原」を歩き、「四万十川」を渡り神奈川の女性遍路Iさんと出会う。長さ1600mの「新伊豆田トンネル」抜け「下ノ加江」から海岸沿いを「大岐の浜」で今日の寝床を探しながら歩く。
民宿は沢山有るが今日は「以布利」まで歩き、「大阪海遊館・海洋生物研究所以布利センター」で「ジンベイザメ」を飼育している「ジンベイ広場」の屋根の下にテントを張る。
四万十川で逢った神奈川のIさんは先着、他ライダー等6人。(温水シャワーが有り快適な場所だ)
23日目 5月7日(木) (じんべい広場〜足摺岬 往復)
夜明けから雨が降る嫌な天気だが午前中には止む様な天気予報なので小雨の中を傘を差して出発する。予定の道を間違え「土佐清水」の町に出る。以前「ひーさん」と自転車遍路をした時にテントを張った公園横を通過し「足摺岬」東側の海岸沿いの道をひたすら歩く。
途中、「津路」の善根宿でご主人としばらく立ち話をする。ご主人は「空海号」の事を入たく気に入って次から来るお遍路さんに紹介すると言って居た。(善根宿は10人位は宿泊可)
今日は足が重く中々進まないがお昼までに37番「金剛福寺」に着き「以布利」に折り返し「ジンベイ広場」泊りの予定なので余裕が有る。「足摺岬」に着いてお参りを済ませ、お昼ご飯を食べて外に出てみると、神戸のH君と京都のK君と出逢う。この先の歩くルートが違うため12km先の「土佐清水」の町で夕食材料を買い「ジンベイ広場」に帰る。今夜は、東京からのお遍路さん(70才)と若者3人と一日に60kmを歩く「大阪のお坊さん」で賑やかだ。
24日目 5月8日(金) (じんべい広場〜中筋川ダム東屋)
今日は良く晴れれて暑くなりそうだ、足の調子もかなりよく成りソフトサンダルで楽に歩けそうだ。一昨日歩いて来た海岸沿いの道を引き返す途中、徳島の「鴨の湯」で同宿した「北海道・中標津」のMさんと遭遇する。都合8km「下ノ加江」まで引き返し、コンビニで昼食と食糧を補充し木立の中の狭い道を涼しく歩く。
「芳井の遍路小屋」でご主人に「スタミナドリンク・麦茶」を接待して頂き有難く戴く。
三原の町で休憩をて、ビールを買うが氷が無い。店の奥さんが自宅の冷蔵庫から保冷剤を沢山入れてくれ「冷たいビール」を飲む事が出来る。
4km先の「中筋川ダム」の東屋を探して歩くが、ダムまで来て上の公園に迷い込みさまよう。
東屋は堰堤傍に有りかなり大きい。テントを張り、洗濯をして冷たいビールを飲み夕食を済ました所へ、一日に60km歩く大阪のお坊さんが到着する。
25日目 5月9日(土) (中筋川ダム〜BHセレクトイン)
小雨の降る中を39番「延光寺」に向けて歩きだす。平田のコンビニでおにぎりとバナナを食べ元気を取り戻して歩くが、元気が出過ぎて分かれ道を1.5km位通り過ぎてしまい、本降りに成った雨の中を引き返す。
延光寺のお参りを済ませ軒下で雨具を取り出して居ると声を掛ける人が居るので振り向いてみると、1番から暫く一緒だった福岡の「夫婦遍路さん」だ。高知から足摺までの遍路道は長く遠い為、一度福岡に帰り再出発し、レンタカーで廻って居るそうだ。
「宿毛」の町でソフトサンダルの買い替えをするつもりで歩いていたが旧道を歩く為お店が無い。県境を越え15時過ぎ今日の寝床を探すが中々見つからない。今日一日の雨で何もかも濡れたのでビジネスホテルに電話で宿泊確認をして1時間位歩いた一本松の「ホテル:セレクトイン」に入りお風呂に入り着替えを済ませ夕ご飯を食べ寛ぐ。
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