前院長・松田和雄が昭和30年12月2日に開業しましてから、当院は50周年という節目を迎えることができました。ここまで無事に地域医療の一端を担うことができましたのは大勢の地域の皆さま方や諸先輩方、また献身的にともに働いてくれた職員の方たちの長年にわたる、有形無形のご助力とご支援の賜物と感謝いたしております。
 さて前院長が開業いたしました50年前から私が当院で働き始めた20年前までの30年間は、ちょうど日本の高度経済成長期に一致しております。交通事故、労災事故が多発し、救急医療体制が未整備のため、当院も1次2次の救急病院として、地域医療の一端を担ってまいりました。
 しかし昭和から平成に移る頃から医療圏や3次救急センターの整備に伴い、また疾病構造の変化により、当院の消化器外科、泌尿器科では主に悪性腫瘍の治療を中心とし、整形外科、脳神経外科では高齢化に伴う骨折や脊椎の異常、血管障害の治療を主体とした病院に、徐々に方向転換を図ってまいりました。おかげさまでこの20年で外科系の手術を専門とした病院として、地域の皆さまに一定の評価をいただけたと考えております。

医療法人 天和会
理事長・院長
 松田忠和
 しかし社会構造や年齢構成の変化のなかで、医療に対する地域の二ーズは今後ますます加速度的に大きく変化していくものと考えられます。これらの上に医療技術の進歩が相まって、企業としての病院は生き残りのための努力をさらに厳しく求められていくものと考えます。巷間「企業、指導者30年説」というのが言われています。これはいかに優秀な企業でも、また卓越した指導者でも30年経つと、その能力に限界がきて人心が倦み賞味期限が切れるということだと理解しています。確かに大企業でも何十年も成長し続けるのが困難であることは、近年の磐石と思われた企業の不振を見ていると事実だと言わざるを得ません。しかし病院という企業の使命はいかに医療が進歩し、時代が変わっても、患者さまと人間的な温かみのある信頼関係を構築し、正確な診断に立脚した適切な治療を提供するということは変わらないと、私は信じております。私どもはこの信念で職員一丸となって今後もより熱心に研鑚を積み、誠実に愚直に努力を積み重ねる決意ですので何とぞよろしくお願いいたしまして、50周年のごあいさつといたします。
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