冬フェス in HOKKAIDO
冬の早朝の出立、空港までの道の凍結が一番の気がかり
念のため、前日、空港まで試走してみた。積雪も凍結もなく、大丈夫だった
1日目、快晴。羽田までの飛行中に、富士山がきれいに見えた
富士山の辺り、何度も通ったが、山頂だけしか見えなかったり
裾野だけしか見えなかったり、なかなか秀麗な富士を見ることができないでいた
冬晴れのこの日、雪をいただいた霊峰を、上空から見下ろすことができた
富士山が見られたら、なんで嬉しくなるんだろう、日本人のDNAかなあ~
伊豆大島三原山の真上を飛んだ時は、火口までしっかり見られた
釧路空港は(当然だけど)雪が積もっていた、が、思っていたよりも少なかった
万全の寒さ対策をして、〈いざ!北海道に上陸〉
いよいよ北の大地の冒険が始まると思うと、ドキドキしてくる
1日目は移動日と思っていたので、即、阿寒湖温泉に直行かと思っていたら
鶴居村で丹頂の群れが見える所に寄るという
以前にも鶴居村を訪れたことがあるが、その時は遠くに数羽の丹頂を見ただけだった
雪原に鶴の群れが見られるとはラッキー!!心が弾む
「伊藤サンクチュアリ」・・雪原の中に鶴がいた。およそ100羽、それ以上かも
鶴を撮るためにたくさんの人も来ていた
普通に鶴がいる風景って想像できる?
こんな風なんですよ
阿寒湖温泉に着いたのは、夕暮れ時
温泉街に入る手前に、アイヌの集落〈コタン〉がある
夕暮れ、雪の中に独特の雰囲気のある集落を見た時、ビビッと心に稲妻が走った
異次元の世界を見たような気がした
メルヘンチック?幻想的?・・う~ん、表現できない世界だった
北欧の村のような、もしサンタの村があるとしたらこんな風なのかなあ~と思った
ホテルに入って一服して、ワクワクしながらコタンを探索に行った
おとぎの国にあるようなかわいいおうちは、お土産屋さんやカフェ・レストランなどだった
アイヌの人たちがお店を営みながら、そのおうちに住んでいた
木彫りのお店が多かった。この旅行の思い出に、私も手彫りの「シマフクロウ」を買った
ホテルで〈上げ膳据え膳〉の豪華な食事をいただいた後、〈阿寒湖氷上フェスティバル〉に出かけた
冬の間、阿寒湖は全面結氷する(温泉が流れ込むところだけ湖面が見えていたが)
その氷上で行われるフェスティバル、暗くなって一層寒さが増してきた会場へ出向いた
会場では、いろいろな体験コーナーがあった
北国ならではの面白体験ができて、楽しかった、寒さも忘れて夢中になった
ダンナは阿寒湖の氷切り体験に挑戦。阿寒湖の氷、厚いところでは1mにもなるそうだ
すごいでかいのこぎりで、ゴキゴキ切る。思ったより楽そう、女性もやっていたもの
私は、カーリングをやらせてもらった。あのカーリングの玉、氷の上を滑らす玉
1個10万円もするそうだ。結構重たい、最初動かなかった
エイ、ヤアと力を入れて押すと、ヒョロヒョロと頼りなげに進んだ
目印のところまでは届かなかったが・・・残念!
アイヌの人が、火で会場を清める儀式も見せてくれた
最後は、花火の打ち上げ、冬の夜空に花火が上がり、きれいだった
すぐ目の前で、大輪の花火が上がり、あちこちから歓声が聞こえた
最後にスターマイヤーが打ち上げられ、観客の興奮も最高潮、酔いしれた
祭りが終わった後、アイヌコタンの「イコロ」という劇場で、アイヌ舞踊のショウがあったので見に行った
アイヌの衣装を着た女性が、アイヌの歌を歌いながら踊りを披露してくれた
盆踊り風でもないし、日本舞踊的でもないなあ~なんか独特
祈りの踊りだったり、祭りの踊りだったり、日々の暮らしの有様を踊りに取り入れたり・・
最後に、踊り手の人が「北海道に来た記念に一緒に踊りましょう」と
観客の人々を誘ってくれたので、私も踊りの輪に加わった
終わってから、一緒に写真を撮ってもらった
旅行1泊目はこんな風、寒さは厳しいけど、心はほっこり、温かい1日が終わった
氷切り体験 カーリング、重かった 会場はマイナス15度
2日目、流氷砕氷船に乗る日、天候次第で中止になる可能性が大きかったイベントだ
旅行に出る前からずーーっと、天候と流氷の接岸状態が気がかりだった
2月3日、新聞で接岸初日のニュースを知り、取りあえず流氷が来ていることだけは確認できた
後は、その日、その時間の天候だけだった
さて、当日はというと、快晴・風良し・・ガイドさんの情報だと流氷の状態は最高らしい
期待してもいいとのこと、ホント、ラッキー!良かった~~他の人たちも安堵の歓声をあげた
一路網走港へ、途中、完全結氷した網走湖や網走監獄を通ったが、ガイドさんの案内は上の空、ソワソワ・ワクワク・・
ようやく待望の網走港に到着、バスを降りて海を見ると、防波堤の外は流氷で真っ白、すご~い!
乗船前から興奮気味だったが、乗船し、間近に見る流氷にはその何倍も興奮した
正確に言うなら、流氷ではなく、流氷を砕いて進む砕氷船オーロラ号に興奮した
流氷を間近で見られる場所として、ネットで一押しだった〈1階のデッキ〉で見学した
オーロラ号が、流氷を砕いて進むガガガーッという音、流氷にぶつかり、砕いていく時の衝撃
砕かれた流氷は、せりあがってこっちに迫ってくるのだが、圧倒されるような迫力がある
これは、見るものではなく、五感をフル活用して感じるものだと思った
1時間ほどの流氷見学、ずーっとデッキにいたが、寒さなど全然感じなかったし
時間が経つのも忘れるほどだった。気が付いたら帰港していた、という感じ
もう2度と来ることはないだろう。奇跡に近い好条件が揃ったことに感謝あるのみだった
さて、砕氷船を十分に楽しんだ後、向かったのは、天都山の「オホーツク流氷館」
昼食場所のこの地は、もしも砕氷船が欠航した時の見学場所でもあった
映像での流氷体験ができるとのことだが、生の体験には遠く及ばないだろう
改めて、今日の幸運を感謝し、見晴らし抜群のレストランでのランチに舌鼓を打った
昼食後、絶景ポイントがあるというので行ってみた
オホーツク海を背景に、流氷が沖遠くまで見渡せる、まさに絶景、すごい!すごい!
で、もちろん記念写真をパチリ・パチリ・・次の人が待っているので、つい、台から飛び降りたら・・
そこは地面ではなく、くぼ地だった。雪の中にダイブ、ビックリした~
私以上にびっくりしたのはダンナ、急に姿が見えなくなったのだから
雪まみれになって、起き上がったが、ダンナに向かって一番に言ったのは、「カメラの雪、拭いてーっ!!」
自分の身より何より、カメラの中のデータが大事だった
落ちたのがオホーツクの海でなかったのが良かった。流氷の海にダイブしてたら・・・
雪原の中に落っこちるというハプニングがあったが、その後は順調に西へ西へ、層雲峡へ向かった
途中、「おんねゆ温泉道の駅」でトイレ休憩。ガイドさんによれば、ここは地元産牛乳がおいしいとのこと
ならばと、ホットミルクを買いに行くと、だれしも考えることは同じのようで、行列ができていた
少し待って受け取ったのは、ホットとは言い難い〈ぬる~いミルク〉だった
おじさんが、小さなミルクパンで2人分ずつ沸かしていたので、はかどらなかったのだろう
本当はフーフー言いながら、熱~いホットミルクが飲みたかったのになあ~残念!
層雲峡に近づくにつれ、山が深くなり、雪も多くなってきた
それまでは広い平原を走っていたので、周りの風景がかなり変わってきたと感じた
ホテルに着いたのは夕暮れ時だったが、峡谷でもあり、かなり暗くなっていた
夕食後、風が強く吹く中、氷瀑祭りの会場に出向いた
雪交じりの強風が吹いていて、会場の寒暖計はマイナス15℃を指していたが、体感温度はもっと寒かった
あんまり寒いので、時々氷像の中に避難して、風を避け、また外に出るといったことを繰り返していた
「氷瀑」というのは、「氷結した滝」という意味で、文字通り、木組みに川の水をかけて像を作っていったもの
去年の11月ごろから作り始めて、やっとこの時期に間に合わせたということらしい
ツララのモンスターのような像なので、細かい形は作られていない
雪まつり会場で見たような精巧な像ではないが、大変な時間と人手がいっただろうと想像した
この祭りでも最後に花火が上がった。阿寒湖と同じくらいの迫力があった。冬の花火は一段と綺麗
最後の最後に、餅まきがあった。ダンナは2袋・私は3袋ひろった
極寒の祭りだったけど、なかなか経験できない面白い祭りだった
旅行3日目、実質的はこの日が最終日。4日目は移動日で帰るだけだから
朝イチで行ったのは、ホテルから2,3分の所にある「銀河・流星の滝」。バスに乗ったと思ったらすぐ着いた
この時期、滝は氷結していて流れ落ちる水を見ることはほとんどない
層雲峡の代表的なこの二つの滝も、「銀河の滝」は氷結していて凍った滝を見ただけ
「流星の滝」の方は、大きいこともあって水が流れ落ちていた。雪解け時になったら迫力ある滝が見られるのになあ~
車窓から層雲峡の奇岩を見学しながら次の目的地である旭川に向かう
途中、上川町を通った。ジャンプの高梨沙羅さん・原田さんの出身地である。オリンピック開催中はさぞ盛り上がっていることだろう
旭川では「旭川冬まつり」を見学することになっていた。この祭り、実はあまり意識していなかった
「流氷」と「雪まつり」がメインで、他は〈ついでだから、時間つぶしに・・〉ぐらいだろうと、に考えていた
が、ここはホントに面白かった。昼間のイベント会場はここだけ、昼間だからの楽しみ方があった
「スノーバナナ」という乗り物に乗った。写真を見たらわかるけど、スリリングな乗り物で絶叫~~
会場が狭いのと、昼間なので、一目で見渡せる。移動が楽。屋台が集中している
「次、どこ行こうか」、「あそこいいんじゃない、行ってみよう~」と即決
次に行ったのが屋台村、ガイドさんお勧めだった地酒「大雪の蔵」を熱燗で、つまみに何故だか名古屋名物の「みそおでん」
寒い所で食べるあったかメニューは心にも体にも染み入る。おいしかった~(お酒はダンナの感想だけど)
他にもやってみたい体験コーナーはあったのだけど、何分時間が限られているのでパス、ちょっと残念だった
ここは予想外に楽しめた所だった。やっぱり行ってみないと、見てみないと、分からないことってあるねえ~
札幌の街には明るいうちに着いた。大通公園沿いの道を通ってホテルに入ったので
車窓から、少しだけだが祭り会場の様子がうかがえた。ホテルから会場までは徒歩5分ほどだ
ホテルでは、まずはお茶を1杯飲んで、手足を伸ばし、疲れをとってから雪まつり会場へ出かけた
雪まつりは、大通公園の1丁目から12丁目までで開催されている
大雪像は1区画に1つ、中・小の雪像だったら、何体も並べられていた
私たちの泊まったホテルは11丁目にあったので、そこの雪像から見学した(12丁目はパス)
11丁目は国際広場で、世界の国々・地域の人々が制作した12体の雪像が並んでいた
コンクールになっていて、1番はタイの人たちが作った雪像だった
10丁目は手塚治ワールド、9丁目は市民の広場で、市民参加の雪像コンテストが行なわれていた
8丁目、ここが一番良かった。奈良薬師寺大講堂、陸上自衛隊が作った大雪像だ
細部まで凝った作りで、圧巻だったが、更に感動したのはプロジェクトマッピングだ
雪像は白一色で、それだけ見ると、感動はするけど、大きな物体がドーンと鎮座しているだけに思える
その雪像に、音と光でプロジェクトマッピングが映し出されると、像が一変する
白い雪像に色がつくというのは、思った以上に綺麗で、動きが出てくる
マッピングは4丁目のファイナルファンタジーと5丁目のバーンスタインの所でも見たが、薬師寺が一番良かった
3丁目では、スノボの競技が行われていた。実際にスノボを見るのは初めてだったが、迫力あったわあ~
最後に、35分も待ってテレビ塔にのぼった。待った甲斐があった。会場が一望でき、札幌の夜景のうっとりした
4日目、最終日は移動日。飛行機に乗って帰るだけ。昨夜遅かったので、朝はゆっくりの日程だった
朝食は最近はどこでもバイキングがほとんど、取りすぎないようにと、肝に銘じている
札幌のホテルは街のど真ん中にあったので、いつもの朝食時の風景と違っていてチョット戸惑った
ホテルの横は人通りの多い道で、通勤通学の人たちが足早に歩いていた
小学生がカラフルな防寒着を着て通った。ああ、今日は金曜日だ、学校に行ってるんだ、私たち遊んでてゴメンm(__)mね
ゆっくり食事して部屋に帰っても、まだ時間はたっぷりあった
TVをつけると、朝イチをしていてちょうど瀬戸内寂聴さんが出ておられた
話題の本「お茶目に100歳!寂聴さん」の著者で、秘書の瀬尾まなほさんと一緒に出演していた
あの二人、おもしろいねえ~漫才しているみたい、いいコンビだわ
家だと朝のTVは落ち着いてみられないけど、朝の用事を何もしなくていいいここは天国
せかせかしないで、ゆっくり拝見させてもらった
ちょっと早めにロービーに降り、売店で最後の買い物をした
この買い物、どうしても必要だったわけではなく、時間つぶしに・・といったところだった
が、その後、ここでの買い物が深~い意味を持ってくるようになるんです、実は・・
それは、次のお話に取っておきましょう。今日はここまで
のんびり、ゆっくりできたのはホテルを出発して、新千歳空港に着くまで
11時前に空港に到着。12時30分のフライトまでは十分時間がある
旅行中、結局食べられなかったラーメンが食べられるかも、お土産も買えそう・・
その前に、邪魔なキャリーバックを預けてしまおうと、荷物受付場所に行くと、長い列ができていた
しかも、ここ自動になっていて、手順が分からない
先に預けている人のやり方をじーっと観察、同じツアーに参加した人が並んでいて心強かった
かなり時間がかかったが、何とか無事にキャリーバッグを預け、身軽になり
さあ、ラーメンでも食べようかと思ったけど、嫌な予感がして、早く保安検査を受けてしまおうと思った
空弁買って待合室で食べればいいわと思って、保安検査場に行ってみると、長蛇の列
新千歳はちょっと前に、保安検査場でトラブルがあって、保安検査が厳重になっていた
添乗員さんが、「ここは乗り遅れが一番多い空港だから、早目早目で行動してください」と言っていたが
本当に検査に時間がかかっていた。隣にJALの検査場があったが、そこは閑散としていた
なんでANAだけがこんなに混むのか・・ラーメンもお土産も吹っ飛んでしまった
12時過ぎ、やっと検査場を通過、食事している間はなし、取りあえずトイレだけは済ませて
帰ってみると、搭乗が始まっていた。結局、お昼ご飯は飛行機の中で食べることになった
お茶を買う暇もなかったので、機内サービスのお茶が貴重な飲み物になった
羽田には5分遅れで着いた。乗り換え便まで40分、遅れて着いた上、後ろの方の席だったので
降りるまでに時間がかかり、心はせくばかり・・〈急いで、急いで!〉
1階の到着ロービーから2階の出発ロービーへエレベーターで移動
さらに、53番ゲートから66番ゲートまで早歩き、小走り・・とにかく急いだ
ここでもトイレだけ、お茶買う暇もなし、すぐに搭乗のアナウンス。いそがしい~~ちょっと休みた~い
最後の飛行機に乗り、やっとホッと一息、お土産、ホテルで買っといて良かった~
朝の優雅なひと時は何だったのだろうか、後半はドタバタ・ドタバタと慌ただしい半日だった
5時過ぎ、無事に自宅に帰りつき、久しぶりの我が家で足を伸ばした
それにしても、我が家の何と寒いことか、開口一番〈さむ~!〉