春動! 2007! はっ!

昨年172人で「響心」を演奏した子供たちのうち、49人が再び和太鼓に取り組むことになった。

琴、茶道、水墨画、和菓子、郷土料理、書道といった日本の伝統文化を体験した後、
自分たちから和太鼓、民話劇、よさこいソーラン節・とこはい下津井節等の民舞を発表することになった。

和太鼓を選んだのは各組の元気印。



昨年の経験から、
・太鼓を増やせば増やすほど迫力が増すと考えたのは間違っていた。
・大きい音にはすぐ慣れる。あくまで強弱のバランスが大切。
・振りは上下左右、いろいろなパターンを取り入れる。
・大太鼓3個、中太鼓10個、ドラム缶太鼓18個、締太鼓3個が体育館では適切。
・人数を生かすには、1個の太鼓を2人で分担打ちするのがおもしろい。





そして、今年の一番の目玉としたのは、9か所に散らばった移動打ち。
全員全力打の後、リーダーの一人打ちに続き、呼応する各9パート。
中央では2人組のベース打がリズムを整える。



やはり、子供たちにとって3つの太鼓を渡り歩いての移動打ちは難しかったようだ。
行きと帰りでパターンも違い、さらに「やぁー。」の掛け声も入れなければならない。
発表後の感想文にもここが苦労したとの記述が多かった。




もう一か所は、締めのソロ。
かなり難度のリズムを入れたため、最初は無理かと考えた。
パート決めの時、まず私が試打をした。
誰も希望者がいなければやめようと思っていた。
ところが、立候補した意欲いっぱいの4人の男子。
がんばった。
内一人は鎖骨骨折のためドラム缶太鼓にまわったが、
なんとかソロを通すまでできるようになった。
締めと全体の絡みも、稽古が進むにつれて迫力を増した。

そして、本番を終えた。
昨年同様、最初の一打を見て安心した。




最後のコール。
「小学校生活、最後の発表会。いかがだったでしょうか。」
最初のコール担当が声を張り上げる。
次の担当が、いち、にぃと時間待ちをしている間に、観客席から大きな拍手が起こった。
いろいろな思いが込められた拍手だったのだろう。
その瞬間、6年生の顔つきが変わったのを感じた。
練習ではなかなかじっとできなかった者もぐっと胸を張る。

「僕たちは、やる時はやる。」
力の入ったコールは最後まで続く。


追記

練習では、前列の太鼓はすべてウレタンを張り付けた机をたたいた。
ウレタン太鼓、締太鼓、ドラム缶太鼓の組み合わせは、
それはそれでバランスがとれており、教室等で発表するのには最適だろう。