「響心」172人バージョン
今年はジュニアの方は中学生が忙しくなり、新入部員のがんばりもあり、
新しい「響心」と「わっしょい」に移りつつある。
創部からのメンバーである尾越姉さんは、自身の高校のクラスに呼びかけて
文化祭で「響心」南高バージョンを披露した。
また、鬼太鼓クラブでも「響心」茶屋町バージョンに取り組んでいる。
どれにもそれぞれの個性があふれ、すばらしい結果を残している。
さて、ひとつの太鼓だけでも情熱や心を伝えることができる。
それが10数個に増えると、さらに迫力が出てくる。
では、50個ではどうか。
その2倍の100個を超えるとどうか。
やってみました。
大太鼓3個、中太鼓10個、締太鼓4個、プラ鉢太鼓11個、ドラム缶長太鼓14個、
ドラム缶短太鼓6個、竹太鼓12本。
演奏者は172名の5年生。
まずは、172セットのばちと竹を載せる台の製作から。
そして、テーマを覚えることから、パート選びに。
体育館で、それぞれの場所を決めるだけで1時間。
最初の「やあっ。」から、いよいよ全体練習が始まる。
今までの経験から、リズムが早くなるところと掛け合いに入るタイミングが難しい。
それは、172人バージョンでも同様で、曲の持つ特性かもしれない。
120人の竹太鼓のフレーズを新しく挿入した。
最初は体育館の2階ギャラリー全体を使うことも考えたが、
リズムが合わないのでステージと本隊右左のポジションを選んだ。
革太鼓より強くならないように、響きのバランスをとることに苦心した。
一週間前、実際にすべての太鼓がそろって打ち鳴らしてみると、太鼓も竹も思った以上にすごい迫力。
〔それまでは机の上の電話帳を叩いていた。〕
音を抑えることが指導に加わった。
1曲目「響心」のめどが立ったところで、「わっしょい」にも取り組んだ。
一枚太鼓やチャッパ、チャンチキ、桶胴太鼓、それにアルミ缶・水道管横笛も登場。
10人1組でポーズを決めると、3曲目の合奏の準備にかかる。
12列まで進むと、大太鼓の横打ちリレー。
楽譜だけ渡し、1回の試し打ちを見ただけで、あとはオリジナル打ちにしてしまった子、
三三七拍子・後打ちを、教えた以上に華やかにした女の子、
最初はへっぴり腰、だんだんホームランも打てそうになった野球部の男の子、
そして、準備も整い、場内が静かになったところで登場する大トリの陸上少年。
いつの間にか、黒の制服が白と赤に変わる。
ティンパニーや金管楽器も加わり、呼松太鼓の銅鑼も重要な役割を与えられる。
4ヶ月練習し、市民会館の学校音楽祭でも披露した中国の王宮をイメージした「パレスメモリーズスイート」。
この写真の日はリハーサルで、楽器の出し入れや照明も再確認することが目的。
12月12日には、4・5・6年生による本番の発表会。
保護者はもちろん、近くのグループ介護の人たちも鑑賞。
後日、送られてきた寄せ書きに次のような言葉があり、子ども達の心を打つ。
私は85さいですが、今日の演奏で90まで生きる力をいただきました。