野生の蚕 シンジュサンの観察記 No3

2003年8月〜9月

     

8月19日に卵を産み付けてから、9日目の8月28日に孵化した。
続々と出てくる幼虫を見て、ゾクゾクっと鳥肌に〜〜苦手だな〜この状況…
な〜んて言ってる場合ではなくデジカメデジカメ〜!

 

孵化した場所の葉を食べ尽くし、翌日には他の葉へと集団移動。

   

どんどん食べて1週間目にはこんなに大きくなった

   

    体の突起もはっきりと見え、色も白くなり、9月半ばには初めて出合ったとき同様の
    50mmあまりの体長となり、相変わらずハグハグと葉を食べている。

    

    そして繭へと変身まじかには色も緑っぽくなり、糸を出し繭作り作業のはじまり〜!

     

       
出来たてほやほやの繭はまだうっすらと緑色が見えていたが、
       翌日にはしっかりとベージュ色になっていた。

   

    幼虫はウジャウジャと沢山いたのに、出来上がった繭は14個だけである。
    弱肉強食の世界、数が少なくなったなぁ〜と感じて木の上を見ると、
    大きなカマキリがいるじゃないの… 

    何匹も食べられてしまったのね、自然界は厳しいです。(T_T)

    それに繭作りにもドラマありで、なかには不器用なのがいて途中失敗したりした。
    でも粘り強く!糸を出し続けて作り直し見事に完成させた。
形は少しいびつだったけれど…

    それから木から落ちるのもいて、しかも塀の外の側溝の中へ…
    何とか拾い上げて葉の上に置いてやると、すぐに糸を出して繭を作り始めたりした。

    とにもかくにもこうして繭になり越冬の準備は完了。
    繭を14個ぶら下げた「シンジュサン」の母なる木は、
                    頼りなげにひょろりと立っているのである。