随筆・徒然なるままに

5 宮城数江先生の思い出

平成25年12月

←平成6年、宮城道雄生誕
  100年記念演奏会の
  フィナーレ


上の写真は、平成6年、宮城道雄生誕100年記念演奏会のフィナー

レに、総勢、約250名によって「春の海」を演奏をした時の写真ですが、

宮城会のhpにも、宮城会を象徴する写真として、私が持っている、

この写真が出ておりましたので驚きました。
http://www.miyagikai.gr.jp/miyagikai/index.html
舞台中央に宮城数江先生がおられて、前列6列目左端の方に私が居

ります。

現在、私は、ある事情により宮城会を退会しておりますが、宮城

道雄先生に対する敬愛の念は、今でも変わる事はありません。

そこで、つい先日、宮城道雄記念館の特別賛助会員に入会を申し込

もうと決意しましたところ、翌朝の夢に、なぜか宮城数江先生が現れて、

昔、お稽古して頂いた頃の事を思い出しましたので、急に、この随

筆を書いて見ようかと思ったしだいです。

数江先生は、姉の喜代子先生と共に、宮城宗家として、ご活躍して

おられました。

世間にも、兄弟で同じ楽器の指導をしておられる方は、多々おられ

るでしょうが、たいがいは、それぞれ兄の弟子、弟の弟子と別れて

いるのが普通だと思います。

しかし、この喜代子、数江先生の両姉妹に限っては、本当に二人で

一人という言葉が、ピッタリする姉妹でした。

たとえば、今週、数江先生のレッスンを受けて、翌週に喜代子先生

のレッスンを受けますと、ちゃんと数江先生から、先週の稽古がど

うであったかという伝達が喜代子先生に行っているらしく、また逆

の場合も同じようでありました。

また、お二人とも、あっけらかんとしたご性格で、ご一緒に、ご指

導を下さる時などは、まるで、漫才の掛け合いでも聞いているかの

ような楽しい両先生の会話が懐かしく思い出されます。

私が、宮城数江先生の、お人柄に感心したのは、ある曲の個人レッ

スンを受けた時に、私が無遠慮にも、「先生の模範演奏のレコ−ドを

聴いておりますと、一箇所、楽譜と違うところがあるのですが」と、

お尋ねしましたら、先生は正直に、「あれは私が間違えたの」と答え

られました。

その時は、私は、それを何とも思わず、人間なのだから、時に間違

える事があって当然だし、それだからと言って、私の数江先生に対

する尊崇の念がなくなる訳でもないのですが、中には、同じような

調子で質問をしたら、急に怒り出すような先生も少なからずおられ

て、びっくりした経験がありました。

私自身は、他人から何か批判を受けましても、それを冷静に受け取

れる性格なので、つい、どの方も同じように考えてしまうのですが、

やはり、十人十色と云われるように、人の考え方、感じ方には、さ

まざまある事を実感しながら、在りし日の、素直なご性格でいらっ

しゃった宮城数江先生の事を偲んでおります。

尚、姉の喜代子先生の事につきましては、また近々に項を改めて、

書き綴ってみたいと思っております。

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平成4年開催、第27回宮城会コンクール作曲部門に於いて、自作「蓮葉の」が

入賞して、宮城数江先生より賞状を頂いているところです。
お知らせ


この度、ネットで知り合いました鎌倉在住の箏奏者、高橋てるみ様

が、私の作品「蒼い海」を演奏して下さる事になりました。
高橋てるみ様のブログはこちらです。

◆コンサート名=平成25年度 横浜山手芸術祭参加
           Chocolat〜ショコラ〜

           −お茶会へようこそ−

◆出演=高橋てるみ(箏)、大隈麻奈未(メゾソプラノ)、

      青山瑠美子(ピアノ)

◆日時=2014年2月9日(日曜) 13:30〜(13:00開場)

◆会場:山手西洋館 イギリス館(横浜市中区山手町)

◆入場料=3,500円(予約制・限定50名様)

◆申し込み=Chocolat(高橋)

       0467-25-2690(TEL&FAX)

        terumi_futaba@yahoo.co.jp(mail)