山陽新幹線岡山開業30周年イベント報告(02/05/19)

2002年3月15日に山陽新幹線は岡山まで開業して30年となりました。これを記念してJR西日本岡山支社では。数々のイベントを実施しました。そのごく一部をご紹介させていただきます。

イベントの主旨
新幹線が岡山まで開通して30年になります。そこで、今回のイベントは30年前の岡山関係の思い出の列車を復刻運転しようというものが中心となっているようです。
そこで!

当時の岡山の車両基地を私の想像で勝手に再現してみました。ディーゼル特急はもちろん「やくも」、寝台特急は寝台運用の「月光」と座席運用の「しおじ」、とっきゅうは「はと」と「つばめ」といったところでしょうか。この頃はよかったなあ。少し前の向町運転所のようでもありますね。

主なイベント
3月16日(土) 記念式典 オープニングセレモニー 岡山駅前広場 8:30〜9:10
          記念列車出発式 0系「ひかり」出発式 岡山駅新幹線上りホーム 9:30〜9:55 
                     キハ181系リバイバル「やくも」出発式 岡山駅8番ホーム 7:45〜8:00
3月17日(日) 記念列車出発式 「EF58&マイテ49」出発式 岡山駅8番ホーム 8:00〜8:10
3月16・17両日 新幹線まつり 旧ドクターイエロー・0系・100系・300系・500系・700系の車両展示と鉄道グッズ販売 岡山新幹線運転所 10:00〜15:00


3月16日(土) 0系「ひかり」運転
岡山(9:55)-------新大阪(11:00) 乗車券は団体旅行プランのみの発売でした。
撮影に行きたかったのですが、仕事の都合で行けませんでした。噂によると0系とキハ181系の運転のため、当日の岡山駅はカメラを持った人々で大混雑だったそうです。

 

ということで画像がありませんので私が昭和52年頃新倉敷駅で撮影した最初期型0系の画像で我慢してください。

3月16日(土) キハ181系「リバイバルやくも」運転 
岡山(8:00)-------出雲市(12:35)
玉造温泉(16:00)----岡山(20:40) 乗車券は団体旅行プランのみの発売でした。
本来は明るい時間帯の下り列車を撮影したかったのですが、仕事の都合で夜間の上り列車の撮影しかできませんでした。

20:25頃 倉敷駅5番ホームに進入するキハ181「リバイバルやくも」 懐かしいディーゼルエンジン音に思わず手が震えてしまいました。

倉敷駅に停車中の「リバイバルやくも」 北口側の町は当時とすっかり変わってしまいましたが、この角度は当時と同じ。懐かしい!

あっという間に終着岡山駅に向けて出発、やっぱり「やくも」はこの文字ヘッドマークが最高!


3月17日(日) 懐かしの「EF58&マイテ49」運転 

岡山(8:10)----------宮島口(11:50)
宮島口(15:50)---------岡山(19:25) 乗車券は団体旅行プランのみの発売でした。

 

8:35頃 倉敷駅を出発した「EF58&マイテ49」残念なことに肝心のマイテ49が信号の陰になってしまった。しかし中間の客車が12系というのも変ですね。しかたありませんが。

 

小学生の頃、大阪弁天町の交通科学館に展示してあったのを見た記憶はあるが、走っている姿をみるのは初めて。これが噂のマイテ49か。客車の色が揃ってたらもっとカッコいいんでしょうね。


3月30日(土) 165系急行「鷲羽」運転

新大阪(8:57)----------宇野(12:28)
宇野(15:25)----------新大阪(19:17)

宇野駅の一番外側の線路に入線していました。おかげで駅の外からでも撮影することができました。宇野駅自体はごく最近現在の場所に移転したので当時の面影は全くありませんでしたが、列車自体は懐かしい? しかし、私が鉄道写真を撮り始めた頃、急行にはヘッドマークがありませんでした。今回ある意味新鮮でした。

 
 このように宇野駅に停車し、2時間半ほど車両展示していました。車内にも自由に入ることができました。シートの色こそワインレッドに変わっていましたがその他はそのまま。さすがにくたびれていましたが懐かしい。でもヘッドマークは単なる板に書かれていて、以前のような重圧感はありませんでした。(終着駅で列車名変更する必要がないから当たり前ですよね。)

 当時の急行「鷲羽」や特急「瀬戸」などの終着駅宇野はこんな町です。駅のすぐ向こう側が瀬戸内海で、四国などに行くフェリーが行き交ってます。かつて瀬戸大橋がまだ無かった頃は、四国へ渡る人の大部分はみんなここから宇高連絡船に乗り換えていました。特に帰省の季節はすごい賑わいでした。連絡船が高松駅に着いてからはもっとすごかったらしいです。四国各方面に向かう列車の席を確保するため、船が高松に着くと乗客が全員お目当ての列車に向かって猛ダッシュ、必ず何人か転んでいる人を見かけるほどだったそうです。
 宇野駅は岡山県玉野市にあります。かつて造船業で栄えた町ですが、現在造船業の衰退、瀬戸大橋開業による駅利用者の減少等で町は活気を失いつつあります。自治体の活性化に向けて知恵を絞っているようで、この日も急行「鷲羽」歓迎イベントと題し、連絡船の写真パネル展示・鉄道模型走行・フリーマーケット・地元特産品の販売をやっていました。何といってもビックリしたのがこのイベントのため、駅のすぐ横に臨時駐車場を作り、しかも駐車料金が無料ということでした。とてもありがたかったです。玉野の人々ありがとうございます。

 
 昔の宇野駅構内の写真を少し。
 左は終着宇野駅に留置されている寝台特急「瀬戸」の客車です。朝到着してお客を降ろした後、このように中線にずーっと留置され、夜になるとまたホームに入線し、東京に向けて出発してました。ある日友人と駅構内で写真を撮っていると親切な?駅員?さんがテールマークの幕をクルクルまわしてくれて当時走っていた全種類のブルトレのテールマークを撮影することができました。特に西日本人には珍しい「ゆうづる」や「北星」などのマークが出てきたときはシャッターを切るのも難しいくらい手が震えたのを今懐かしく思い出しました。
 この客車の上の陸橋を渡って連絡船乗り場向かうようになってました。
 右は15〜20年位前に1日だけ復活運転された「うずしお」です。
 宇野駅では連絡船が到着すると乗客だけでなく、貨車も船に積み降ろししていました。私は当時貨物列車にはあまり興味が無かったので写真を全く撮ってないのです。今から考えればすごく残念です。

 
 宇野線、彦崎駅付近を通過し、新大阪を目指す「鷲羽」。宇野線はかつて特急が行き来していた線とは思えないくらいのどかな風景を走る単線です。なんだか架線があるのが不思議に思えます。


 彦崎駅を過ぎると瀬戸大橋線と合流する。向こうに見えているのが瀬戸大橋線の高架です。この写真を撮るため1時間ほどこの場所にいたのですが、四国特急や快速マリンライナー(プラレ名:近郊電車ブルーライン)がガンガンかっとばして通過していきました。のんびりムードの宇野線とは大違いです。

3月30日(土) キハ181系「リバイバルやくも」運転 
出雲市(8:36)-----------岡山(12:17)
岡山(17:39)----------出雲市(21:19)

 倉敷駅に停車する上り「リバイバルやくも」です。この日は前回と違い明るい時間帯に撮影することができました。

 この写真は昭和52年頃、上とほぼ同じ場所から撮影した写真です。倉敷駅も平面の駅でのどかだったなあ。「やくも」の編成も長い。もちろん食堂車付き。



 
 倉敷駅、夕方の下り「リバイバルやくも」山陰からの団体さんが多く乗車されたようで構内放送でさかんに「本日は遠くからお越しいただきありがとうございます。リバイバルやくもは・・・。」と案内していた。その中で「この列車は17時51分30秒に到着いたします。停車時間は僅か30秒です。前の方に続いてご乗車ください。」という放送が印象に残りました。到着時刻案内を秒まで行うのは非常に珍しいような気がしました。
 ところでこの「リバイバルやくも」に使用されている車両は、何とあのJNRマークまでが再現されてました。ヘッドマークも本格的でなかなか気合の入ったものでした。どうせだったら食堂車も・・・、これはちょっと無理ですね。

4月27日(日) 懐かしの「EF58&マイテ49」運転
大阪(9:17)---------岡山(12:18)
岡山(16:30)--------大阪(19:21)

岡山駅に進入するEF58&マイテ49 3月17日に引き続き2度目の運転となりました。前回の切符は団体プラン専用の発売でしたが、今回は個人向け発売でした。客車も前回の12系から今回14系に変更されてました。どちらもあまり変わりませんが。


岡山駅にて特急やくもと並ぶ。







 「岡山行」のサボがしぶいですね。現在主流の電光方式もいいですがやっぱりこの手差しのサボがいいですね。




















4月27日(日) キハ181系「リバイバルやくも」運転 
出雲市(8:36)-----------岡山(12:17)
岡山(17:39)----------出雲市(21:19)



   
 今回のリバイバルやくも(左)と現役時代のやくも(右)の行き先表示を並べてみました。今回ちょっとシンプルな再現ですね。現役時代のものは少しずれていますね(残念)。

 前回と同じダイヤでキハ181「リバイバルやくも」が運転されました。上記のEF58&マイテ49と1分差で岡山駅に到着するという、両方の撮影を狙っている人には超過密ダイヤでした。
 結局私は両列車とも、中途半端な撮影に終わってしまいました。「二兎を追うものは一兎も得ず!」(悲)。

 「リバイバルやくも」は到着後、一旦駅より退き改めて別のホームに入線し2時間程度車両展示を行いました。新幹線高架下の暗いホームだったので撮影にはあまり向いていない場所でした。車内にも自由に入ることができ、シートに座ってお弁当を食べている人もいました。ただ車内灯はついていなかったので薄暗かったです。









4月27日(日) キハ58系急行「砂丘」車両展示

 パンフレットには書かれていませんでしたが、3月30日と4月27日両日、「リバイバルやくも」車両展示と同時にキハ58系急行「砂丘」の車両展示も行われていました。急行「砂丘」と言えば岡山県人にはなじみ深い列車で、かつて岡山・鳥取間を津山線・因美線経由で結んでいた急行列車です。現在は廃止され、智頭急行線経由の特急「いなば」にその座を明け渡しています。晩年には緑っぽい塗装で車内のシートも新幹線から流用した2人掛けに変更されていました。ちなみに「いなば」も名車キハ181系を使用した名門列車です。

5月18日(土) 485(489)系特急「しおじ」運転
新大阪(8:57)---------広島(14:24)


 倉敷駅に到着した特急「しおじ」。倉敷駅にボンネット特急、幼い頃の思い出がよみがえります。先日の「リバイバルやくも」とは違い、JNRマークの再現はありませんでした。そのかわり当然JRマークはありました。



倉敷駅出発時、一瞬水島臨海鉄道MRT300と並ぶ。臨海鉄道もこれに合わせてキハ20を運転してくれれば最高だったのに。でも、JR倉敷駅も水島臨海鉄道倉敷市駅も当時の面影は全くありません。


倉敷駅をあとに広島を目指す。はやり今回は489系を使用しているため、広島よりのクハと大阪よりのクハはスカートのあたりが少し違う。

5月19日(日) 485(489)系特急「はと」運転
広島(9:02)---------岡山(11:41)


倉敷駅に進入する特急「はと」。昨日の「しおじ」と同じ車両とはいえ感動的。倉敷には11:24着だったのですが、少し早め(11:05)に駅に到着するとなんと「きたぐに」色の583系が通過していくではありませんか。カメラの準備が間に合いませんでした。大ショック。どうせなら見ない方がよかったです(笑)。日頃から鉄道ファンやダイヤ情報を見ておくべきですね。(最近鉄分が薄いもので)


倉敷駅3番線に停車中の特急「はと」。かなりの乗車率でした。窓際には多くのお茶の容器が。みんな車内販売の特製弁当を購入したのでしょう。私も食べたかったです。「特急はと岡山行き」のザボも撮影したかったのですが、停車時間がすごく短くて不可能でした。

以上で新幹線岡山開業30周年記念イベントは終了しました。私もぜひ各列車に乗車したかったのですが、仕事の都合でどうにもなりませんでした。でもおかげさまで0系「ひかり」以外は一応撮影することができました。あっなんだ!結局なんだかんだ言いながら暇人なんだ(笑)。懐かしい風景を見ることができてよかったです。最後になりましたがこれらのイベントを企画してくださったJRの方をはじめ、各関係者の方々にお礼を申し上げます。列車は時に涙が流れるくらい人を感動させる不思議な乗り物ですね。

倉敷駅ビル、倉敷シティプラザ(西ビル)、水島臨海鉄道倉敷市駅に歓迎される特急「しおじ」。