(03/02/23)

 NHKで大河ドラマ「武蔵」が放送されるのを機に、宮本武蔵生誕の地とされる岡山県大原町が観光PRに力を注いでいる。そんな大原町を訪れるのに利便を図るため、JR西日本は土日祝に岡山−大原に臨時特急「武蔵」を運転している。特急「武蔵」に使用される車両は今や貴重な存在となったキハ181系です。

車両の編成

岡山                        上郡

キハ181
自由席(喫煙)
キハ180
自由席(禁煙)
キハ181
指定席(禁煙)

岡山(09:47)→上郡(10:33)→佐用(10:47)→宮本武蔵(11:11)→大原(11:15)

大原(15:14)→宮本武蔵(15:18)→佐用(15:32)→上郡(15:47)→岡山(16:34)

2月1日と2日
岡山駅15番線に入線するキハ181系臨時特急「武蔵」
発車5分前に入線
この日(2/1.2/2)の岡山寄り車両はキハ181−24。更新されたばかりのようですごくきれいな車両でした。
上郡よりの車両はヘッドマークが変。
車掌さんの会話が耳に入ってきました。
「今日の指定席のお客さん2人!」
「・・・」(苦笑い)
 
2号車の入り口。サボは「臨時」と表示されている。


3号車、車内の様子。誰も乗っていない。他の車両も似たような状況。3両で5人程度の乗客でした。大丈夫かな?
全国の皆さん乗りに来てください。私も今度乗りたいと思います。
2月8日
2月8日の編成も前回(2/2)と同じでした。

12番線に入っている瀬戸大橋線113系の横を通って15番線に入線中のキハ181系特急「武蔵」。

古き良き「国鉄時代」を連想させるいいカットだなあ(自己満足)。
岡山駅16番線より15番線のキハ181系を撮影。特急「武蔵」・特急「いなば」とも同じホームより発車する。現在はごく日常的なこの姿をいつまで見ることができるのか。
9:47岡山駅を発車。この日は宮本武蔵を訪ねるツアー客が20名程度乗車しており、いつものように一桁の乗客ではなかった。それでも乗客少ないですよね。
10:03 上記特急「武蔵」が発車した後入れ替わるようにキハ181特急「いなば」が鳥取より10番線に到着。今度はすれちがいを撮影してみたいです。でもすごく困難。
2月9日
9:42
 岡山駅15番線に入線する「武蔵」
     普段から「武蔵」はあまりに乗客が少ないのでついにこの日は私も乗車してしまいました。
 この日の乗客は岡山発車時で1号車禁煙指定席12名・2号車禁煙自由席6名・3号車喫煙自由席3名の計21名でした。途中からの乗客もありましたが、同じくらい降りる客もいるので、だいたい全区間こんな数でした。
 乗務員さんはJR区間はJRの智頭急行区間は智頭急行の方の担当です。したがって、智頭急行区間は女性の車掌さんです。
 途中の佐用駅では10分程度停車するので、反対のホームからこのような写真を撮ることも可能です。
 終点、大原駅に到着です。1つ手前が宮本武蔵駅ですので、ここまで乗車する観光客はほとんどいません。
 車掌さんは当然ドア扱いもします。智頭急行は会社自体が新しいので運転手さん等も含め若い社員が大変多いです。
 しかし、私はこのキハ181は大原駅で折り返すものとばかり思っていましたが、実は鳥取県の智頭で折り返すそうです。全く情報不足もはなはだしいです。この後、大慌てで普通列車にて智頭に向かいました。
 また、ここには車両整備基地があるので、このように普通列車用車両と並びます。
 智頭駅に到着後、とりあえず腹ごしらえ。駅前のラーメン屋に入りました。吉芳(きっぽう)ラーメンというお店です。地元の人で混雑してました。吉芳ラーメン(650円)は京風であっさりした味でした。他にとんこつ智頭ラーメン(550円)などがありました。激辛ワンタンメンがすごく気になりました。
   智頭駅で待機する「武蔵」

 また、駅員さんも気さくで気軽に撮影に応じてくれました。ありがとうございました。
 このシーンが撮りたくて智頭まで来てしまいました。臨時特急「武蔵」と定期特急「いなば」が並ぶ。私以外にも数名の方が撮影されていました。
 こんな場面が永く続いて欲しいです。
 智頭急行の本当の特急車両はこれ、「スーパーはくと」HOT7000系です。関西と山陰を高速で結ぶ人気列車です。この日も「武蔵」と違い、かなりの乗車率でした。
 私も撮影を終え、普通列車で帰路に付きました。
(上郡手前)
2月15日
 岡山駅を発車してすぐ、1級河川旭川を渡ります。すぐ南側には日本三名園のひとつ後楽園があります。しかし、この鉄橋周辺はあまり景色に恵まれておらず、よい写真が撮れません。私の腕も相当悪いのですが。
 ちなみに写っている煙は列車のものではなく、対岸にある工場のものです。


9:50頃 岡山-高島
 上記と同じ場所。上り(下り)特急「武蔵」と入れ替わるように下り(上り)特急「いなば」が通過。
9:58頃 岡山-高島
2月22日
 この日は雨。しかし、臨時特急「武蔵」の運転もこの日を入れてあと2日。つい撮影に来てしまいました。
 なんとこの日は上郡寄りのヘッドマークも正常な形になっていました。私は初めて見ました。
 また、雨天にもかかわらず、残り僅かな運転回数のためか、いつもより多くの撮影者がいました。
 何事も無かったかのように15番線に入線中。  岡山駅
 このように12番線の瀬戸大橋線113系の横を通って15番線に。
 せっかく上郡よりのヘッドマークが正常な形となったので、いつもと逆方向から狙ってみました。
 そして岡山駅を発車。この姿も2月23日の1回を残すのみとなりました。
 この日も「武蔵」と入れ替わるように「いなば」が岡山駅10番線に定刻到着。
 先頭車両はタイフォンカバーの無いタイプ。このタイプは国鉄時代、四国特急「南風」「しおかぜ」によく見られた。雪が少ないせいでしょうか。
 岡山駅10番線に進入中の「いなば」
 「いなば」は20分程度岡山駅10番線に止まった後、倉敷よりの留置場に向けて出発。
 後方上は新幹線ホーム。
 「武蔵」「いなば」「やくも」を撮影されている親子。とてもほほえましい光景ですね。(岡山駅)
 この「やくも」の先頭車両は「スーパーやくも」色。しかし、当然の事ながらヘッドマークに「スーパー」の文字は無く、エル特急「やくも」マークとなっている。(岡山駅)
2月23日(最終日)
 とうとう最終日となってしまいました。この日も懲りずに撮影に行きました。乗車状況の確認はできませんでした。最終日ですので多くの方が乗っていたら嬉しいですね。
 岡山駅から少し東より、旭川西岸です。
 旭川鉄橋を渡って上郡・大原を目指す。一連の乗車率の低さから、もう「武蔵」が運転されることは無いと思われます。走り去る最後の雄姿を目に焼き付けておきたいです。
 キハ181を使用した、臨時特急の運転というイベント。JR西日本の方々本当にありがとうございました。
 例によって入れ替わりに特急「いなば」が岡山駅を目指す。


 首都圏の方は特急「むさし」と言えば、西武鉄道のレッドアロー特急「むさし」ですよね。でもJRもキハ181を使っての臨時特急運転という粋な計らいをしてくれました。とても感謝しています。ただ乗車率の低さは気になりました。これに懲りず、またこのような列車をぜひ走らせてほしいと思います。

2003年2月23日までの土休日に運転されていました。