岡山電気軌道(04/02/01)

岡山電気軌道3000系近況

 岡山電気軌道とは、岡山駅前から東山を結ぶ東山線(3.0Km)と岡山駅前から清輝橋(せいきばし)を結ぶ清輝橋線(2.1Km)の2路線(計4.7Km(重複区間があるため))からなるミニ私鉄です。電車部門とバス部門を持つ会社です。

 現在、大きく分けて3000系、7000系、8000系、9000系の車両が活躍しています。今回はその中で貴重な存在となりつつある3000系の近況をご紹介します。3000系は元東武日光軌道線を走っていたもので、昭和40年代後半、東武日光軌道線廃止後、岡山電気軌道が譲り受けた車両です。

 2003年4月末日、仕事の都合で岡山電気軌道東山線の終点「東山」付近を通りかかったので思わず車を止めて撮影してしましました。

 ここが終点「東山」電停です。奥が岡山駅方面となります。手前の線路がY字型になっていて両側ともそれぞれ車庫になっています。写真に向かって右側が屋根なし(洗車場などがある)、左側が屋根あり(整備施設などがある)となっています。車庫に無断で入るわけにもいかず、塀の外をウロウロしているとちょうどワイシャツにネクタイ姿の職員の方がおられた。「すみません。通りがかりの者ですが、中で電車の写真を撮らせてもらっていいですか。」と尋ねたところ「どうぞ、どうぞ。」と快く許可してくださった。とても親切な方(会社)です。感謝。


 まずは屋根の無い方にいってみる。目的の3000系はこのように一番奥に押し込まれていた。車両の形は古いのに、塗装はアートしていて天使が描かれている。何だかミスマッチ。いいのか悪いのか。


 つづいて道路を渡って反対側、屋根のある方へ行ってみる。こちらはパンタを上げた状態の3000系が。先ほどの親切な職員さんのお話によると現在3000系はラッシュ時等車両が足りない場合に営業運転されるそうだ。また機会があれば乗りたいです。隣は主力の7000(7300)系。 


車内

運転台
ドア  車内の様子はこんな感じ。さすがにシートはくたびれていますが、木製の床がとてもいい雰囲気です。運転台も配線剥き出しで古さを感じさせる。ドアも開閉用の腕木があってなかなかレトロ。今度はぜひ営業運転時に乗車して車窓より動く岡山の町並みを見たいです。


 車庫にはもう1両3000系があった。少なくとも計3両の3000系が現存するようである。こちらは岡山名物「桃太郎」の塗装です。しかし・・・。数年前まで岡山電気軌道には、あずき色の車体にに金色のストライプが入ったレトロな塗装の車両が3両存在していました。この内2両は3000系でした。目撃する度に「カッコいいな。いつかは写真撮りたいな。」と思っていました。しかし、またでいいや、またでいいやと思っている内に塗り替えられてしまいました。レトロ塗装車については他の岡電を紹介したサイトに写真がありますので「岡山電気軌道 3000」などで検索して、ぜひご覧ください。

 2003年年末に地元岡山大学で美術を学ぶ学生の卒業制作として岡電3000系がペイントされました。その関係で期間限定で3000系が定期運行されました。

2003年11月9日(日)
岡山駅前

本当は始発の東山から撮影・乗車したかったのですが、所用でやっと岡山駅前に到着。この日は日曜日で駅前は人通りも多く、撮影は恥ずかしくてなかなか勇気がいります。
久々に運行されている姿を見て感激。岡山会館(ホテルニューオカヤマ)をバックに。この建物にも思い出がいっぱい。幼い頃この屋上に10円を入れると動く多くの乗り物があり、よく親に連れて来てもらっていました。できれば3000系もシックな旧塗装がいいのですが、運行されているだけマシ。贅沢は言いません。
   車内

車内はこんな感じです。蛍光灯が全く使用されていません。照明も「次とまります」のランプも全て白熱電球です。床も木でできており、全体的にすごく温かみを感じます。
室内灯

歴史の重みを感じるデザインの室内灯。やわらかい光を発しています。
下車ボタン

下車したいときに押すボタンもシンプルで洗練されたデザイン。
運転台

もちろんこの場所もレトロでいい雰囲気。私も運転してみたいです。
東山

東山線終点、東山で折り返し運転。
2003年11月15日(土)
岡山電気軌道3000系

この日も岡山市街地での用事のついでに3000系を撮影。路面電車は車が通るので撮影が難しいです。車と重なってしまいます。
ここは旧日本銀行岡山支店前です。後ろの高い(岡山にしては)ビルは中国銀行本店です。
中納言

中納言という電停すぐの所です。ここのカーブは車も少なく撮影しやすいです。バックはきびだんごなど和菓子の老舗「広栄堂本店」です。電車がレトロ塗装だったらもっと雰囲気が出るのですが・・・。
MOMOとすれ違い

12:30頃中納言-門田屋敷で最新型9200系通称「MOMO」とすれ違う。対照的な両車両です。
京橋を渡る

1級河川「旭川」に架かる「京橋」を渡る。河川敷が少し広くなっていてのんびり落ち着ける場所です。このすぐ近くにコーヒーがおいしい喫茶店があります。
最新型9000系
 これが岡山電気軌道の最新型路面電車9000系です。通称MOMOと呼ばれています。岡山出身の車両デザイナーがデザインしたそうです。バリアフリーに対応して超低床となっています。
 終点「東山」。結構車がたくさん通る道路の真ん中で入れ替えをします。なかなか興味深い場面です。
 大雲寺付近を通過する9000系。窓が大きく、床が低いため、信号待ちなどで車と並んだとき、運転手などとバッチリ目が合って気まずい。
ちょっと昔の岡山電気軌道
 昭和50年代の岡山電気軌道です。まだ幼かったため、すごく下手な写真です(今も)。この頃は色々な車両が走っていましたが全てこのタイプの塗装でした。岡電といえばやぐら型のパンタグラフが特徴ですが、この頃は1両くの字型のパンタ車がいたのを覚えています。
新造車7000系の出発式

この時は折りしも空前のブルトレブームの真っ最中。派手なセレモニーが行われ,それを撮影する多くの鉄道ファンで賑わった。
3800系
1000系

向こう側に3000系の姿も見える。
当時の岡山駅

電車のりば岡山駅よりでセレモニーが行われていた。
現在の岡山駅

上の写真とほぼ同じ角度で撮影しました。岡山駅の壁の色や路面電車のポールなどが変わっています。
2800系

上記7000系の翌年に新造された7100系とすれ違う。
7100系

当時の7000系シリーズの標準塗装はこんな感じだった。しかし,この写真は7100系よりも周りに写っているバスや車がすごいですね。