鬼城山 城跡発掘で賑わう



標高 397m    難易度 ☆      岡山県
総計 4時間20分 岩屋散策 40分 鬼城山散策 50分
倉敷からの距離   16Km        登頂日 ’97/12/06    ガイドブック    F

砂川公園12:31−赤坂池12:42−送電線巡視路入口12:55−353鉄塔13:05-354鉄塔13:09−355鉄塔13:14−分岐13:20−穴観音13:35−自動車道13:40−岩屋方面入口13:47−養鶏場14:12−岩屋駐車場14:30−14:36岩屋寺14:48−馬頭観音15:00−岩屋駐車場15:12−鬼ノ山城駐車場15:33−第一展望台15:42−温羅コース−北門15:51−第二展望台15:55−西門16:20−鬼ノ山城駐車場16:25−砂川公園16:58

登山
 鬼城山(きのじょうさん397m)は古代の城跡で現在発掘作業が行われている 「岡山県の山」で紹介しているコースは砂川公園を起点に穴観音〜岩屋寺〜鬼ノ城と4時間を越えるロングコース 倉敷から近いし,遺跡など見所も多くおすすめのコース 

 天気予報でこの週末はくずれる事から山登りをあきらめていたが 予報がずれ今日一日はもちそうなので お歳暮の処理を済ませてから近場の山へ 鬼城山は大分昔尋ねた事があるが ガイドブックを見るとかなりのロングコースである ガイドブックに従って歩いた

 砂川公園は整備されており気持ちが良い 天気の良い日は多くの人で賑わう事だろう 公園内を散歩するだけでも楽しい 駐車場も多くある

 公園を抜け自動車道を登ってゆく 20分余り行くと送電線巡視路の小さな標識(No353)がある そこを右手に山道を行く 道路からすぐに小さな丸木橋がある 渓流沿いを登ってゆく 道はしっかりついているので心配はいらない 送電線の鉄塔を次々と越えてゆく 1/25,000の地図を持ってゆくと送電線との関係が分かり易い 鉄塔355を越えてしばらく行くと分岐がある そこを直進する(直進の方が道が細い) これまでの道と違い道路脇の草が茂り足元が見にくく歩きにくくなる しかし,ルートは明確である たとえ,この辺りで少々道を間違えても周囲には自動車道が走っておりそう心配する事は無い 渓流の景観を楽しみながら進むと穴観音に出る

 穴観音から自動車道を進み鬼ノ城・岩屋の案内に従い山道に入る 自然遊歩道になっている なだらかな登りが続き20〜30分すると登りも終わり養鶏場の横に出る 道なりに進み幅広の舗装道路を右に岩屋方面に登る この舗装道路には砂川公園からの自動車道を真っ直ぐ進み鬼城山駐車場を経由してここまで走ってくる事が出来る

 岩屋駐車場にはトイレが整備されている トイレ横の箱に岩屋地区の案内図が用意されているので取り出して見ると岩屋寺や鬼の差し上げ岩などの周辺の案内が記載してある 駐車場の位置は標高370m程度,周辺は400〜460mである 小高い山の中に点在している 観光案内によると岩屋は平安時代末期 東の叡山と並び称された山岳仏教の要地で天下に著名な仏教霊場であったとの事 案内図をもとに一巡する 鬼の差し上げ岩は見応えがある

 岩屋駐車場に戻り案内に従い鬼ノ城方向に下ってゆく 畑沿いの道である あちこちに案内が設置してあるので歩くのも安心出来る 自動車道に出てから右折し鬼城山駐車場に登ってゆく 地図によるとこの地点から直接鬼城山に登ってゆくルートが記載してあるので少し探した 道があったが怪しげであり取りやめた 鬼城山駐車場で入手した案内図を見ると道路に出たポイントを今来た方向とは逆の左に少し進んだ地点に登山ルートがあるようだ

 鬼ノ城は古代の山城で新羅の日本侵攻に備え西日本各地に築かれた山城の一つと考えられており現在も発掘調査が進められている 1300年の歴史が込められているそうである 発掘された西門跡や敷石などを見る事が出来る このような地にこれほどの建造物が構築されていた事は 岩屋が山岳仏教の要地であった事と関連があるものであろうか こうして見ると倉敷の地は日本の歴史の重要な一ページを担っていたと考えられる

 第二展望台ならびに西門につながるルートはこうした歴史に思いを馳せる事が出来ると同時に 倉敷方面への眺望が得られ気分が良い 駐車場の標高が350mで標高差が50m程度しかないので楽に散策出来る

 また、鬼城山駐車場や岩屋の駐車場まで車で上り散策されるのも良い 鬼城山には奥坂からの登山ルートもあるようなので尋ねてみたい



 追記:最近鬼ノ城発掘のニュースが報道されている 今朝(12/12)NHKラジオで西門の近くで硯が発見された 7世紀後半のもので鬼ノ城がこの時代構築された時代考証になるとか 鬼ノ城は日本書記に記載が無いので何時構築されたものかまだ明確でないらしい また,昨日は朝日新聞が西門の写真入りで紹介しており 古代の山城で日本最大のものと記載があった そう言えば熊山遺跡も1200年前との事であり7〜8世紀のこの地周辺はどのような状況であったのか興味のあることだ


アプローチ
 429を行き倉敷インターチェンジを抜け 山手村の三叉路を左に進む 国分寺を右手に見ながら直進し180を横切る 180の交差点から砂川公園の案内が出ている 公園駐車場は沢山ある一番奥の第7駐車場に