駐車位置10:05−森林公園入口10:50−奥ぶな平11:26−霧ヶ峰11:50−12:03すずのこ平12:16−もみじ平12:57−13:13千軒平13:20−おたからこう湿原13:43−森林公園入口14:05−駐車位置14:53
霧ヶ峰(きりがみね1079m) 諏訪の霧ヶ峰と同じ名前だが岡山県森林公園に隣接する山 森林公園を尋ねたついでに訪れようとしたが根曲がり竹に覆われルートが判らず断念していた 冬の森林公園は始めてだ 霧ヶ峰へのルートを見つけられたか今日は登山と書いても良いだろう 好天のもと 雪山を思う存分楽しむ事が出来た
駐車位置からすぐに雪道となる 雪解け水が氷結しており 寒さが一段と厳しさを増していることを伺わせる 道路沿いの渓流にも飛沫がつららとなってあちこちに出来ている だが,日当たりの良い場所では雪も柔らかくなっておりザラメ状態 雪面の固い所や柔らかい所滑りやすい所などある 1kmもしない内に先ほど聞いた迂回路との合流点に着き そこは雪が無い この付近は紅葉がきれいな場所 枯れススキなど周辺の草木を楽しみながら雪の無い舗装道路を登る マンサクを見つけた 数本ではあるが花の無い季節に黄色い淡い花は自己主張するでもなく自然と調和している 車できたら見過ごしてしまっている 歩いて登りラッキーだったと思う ネコヤナギだろうか木々の先に一斉に芽吹いている 春を待ちかねている様子
舗装道路の歩行は雪道と違い格段に楽である 雪道だと踏み込んだ足のエネルギーが雪に吸収され反発力が得られず 次のステップへのエネルギーは自ら生み出さないといけない 特に雪の登り道では力を入れた途端逆にズズと滑り ささえる足が雪に埋もれそちらにエネルギーが吸収され進むエネルギーが大幅に減少される そうした実感を 雪道を歩き 次いで雪の無い舗装道路を歩き感じた
雪の無い道もそうは続かない 1Km以上手前であろうか いよいよ本格的な雪道である 良く見るとガードレールの高さまで雪が積もっている スノウモービルやスキーが出来るようだ スキーのシュプールの跡が数本ついている 登ってゆく人もいる様子で足跡がかなりついている 雪の状況は先ほどとそう大きく変わっていない 心持ち締まっている範囲が多くなっている感じがする 締まっている部分は靴がもぐらずスムーズに進む事が出来るので心地良い
森林公園と記載した丸太のゲート 昭和50年7月開園の由 これまでは車で通り過ぎており気がつかなかった なかなかの景観である このあたりから駐車場が設置されている位置になる あたりは真っ白で所々に駐車場を示すPの標識が見える 木々と渓流と周辺の山々と 白さが広がると気持ちまでが楽しくなる 小鳥のさえずりもある 青空 太陽の輝き 白さが一段と輝いている
見覚えのある景色が雪に覆われるだけでこれほどにも違うのかとただ驚嘆のみ 森林公園入口には冬季閉園中 事故防止の為入山ご遠慮下さいと張り紙がしてあった 山に登っている人もいる様子だし 勝手知った所でもあるので入山させて戴く 公園事務所は閉鎖中 屋根からは大きなツララが垂れ下がっていたのが印象的である
森林公園の冬は山陽新聞社から出している写真集で見ているが これほど素晴らしいとは思わなかった 森林公園に入ってすぐにまゆみ園地がある そこにかかっている橋には1m程度の積雪 園地には誰も踏み込んだ足跡は無く,真っ白に広がる空間にまゆみの木々が伸びている 葉が茂るとお互いが接し園地の空間が木々に覆われるのであるが 空間が目立つ 帰路にゆっくりと楽しもう まゆみ園地に入らずからまつ園地へ進む
ここも見慣れた景色である 紅葉の世界 新緑の世界 そして白銀の世界 今日は珍しいほどの晴天で白銀がまばゆい程輝いている どの世界も魅力があるが 一人静かに楽しむ事が出来るのは 白銀の世界である
湿原がある あと一ヶ月少々で ミズバショウが顔を出す ザゼンソウも賑わいを見せる 湿原の雪解けが除々に進んできており 草花も出番を待っているのだろう
霧ヶ峰に向かうにはすずのこ平を目指して進む 園地の主要道路から脇に入ると足跡は無い 記憶にあるルートをたどりながら進む 比較的平坦な山で1m余りの積雪は細々したブッシュを雪の下に埋めてしまい どこへでも進む事が出来る 目標を上手く探し進まないと迷路にはまってしまう危険がある 足跡がつくのでもとに戻る事が出来るのが幸いである 最初の目印は オオヤマザクラである そしてたたら跡と案内板や目標物を目指して 方角を思い出しながら進む
たたら跡から奥ぶな平を目指すのだが どうも方向を間違えたようだ あちこち見ると上の方に案内板のようなものが見える その方角に向かって急斜面を登る そして正常ルートに戻る 間違えたのはここだけであったが どこにでも進める中でルートを見つけるのはなかなか大変だ
雪は適当に締まっており歩きやすい所が多かった 靴が埋もれるようなところもありリズムをとるのが難しい 締まった雪面での登りはズズズと戻る事が無いので気持ちよく登れるがそうでない所はエネルギーがいる 見た目は変わらないが微妙な気温の差がこうした差となって表れているのだろう
奥ぶな平らはいつもはぶな林で鬱蒼としているのであるが 冬は落葉しており枝だけで太陽が輝いている事もあり白さが目立つ 新緑 紅葉 そして雪と それぞれの景色がダブり味わいがある
奥ぶな平からは登りである 急な斜面を横切りながら登る所がある 軽アイゼンの爪を確実にたて滑らないように細心の注意を払う 緊張の一瞬である
尾根に出る この瞬間が答えられない 一瞬に視界が開け 全面に大山の山並みが現れる 天気の良いこともありくっきりとまた距離がずっと近くに見える 登ってきた雪面も達成感を味あわせてくれる
霧ヶ峰へのルートであるが 根曲がり竹は顔を出しているのもあるがかなりが雪に埋もれており ガイドブックに記載されているヤブコギをする必要が無い 地図で方向を確かめ 尾根沿いにピークを目指す ほんの数分でピークらしき所に着く 残念ながら三角点など山頂を示すものを確認出来なかったが地図から周辺の地形を見るとここらしい あまりにも簡単で拍子抜けした いつもだと背丈を越える根曲がり竹が密生しとてもヤブコギ出来る状況でない 雪の威力に竹も頭を下げている うろうろしていたら ズボーと雪に埋まる 腰の上まで埋まってしまった 周辺の根曲がり竹につかまりながら這い出す 確かに根曲がり竹の上に立っている事を実感出来た
飛び出した尾根の位置に戻り すずの子平を目指す いつもは根曲がり竹が道を作りルートを考える必要など無かったが 竹は雪の中に埋もれてしまい竹に遮られていた視界が広がり全く別世界である またどこにでも行けるのでルート探しは結構大変幸い すずの子平手前にあるテント小屋を目印にする事が出来 その方向に一度くだって再度登る このようなルートであったのかと改めて認識させられた
すずの子平からもみじ平 千軒平と尾根を行く 尾根道は視界がきき正面に大山に連なる山々を見て歩く事が出来,歩く方向が良かった 雪の質も登りは日陰になる為締まっており登りやすい 下りは柔らかで靴が埋もれたり 雪が溶けて地肌が出ているところもある
千軒平はやはり見晴らしが良い 毛無山からの眺望と丁度90度角度が異なり 蒜山三座は一塊になってしまうが 大山三鈷峰,矢筈ヶ山,甲ヶ山,船上山を望む事が出来る
出掛ける時に駐車場で挨拶を交わしたご夫婦がいた 山登りの支度をしていたので千軒平にはすでに登ってきているかと思っていたが 誰も登ってきた様子が無い ここまで一人で独占してきた 登りは高い所を目指して行けばなんとかなるが 下りはルートを誤ると影響は大きい 登り慣れた森林公園とは言え 夏山と冬山では様相が一変している どこにでも行けるのはルート探しの難敵である
千軒平を降る 見覚えのあるルートであり ここはあまりチョイスが無い さてこれからと思っていたら 何と挨拶を交わしたご夫婦が登って来られた これで一安心 一気に気持ちが楽になった 大山が見えますか? ええそれは素晴らしいですよ と挨拶を交わす 頂上に立った時 さぞかし感動を得た事と思う 足跡をたどり下山 足跡が無くても所々に標識があるのでそう大きなミスはしなかったと思うが,どう進んだら良いか迷うような所もあったので大きな助けになった もみじ滝の近くに降りたいと思っていたが 降りたところはおたからこう湿原に行く手前であった
おたからこう湿原に行く 湿原は雪に覆われている部分と湿原が顔を出している部分がある 雪解けが進み草木が芽生えるのももう間近である
園地に戻る 熊押し滝750mの案内があったが足跡が無い これから1.5Kmの雪道を行くのはつらい 雪に覆われた滝に魅力はあったが結構足に負担がきており 駐車場まで更に3Kmは歩かないといけないので,残念だが熊押し滝はギブアップ
まゆみ園地に入ってゆく 足跡は主要道路の一本だけで 園地には足跡は全く無い 雪は比較的柔らかく靴がズボズボ埋まり歩き難い 園地を流れる渓流と真っ白な雪景色とをあれこれ写真に撮る ピンクに彩りあれほどの賑わいを見せたまゆみ園地も白一色に覆われ誰もいない 冬と言うのはこうした事を演出してくれる
心ゆくまで森林公園の雪景色を楽しみ戻る 道路脇に咲いているマンサクの写真を撮って この一日本当にマンゾクでした
その後二日間程足に快い疲労感が残った それだけ雪道は足に負担がありタフなコースだったのかと感ずる ツーデーマーチの良い足慣らしになった
朝から真っ青な青空 これほどの天気はめずらしい 429を進む 晴天の日は特に旭川の付近でガスが発生するのだが ガスの発生も無く春近しと思わせるのどかな川面である 179に入る 泉山の雪が見えない のそき岩周辺があれほど真っ白になっていたのが夢物語のようだ よく見ると泉山山頂の方は白くまだ雪がある 奥津村役場の前にある温度計は1.7℃を示している 雪は溶けてきているがまだまだ寒さは残っている この分では森林公園まで車で行けるか と 思っていたが 懐が深いと言うのか3Km手前のキャンプ場で通行止め 迂回してもう少し先に行けると伺ったが3Kmはそう遠い距離では無い 車で無理をするより歩く方が良いと考えキャンプ場に駐車させてもらい出発