笠形山



標高 939m    難易度 ☆☆    登り85分 下り90分 林道25分  兵庫県

倉敷からの距離    137Km        登頂日 ’98/09/13    ガイドブック   


大鳥居10:00−10:10笠形寺−10:20休み堂−10:41笠形神社10:44−10:58仙人滝コース分岐−11:10笠ノ丸−11:25山頂11:48−12:03笠ノ丸−12:20休憩所−12:25ほうらい岩−12:48仙人滝−12:55林道−13:20登山口−13:44駐車位置

登山
 笠形山(かさがたやま939m) 登山GuideBook 中四国・兵庫の山百選に記載の兵庫県市川町の山 千ヶ峰とともに「笠形山千ヶ峰県立自然公園」に指定されている 二つ星の山

 駐車場には大きな掲示板がありルートの説明がある、情報をきちんと収集し確認をする 自動車道と登山道が交錯するように登っているのでどちらの道をとっても構わないが 登山道を登る

 県立自然公園に指定されているだけありルートは良く整備されている 案内の標識も随所にあり心配ない 姫路から1時間以内で尋ねる事が出来 訪れる人が多い

 登山道にはヤマジノホトトギスが最初に顔を出す 良くみかける花だ ツリガネニンジンが一輪まだ咲いていた 最後の花であろう 登山道沿いに余り目立たない白い花が咲いている 地味な花である これまでも見ていたのかも知れない あちこちに沢山咲いているものだから気になり写真に撮り調べてみると マツカゼソウとの事 なかなか良い名前である その名前を知っていればもっと興味深く見ていただろうに 花の本に ”山道で、白い花が秋風にかすかにゆれているのを見ると、人の世のわずらわしさが消えて行く思いがする”と記載がある 味わいのある花である

 もう一つ新しい花を見つけた どうやらミカエリソウのようだ テンニンソウと同じシソ科の花である 見返るような花では無いが 何か思い入れがありそうな命名である 葉が虫に食われてしまっており葉脈のみが残っており哀れであった

 休み堂を過ぎると舗装道路の登りとなる 道の両脇にアケボノソウが咲いている アケボノソウは花弁の先端に斑点をつけた特徴のある花 森林公園の入口でかなり大きく生育し沢山の花を付けたのを見た事があるが この山のようにあちこちでお目にかかったのは初めてだ

 休み堂を過ぎてしばらくすると笠形神社に着く かなり見栄えのする神社である 境内周辺は杉木立に囲まれている 国宝姫路城心柱の跡 がありここの大杉が心柱に用いられているとの事

 笠形神社を過ぎると登山道となり道幅が狭くなる 杉木立を数分で抜けると急に眺望が開ける ススキの先に山波や登ってきた街並みが見える 景色に気を取られながら登ってゆくと あぶなくツルリンドウを踏みつけてしまいそになった 笹の葉の影から太陽光線を求め顔を出した所が登山道であったという誠に気の毒な状況 ツルリンドウはこの一輪だけであった 最後まで踏みつけられずに花の生涯を送り 登山者を楽しませてもらいたいと祈るような気持ち

 丸太階段の直登にかかる 登るのに結構頑張りが必要 登り切った所が笠ノ丸 休憩所やトイレまである 眺望も素晴らしい

 笠ノ丸から山頂までは軽いアップダウン 自然林のトンネルもある 心地よい風が吹き抜け爽快感を味わう そう言えば今日は風が無い 忘れていた爽快感である

 山頂は屋根付きの休憩所が二つとベンチが少々ある 突出した場所であり余り空間が無い だが、すでに20名程の人が休んでいた リュックを降ろし着替えたり、冷えた麦茶を飲んだりしている合間にも次から次ぎと登ってきて大入り満員 姫路から近い事もあり人気の山のようだ 山頂で話をしているのを聞くともなく聞いていると 先日はどこどこ、あそこも登った 岩崎元郎の「百名山をめざす」を見ている 今度は剣山だ などと山談義に花が咲いている(岩崎元郎のTV番組は知らなかったので早速月曜の午後8時から楽しむ)

 山頂からはガイドブック記載通り360度の展望が得られる 氷ノ山や後山の方面も見えているのだろうが 遠望は今一 雪彦山は特徴があり そう遠くないので同定出来たがその他の山はわからなかった 千ヶ峰は目前に聳えていた そうこうする内に山頂は満員状態になってきたので下山にかかる

 下山は笠ノ丸までおり そこから仙人滝コースに降りる 笹の中を降りてゆく 笹の葉は刈り取られルートの整備が行われている 刈り取った笹の葉で足を滑らせないよう注意しながら下ってゆく 鹿ヶ原を過ぎ少し行くと古びた休憩所がありその少し先から急な下りになる 数分下ると標識がありほうらい岩の方向に降りてゆく この辺りはルートが明確で無い 赤いテープを目印にして降りてゆくと岩の上に出る 視界が開ける この岩がほうらい岩のようだが記載が無いので確かではない

 仙人滝にはひとまず先の標識の所まで戻る ほうらい岩?からのルートを探したがそれらしいものは見つからない ガイドブックの記載は道標に従ってとしか記載が無い 道標まで戻ってと記載してあればウロウロしなくて済んだのだが

 仙人滝は水涸れ状態 新見の白糸の滝も水涸れ状態だとTVで紹介があったが この滝も水がわずかチョロチョロ流れている程度で迫力が無い 時期が悪かったのかも知れない

 仙人滝から下ってゆくと林道に出る 林道と言ってもアスファルトの部分が一部見られる程度で随分と荒れており人が歩くのがやっとである ガイドブックに水の流れる荒れた林道と書いてある 確かに湿地のようになっており荒れている すごい道だと思っていると オタカラコウの群落が目前に現れる 丁度花の咲き始めであり美しい荒れた状態にしておいたのでこうした見事な群落が生育したのだろうか アケボノソウやヤマジノホトトギス ヤマハッカなどが咲いている 今度はマムシグサの緑色の実?を見つけた 大きくグロテスクな姿だ 赤くなると目立ちわかりやすいが緑色では保護色であり見分けにくい 見つけたからと言って可愛い花と違い異様な感じがするが

 そうこうする内に広い林道に出る 秋の刈り入れが行われている 黄色になった稲田のあぜにマンジュシャゲ(彼岸花)が花を咲かせていた もうマンジュシャゲが咲く季節になったか 今年は随分と早く咲き出したように思う



アプローチ
 久々に日射しがまぶしい どういう訳か国道2号を順調に走り姫路に 姫路市街で国道312の案内に従って左折する 福崎から3Km程進んだ地点を県道34に右折する 右折する三叉点(橋の手前)に八千代の案内がある そこから県道に従い10Km程進むと「笠形山 笠形神社」の看板がある 細い道ではあるが標識に従って左の道を登ってゆくと大鳥居に着く そこには10台程度駐車出来るスペースがある すでに3台駐車