大山三鈷峰 砂すべり紅葉再び



標高 1516m    難易度 ☆☆☆    登り113分(宝珠越) 下り95分(砂すべり)   鳥取県
倉敷からの距離   147Km        登頂日 ’98/10/10   ガイドブック 

 中の原10:36−10:55ロープウエイ終点−11:10宝珠山山頂−11:16下宝珠越え合流点−11:38中宝珠−12:07上宝珠−12:21ユートピア分岐−12:29大山三鈷峰12:55−13:03ユートピア分岐13:07−13:20上宝珠−14:07元谷−14:18大神山神社−14:33中の原

登山
 大山三鈷峰(だいせんさんこほう1516m)も何時の間にか12回を数えるようになった 前回(8/8)では大山北壁の落石音が聞こえ崩落が続いていたが 崩落の音は静まっていた いよいよ紅葉が始まった

 中の原から大山三鈷峰の山頂が見える 宝珠山の脇から顔を出す位置になる ここから山頂まで望める事は少ない 登り始めるとすぐ山影に入ってしまう 下宝珠越えを過ぎてから再開出来る

 宝珠越えルートの圧巻は大山北壁を間近に見る事が出来る点にある 最近の登山ではガスがかかっている状態が多く 落石の音だけが不気味に響いていたが 今日は落石音もなく 視界良好ですべてを見せてくれる おだやかな日よりではあるが荒々しい山の表情は引き締まった思いをさせてくれるのに充分だ

 ブナがうっすらと黄色みがかかりいよいよ紅葉が始まる まだ少し早いがそれだけういういしさが感じられる 登山道では何時も沢山の花々の歓迎を受けるのであるが早,店じまい 花々に替わって ナナカマド ガマズミ コマユミなどの赤い実が出迎えてくれる

 ユートピアからはナナカマドの赤い実が目立つ 花々は枯れ、草木は幾分紅葉している しばらくすると更に紅葉が美しくなってくるだろう 10月末には初雪が来る季節の移ろいは実に早い 冬はもうそこまでやってきた

 山頂からの景観は久々に遠望がきき素晴らしい 大山北壁の切り立った尾根が目前に聳える 切り立った尾根には、歩いている人が見える 天狗ヶ嶽へのやせ尾根は怖くて行けない 余程経験を積んだ人なのだろう 烏ヶ山から矢筈ヶ山 甲ヶ山など周辺の山々も一望の元に見る事が出来る

 山頂はいつもとは違い大賑わい 幾組ものパーテイーが山頂で休んでいる 山頂でカメラのシャッターを押す事を頼まれ シャッターを押した 押すと同時にポケットベルのアラームが鳴り Bコールで9-1-2-1と出力 カメラのシャッター信号を誤受信したようだが こんなハプニングもある

 下山は上宝珠から砂すべりを降り元谷に出る 砂すべりは今年になって降りていない 落石があり降りれる状況で無かった 今日は落石が無い しかし 荒れたルートがどこまで回復しているか情報が無い 登る途中で出会う人に聞いて情報を得る あまり確度の高い情報は得られなかった 迷いながら上宝珠の分岐の所に行くと一組のパーテイーがこれから降りる所だ 先月も下山したとの情報を得 それなら大丈夫と先に降りて行く

 やはり結構荒れている 少し緊張する場面があったが なんとかクリアーする 上から落石音がするとヒヤッとするが 途中で止まりほっとする 身長以上の段差がある箇所が2カ所あり 慎重に降りる ルートを上手く取ると良かったかもしれない 緊張する一瞬である

 砂すべりの紅葉は素晴らしい まだ時期は少し早かったが その兆候を見せてくれた 岩肌からのぞかせる紅葉は岩肌の鋭さと好対象で引き締まった美しさを見せてくれる 降りながら パチパチと写真を撮る 出来た写真を見てもこの緊張感を説明する事は難しい

 元谷では大規模な砂防工事が行われていた 昨今、北壁の崩落が続く事から工事を行ったものと思われる

 大神山神社から中の原に出る 神社周辺のブナ林の紅葉もまだ少し早い


 1週間後に尋ねる予定であったが 台風10号で断念 台風は17日深夜,岡山県を直撃 県北では250mmを越す豪雨で 土砂崩れによる死者も発生 18日は天気は回復ものの国道180号は高梁で 国道53号は津山でと大きな国道でも通行止めが発生とても山を尋ねられる状況でない
  
アプローチ
  いつものように180号を行く 新見のあしん広場で野菜を購入する 帰路では良いものは売れてしまうので,往きに購入したが 売場に行列 25分もかかってしまった 地元からも多くの人が買い物に来ており 新鮮味と安さが人気のポイントなのだろう

 今日はまずまずの天気,明地峠からも大山が伺える 大山夏山登山口は道路脇に車が溢れ大変な人 大山寺を過ぎ中の原に来ると さすが 人も少なくなる