森林公園 イワウチワとイワナシ

標高 1108m    難易度 ☆     登り55分 縦走90分 下り65分   岡山県
倉敷からの距離   107Km        登頂日 ’99/04/25   ガイドブック   F

駐車場10:30−10:35森林公園管理棟−10:55ボーズ原谷−11:00根曲り杉−11:25すずの子平−12:11もみじ平−12:25千軒平12:43−13:15きたけ峰13:18−13:58おたからこう湿原−14:23駐車場

登山
 早めに尋ねたいと思いながら今月は週末になると天気が悪くなり ついに4月下旬となってしまった どんな花に出会えるか楽しみである

 霧雨が降っており レインコートを着ての山歩き 気温もかなり下がっており手が冷たく感じる レインコートを着て寒さも防げる 霧雨はほんの少しの間 しかし濃霧の状況は相変わらすである カメラにはカバーを被せ濃霧から防ぐ

 早速ショウジョウバカマがお目見え 特徴のある花を咲かせている 霧雨で花が水を得 色が鮮やかに見える まだ背は延びていない ザゼンソウもちらほらする葉が出ており包より育っている ザゼンソウの時期は過ぎてしまったようだ

 ミズバショウが咲いている 花のシーズンには仮設橋が設置される10m程度のもの ミズバショウの姿はなかなか目にする事が出来ないので貴重な存在だ ザゼンソウ同様包より葉が延びている それでも包にはまだ勢いが残っており すっくと延びた白い包は気品がある

 今度はリュウキンカ 黄色の花だ 鯉が窪のリュウキンカの事が新聞に記載されていた 湿地が整備され勢いを取り戻したとの事 森林公園のリュウキンカも心持ち花の範囲が広がってきているように思える 鯉が窪とくらべものにならないが,園路沿いの湿原に花を咲かせており近接撮影が出来る点うれしい 花は今が盛りだ 花と水と 美しい調和を楽しめる

 いつもは管理棟の地図を持つのだが,今日は霧雨であった事もあり手に持つものを避けて森林公園に入った ほとんど知り尽くしているつもりではあったが,たたら跡からボーズ原谷のルートは初めてであった 渓流沿いの道でありせせらぎの音を楽しめる ボタンネコノメソウ コチャルメルソウを見つけた

 ボーズ原谷から根曲り杉のコースはかなりの急勾配 足元がゆるく登りはなんとか登れたが下りは大変そうだ 根曲り杉から奥ブナ平を経てすずの子平へ このあたりはいつものルート 霧の中のブナ林は幻想的な風景 小鳥のさえずりは天上の声のような錯覚を覚える すずの子平へのルートは雪の時を思い出す 根曲り竹に視界を遮られ何も見えないこのルートも雪の時は視界が広がり 大山を初めとした山々を眺望出来るとは同じ場所とは思えない

 すずの子平を降りるルートにイワウチワの群生している場所がある 今日の最大の目玉だ 途中出会う人からイワウチワが咲いていましたよと声をかけられる 期待に胸がはずむ 咲いていました 実に美しい しっとりと濡れたピンクの花びらは清楚な中にも妖艶なものが見られる 霧雨は花の美しさを惹きだし 霧は哀愁を漂わす ブナの大木の根本を取り巻くようにビッシリと花を咲かせている 花の美しさとブナの美しさ 霧の演出も加わり良い写真が撮れる事を願う

 イワウチワの美しさをメモリーにインプットして先を進む エンレイソウが花を咲かせている 大きな葉に対し小さな地味な花であり目立たない すずの子というのか 根曲り竹の竹の子が顔を出している 食べられるそうである 大きな袋を持って採っている人を見かけた

 霧の状態は相変わらず いつもであればあちこちにグループを見かけるが今日は見かけない 千軒平ですら人がいない 目前に見えるはずの若杉山も存在すらわからない 濃い霧は人をよせつけないようだ いつもは賑わう山も静かさを取り戻し自然の姿を見せ魅了させてくれる 霧に感謝したい

 今日はきたけ峰まで足を伸ばす きたけ峰からもみじ滝にくだる途中でイワナシの群生を見つけた イワナシのピンクの小さな花は実に可憐 これまでもイワナシの花に出会った事はあるが これほどの群生に出会ったのは初めてだ きたけ峰まで歩いたご褒美としてうれしく受け取っておこう

 おたからこう湿原に出 ザゼンソウを見る 時期が過ぎており写真に撮れるほど整ったものは見られない 園地でやっと見つけ写真におさめる

 園地ではバイケイソウが青々とした葉を キンキエンゴサクが透き通った紫の小さな花を咲かせている ミヤマカタバミも花の準備 ツノハシバミは蓑虫が垂れ下がるように木の枝から花を

 イワウチワとイワナシの花が今日の最大の収穫であった



アプローチ
 天気予報は曇りで降水確率20%とまずまずにもかかわらず 森林公園に近づくと霧雨が降り出し 霧が濃くなる フォグランプを点灯させ久々の濃霧の中のドライブ 視界がきかず深山渓谷を走っている感じがする なんとか駐車場につきホットする 駐車場は相当の車 入口に近い駐車場は満車 その次の次の駐車場に入れる 相変わらず道路脇に駐車している車がありモラルが問われる