須留ヶ峰



標高 1053m    難易度 ☆ ☆    登り150分 下り85分   兵庫県

倉敷からの距離    186Km        登頂日 ’99/06/05    ガイドブック   


駐車位置10:47−11:00最後の堰堤−11:10久蘇武滝(3.8Km)−11:37(2.5Km)−11:45(2Km)−11:55(1.5Km)−11:58林道終点−12:15大杉山山頂−12:20(700m)−12:28(300m)−12:35山頂12:55−13:14大杉山山頂13:18−13:30林道終点−13:38(2Km)−13:45(2.5Km)−14:00久蘇武滝−14:14堰堤−14:25駐車位置

登山
 須留ヶ峰(するがみね1053m)は東西350Kmにわたる中国山地の東端の山

 今日のコースも結構時間がかかる ガイドブックには340分と記載 何とか11時前にスタート出来ひと安心

 川沿いの道を登る 水量は少ないものの大型の堰堤が幾つもある 堰堤は土石流対策であろう かなりの年限をかけ相当な規模 平成8年に構築されたものの数が多く規模も大きい 自動車が登れるようにはなっているが 傾斜がある 石もゴロゴロしており早く駐車させて良かった

 谷を覗くと樹木が藤のような房を持った白い花を咲かせていた 調べてみるとオオバアサガラと言うらしい 林道沿いにはヒメウツギならびにウツギが白い花を咲かせている ヒメウツギは花弁がひとまわり大きい

 幾つか堰堤を過ぎる 大きな堰堤の最後に兵庫県ナンバーの車が一台駐車していた ここまで車で頑張ったのかと感心する 尤も車高があり4輪駆動車

 そこから山道に入る 山道とはいえ林道の延長 だが台風の影響か道路はズタズタ 歩ける所を見つけて登ってゆく 水量が少ないので川の流れに足を突っ込む事までしなくて済んだが なんとかルートを見つけて登って行く 10分程でクソブ峪と記載した場所に着く こうしたルートは感覚的には随分歩いた感じがするが時間を見るとさほどかかっていない ヤブコギもそうである 感覚で時間をとらえる時の注意

 川の流れる方向を見ると久蘇武滝を見つける事が出来る 実は登りの時点でこの滝の存在に気が付かず ガイドブックにある滝の位置はどこだろうかと疑問に思っていた 帰路には視線が滝の方に行き クソブ峪は久蘇武の事であの滝が久蘇武滝かとその時になって気が付いた次第

 クソブ峪の標識のすぐ右手に 須留ヶ峰3.8Kmの標識がある そこからは谷川と離れ林道を登ってゆく 林道も随分前につくったものだろう 落石などでかなり埋もれている 人が歩ける程度の細いルートとなっている部分もある また台風による土砂崩れの痕も生々しく大きな杉の木が何本も倒れており 山肌が大きくえぐられている 倒木した杉の大木をくぐって抜けてゆく

 林道にはミツマタが青々とした葉を伸ばしている 葉が付いていると感じが随分と違いミツマタとは気が付きにくかった マツカゼソウもまだ葉の状態 花を咲かせても地味で目立たないが名前が良い 兵庫県では良く見かける

 花は少ない 時々コガクウツギやタニウツギが花を咲かせているが 時期はピークを過ぎた やっとオカタツナミソウを見つけた 紫のシソ科の花 ちょこんと首を伸ばしたような形をしている 小さな花だが何もないより救われる 丁度太陽光線があたり小さい花が自信を持って咲いているように見えた

 1.5Km地点を過ぎると すぐに林道の終点 お休みどころと記載がある 視界が広がり周辺を見通す事が出来るようになる ルートは尾根道へと繋がる

 尾根道のとりかかり口にコウヤボウシが特徴のある花を咲かせていた この花は帰路に見つけたもの 登りと下りで目線が違い 登りでは見落としていた 尾根を登り切ると大杉山山頂標高1048mである 大屋市場や宮本の町など登ってきた方角を見下ろす事が出来る

 ここから須留ヶ峰山頂までは約1Km標高差5m 落葉樹林をゆく 紅葉の時期は素晴らしいだろう たいしたアップダウンもなく山頂へ 途中で夫婦連れとすれ違う

 なだらかな山容で山頂の標識が無いとどこが頂点かわかりにくい 北の方面は視界がきくが他は樹木の間から山並みを確かめる ガイドブックには山頂からの展望は申し分ないとあるが少し疑問 それでも尾根道では全く視界がきかなかったし 2時間を越える山登りの結果山頂に立てた爽快さを加わえると趣も随分と違ってくる

 地図を取り出し 氷の山や妙見山 扇ノ山など周辺の山の位置を調べる 小鳥の声がいくつも聞こえてくる ウグイス ホトトギスは判る フィーチク・フィーチク・フィーチクフィと聞こえる鳥 ギイギイと低音であまりきれいな声ではないもの フクロウだろうか低い ホッツホッツと鳴く声など 実にのどかな山頂である

 一休みして登ってきたルートを戻る 大杉山山頂で3名の男性パーテイーと出会う 餅耕地の方からヤブコギして登ってきた由 私の登ってきたルートや地図の事を聞かれた あれこれ説明し別れる ふと見ると展望台のような少し飛び出した場所にナナカマドの木が1本花を咲かせ静かにたたずんでいた

 コウヤボウシを見つけ 久蘇武滝を見つけ 堰堤に出た所で先程すれ違ったご夫婦と合う 車から椅子を出し 登山靴からサンダルに履き替え 一休みする支度をしていた 二人して汗を流したあと ゆったりとした時間を自然に囲まれた中で過ごす なかなか洒落た時間の使い方をするものだと感心させられた 私はこれから4時間近いドライブが待っている 気持ちの余裕が随分と違う



アプローチ
 地図から見ると2通りの選択がある 山崎から29号経由で行くか 播但自動車道を使って養父(やぶ)から行くか 選択に迷ったが行きはガイドブックに従い29号で帰路は養父に出て播但自動車道経由とした

 結果は所要時間は同じ 29号経由は自動車通行料が安価で景色の良い所がある一方,若杉峠越えがあり走り難い点が難点

 2号線を走り太子バイパスから29号に入る 100円の有料道路代でかなりショートパス出来るので割安である 山崎まで120Km 2時間20分(9:20)と順調に走る 29号は車が多い 重機など重量級の車も結構走っており制限時速60Kmであるもののスピードは出せない 出合橋(161Km-10:05)で県道48に入る 若杉峠の峠を越えると引原ダムに出る 結構大きなダム 大屋市場で県道6号に突き当たるのでこれを右折し宮本に向かう 右折して約4Km 左手を注意して見ると大杉山 須留ヶ峰登山道の小さな標識がある そこを左折し林道を走る 舗装の終点に岩井渓谷と記載がある そこに駐車出来る 未舗装の道を更に車で1Km程登ってゆけるが余り推薦しない

 ガイドブックに宮本から約2Kmで倉谷口 駐車場ありと記載がある 距離を見る 岩井渓谷までは1Km少々 目的地はまだ先の様子なのでこわごわ未舗装の道路を登る 対向車が来るとどうしようかと心配しながら進む 少しでも空地があればそこに駐車したい心境 三叉路があり右手に須留ヶ峰5.7Kmの表示がある そこに駐車しようかと思ったが空地は狭く 他の車に迷惑をかける可能性が大なので 仕方なく先に進む 幸い堰堤があり充分な空地があったのでそこに駐車する

 林道は更に1Km程あり 車体の高い車であれば登ってゆける そこに1台駐車していた

 帰路は県道6号を養父に出る 川沿いで走りやすい 養父は八鹿バイパスの所に出た 先週何回か通過した場所である 後は播但自動車道から2号線姫路バイパス経由で帰宅 自動車道料金は1470円(400+570+300:以上播但自動車道+200:太子バイパス)

走行距離 往き 186Km  帰路 206Km