愛宕山〜臥牛山 中国自然歩道を歩く



標高 478m    難易度 ☆     登り80分 縦走95分 下り75分   岡山県
倉敷からの距離    38Km        登頂日 2000/01/08    ガイドブック F WNN

駐車位置(市民プール前)10:06−10:20高梁駅−10:32伊賀谷川−\愛宕山4.7Km−10:38\学園橋−10:40\元親池−11:00\−11:16\B1.1Km−11:19\B−11:21\B−11:23\B−11:24\−11:26\−11:28\B愛宕山0.3松山城8.1Km−11:30長運寺−11:33TV塔−11:41長運寺11:52−11:56\B愛宕山0.3松山城8.1Km−12:01\−12:05\B国道愛宕口松山城7.2Km−12:10\−12:20\B(高梁美しい森標識)−12:21\臥牛山周辺案内図5.4Km−12:30\−12:34\高梁美しい森案内−12:40\−12:43\3.5Km−13:00\−13:08\駐車場1.5Km−13:131.2Km=13:18つり橋=13:231.2Km−13:24\B−13:25山頂13:35−13:41番所跡−13:44大松山つり橋−13:45大池−13:52天神丸跡−13:58土橋−14:00松山城−14:11駐車場登山口0.8松山城0.7Km−14:15下太鼓丸跡−14:24登山口−14:31武家屋敷−14:35頼久寺−14:36巨福(コウフク)寺−14:38寿覚院−14:50高梁駅−15:02駐車位置

注:\の記号は中国自然歩道の標識 Bは分岐がある事を示す


登山
 WNN(WorldNatureNetwork)の自然のみちに中国自然歩道の紹介があり 備中松山城登山コースが掲載されているのを見つけた 愛宕山(あたごやま427m)から臥牛山(がぎゅうさん478m)を尋ねる

 駐車場所から高梁川沿いに高梁駅を目指す 高梁川を挟み 市街地が一望出来 市街地の後ろに一連の山並みが連なる 地図を出しこれから登る山を探す 左手端の一番高い山が臥牛山だろう 山頂にアンテナが見えるのは愛宕山のようだ 愛宕山へのルートはあの尾根伝いになるようだ と 1/25,000の地形図と見比べる

 高梁川を渡る橋に中国自然歩道の案内標識があり 案内に従い高梁駅方向に向かう駅に出ると案内が無いので地図を参照に広い道を線路と平行するように進む 伊賀谷川にぶつかった地点で右折し山を目指す 線路を渡った所に標識がある 愛宕山まで4.7Kmだ 舗装道路を登ってゆく 吉備国際大学の横を抜け 元親池を通る 道は幾つか分岐するが 要所要所に愛宕山への案内標識がある

 舗装道路とは言え登りである うっすらと汗ばむが山登りと違い汗がたれてこない こうして見ると山登りに伴う運動量は随分と違うものだと認識を新たにする 里山であり小鳥がにぎわうものの 舗装道路と時たま走ってくる自動車に阻害され自然の雰囲気に浸れない 自然歩道の名に値するルートを開発出来ないものかと残念に思う

 愛宕山には回り込むようにして登ってゆく 目印のアンテナが思わぬ方角に見えたりするが 幾つもある分岐にはすべて標識が整備されており心配は無い 標識に導かれ 愛宕山の神社へ 高梁名勝100選 長福寺と記載した標識があった

 展望地を示す標識があり山道に入る やっと山道を歩けた! だが,すぐにTV塔のある場所に出る しかし展望がきくような場所は無い 市街地を見渡す展望を期待していたが残念である ルート沿いには石仏などがある

 一山登ったので着替える 汗がたれてこないとは言うもののじっとりと汗ばみ 歩く負荷が減ると冷たく感じる 着替えて身体を冷やさないようにする事が肝要

 登ってきたルートを戻り松山城8.1Kmと記載があった分岐を松山城方面にとる すぐに国道に出る バス停があり愛宕口と記載があった 左に曲がり国道沿いを行く 国道から市道に曲がる位置が少しわかり難い 市道は二車線になっているのでそれを目印にすると良い 国道との分岐には標識があったがペンキで白く塗られていた 透かして読みとると高梁美しい森と記載があった 市道を目で追うと100m程先に大きな案内図がある 案内図は松山城周辺図が記載されている 自然歩道とはどこかでそれたようで 案内図が立っている交差点が自然歩道の曲がり角であった

 二車線の市道は楢井・松山城線との事 行き止まりの標識が立っていた 楢井の出身だと言う方から聞いたがバス路線として計画したとの事だが道路として貫通出来ず行き止まりの状態 シーズンになると野猿でこわいくらいだとの事

 二車線の道路をひたむきに歩く 軽いアップダウンで平坦地を歩くのと余り変わらない 高梁美しい森の案内標識がある やがて前方に木野山が見えてくる 右手の視界も開け大和山と思われる山が見える 少し先に特徴のある四峰山も見る事が出来 吉備高原地帯を一望出来る 時刻は12:55だ駐車場までもう一息

 見晴らしの良い場所を過ぎると道は左にカーブし 市道の終点に着く 国道を曲がって1時間近く歩いた その間車一台出会わなかった 本当にバス路線を狙って道を付けたのか単なる公共投資のバラ巻きなのか疑問を感じさせられる この1時間近くのルートが山道である方が歩く者にとってはずっと豊かな自然を味わえるのに 金は使うわ自然を壊すわでは何もならない ゴミが捨てられていなかったのを幸いとしないといけないのか?

 行き止まりは広くなっており駐車が可能 松山城周辺の案内図もある 野猿に注意の標識があちこちにあるが季節柄なのか一匹もいない

 やっと未舗装のルートを行く 臥牛山の三角点を目指す 分岐点があったが三角点への案内が無かったので広い道を直進すると大松山つり橋に出てしまった 臥牛山の三角点はつり橋に出る手前に位置するようだ ルートを戻り先程の分岐を山道に入る 山道に入ってすぐに自然歩道の標識があった 分岐の所にある方が親切なのにと思うが 道の方が後に出来た可能性が高い

 三角点はルート上に無い この辺りではないかと思われる地点からルートをはずれてヤブに入り三角点を探す ルートから2m程入った位置に赤白のポールが立っており,すぐそばに三角点があった 足跡はあまり見られないので三角点を目標に登ってくる人は少ないようだ

 再度着替えをして 山頂を後にする 臥牛山から松山城のある小松山へは若干のくだり くだってゆくと大松山つり橋が左手に見えてくる こちらのルートから行くとつり橋を渡らない さぞかし谷深くまで降りるのだろうと思っていたらなんの事はない ほぼ平行したルートがあり 難なくつり橋の渡った先に着く 何の為のつり橋なのか これも公共投資の一環なのだろうか? 問題を感じてしまう

 ルート周辺には歴史の跡が刻まれている 天神丸跡の空地はここで多くの人が生活し 周辺の木々はそれを見守っていたのか と歴史の持つ時間の重さに圧倒される

 歴史と言えば 『国民の歴史』という本を読んだ これまでに習った歴史観と違っており 日本人の持つ歴史文化を知る事が出来る 中国や韓国また欧米に対する見方もこうした歴史の流れを正しく知る事が重要だ 新ミレニアムに臨むにあたり自らの土台を再認識出来た影響は大きい

 松山城周辺の史跡を尋ね 松山城を見ながら降りてゆく この辺りになると 結構人が尋ねてきている 平成6年に松山城の修復を行ったとの事できれいになっている 歴史は荒廃した跡に感じる事が出来ると言う意見も聞くが 荒廃した状態を保存する事は至難の技であろう 美しく変身した松山城を透して昔を偲びたい

 駐車場から登山口に降りる ここでも何人かと出会った 野猿には不思議な事に一匹も出会わなかった 聞くところによると餌付けは止めたよし 自ら生活出来る場所に移動しているのだろうか

 高梁市街にも結構見るものがある 以前に尋ねた事もあるので外回りだけ見て 駐車している所に戻る 高梁駅〜愛宕山80分 愛宕山〜臥牛山95分 臥牛山〜高梁駅75分 他30分と合計4時間40分のウオーキングでした



アプローチ
 国道180を行く 高梁市内の有料駐車場に駐車するよりは少し歩いてでも無料で駐車出来る場所が無いか探す 市街地方面に該当する場所を探すのは困難だろうから落合橋を渡り 高梁川の市街地と反対側を行く バス停市民プール前の河川敷沿いに駐車可能な場所を見つけそこに駐車させて貰う