第1日目 岡山空港→仙台空港−十和田湖(ホテル十和田荘)第2日目 乙女の像散策…十和田湖−奥入瀬(石ヶ戸)−城ヶ倉大橋(六甲田山)−金木(斜陽館・津軽三味線)−十三湖高原−龍飛崎灯台−大鰐高原(青森ロイヤルホテル)
第3日目 大鰐高原−白神山地9:45-10:40−きりたんぽ工房−蔵王高原(蔵王アストリアホテル)
第4日目 大露天風呂…蔵王高原−仙台空港→岡山空港
3泊4日で十和田湖 奥入瀬 龍飛岬 白神山地 蔵王を廻るコースが2人で10万円という新聞広告が出ており応募した 白神山地では約2時間のトレッキングが計画されておりどの程度の準備をしたら良いか分からなかったので靴と雨具はきっちり準備し出発した普段利用しているリュックに緊急用の装備を除き、雨具と着替え 若干の備品 そして私と家内の登山靴をリュックに入れ 着替え等は旅行用スーツケースに収める
第1日目 自家用車で岡山空港へ 岡山空港では無料駐車場があり駐車しておく事が出来る 知ってはいたが利用するのは初めて 車は第四駐車場と大部離れた位置なので再度送迎用駐車場に車を戻し そこで家内と荷物を降ろし 改めて第四駐車場に駐車する 送迎用の駐車場は空港ゲートに近い位置に確保され 誘導員が整理している
仙台行きは結構賑わっている 同じ旅行会社で我々ともう一つ団体が仙台に向う 白神山地コースは41名 我々と似たような世代のご夫婦連れが大半 お顔を拝見すると登山やウオ−キングをされているのだろう結構引き締まった体型をしている
添乗員から搭乗の注意を聞き 手荷物を預け 搭乗の為のチェックを受ける 持っていた荷物が検査で引っかかる 登山用備品としてポーチに入れていた折りたたみナイフ及びハサミが引っかかった ヤブ漕ぎなどに使うので入れたままにしているのを見事検出した こうした例は結構あるらしく これらの物は機内に持ち込めませんから預けて戴き 到着時お渡しすると丁重に対応して戴き こちらも一安心
出発時刻12:55より少し遅れて離陸したがほぼ予定通り航行し仙台空港に14:15定刻に到着 手荷物もそう待つことなく出てくる ナイフとハサミも受領し今度はバスに移動 バスは座席が決まっていますから急がずにと添乗員の説明がある バスの座席は日替わりで組んでありなかなか配慮されている そうしないと最初の席が最後までFixしてしまう可能性が高い こうした配慮は当然の知恵なのだろうが初めて参加する私にしては感心させられる
バスは仙台バス 運転手さんの挨拶に続いてガイドさんの挨拶 このガイドさんがすごい 機転のきいた話が続きあきさせない どこであれだけの技術を備えたのか感心させられる 仙台から十和田湖まで途中トイレ休憩を挟みながらではあるが5時間近い時間をあれこれと説明してくれる トイレ休憩は10分であるがサービスエリアに入る前に特産品の説明があり つい購入してしまう 選ぶ時間が無いとこうした情報は効果的だと思う
岡山では太陽が顔を出し30℃を越える蒸し暑い天候であったが仙台では曇り気温も26℃とぐんと下がり実に爽やか 北上するにつれ雲行きがおかしくなり3度目のトイレ休憩は雨の中 雨は降ったり止んだり 天気予報では東北地方は降水確率が高かったのでやっぱり降られたと気象庁の情報の正しさを確認する でも今日は殆どバスの中 明日とメインの明後日はなんとか降らないで欲しい
第2日目 宿の部屋番号や出発時間は7時40分 朝食は6時30分等と記載された紙が渡される 乙女の像への地図と説明があり各自時間前に自由にしてくださいとの事 十和田湖には訊ねた事はあるが記憶が定かでないので訊ねる事にした
小雨が降ったり止んだりする変な天候 結構風が強い 湖岸に出 湖岸沿いに乙女の像を見に行く 同じツアーの人と何人も出会う 朝は強く 歩くのに慣れた人達のようだ 乙女の像も雨で濡れ 色っぽさを増していた
定刻通りバスは出発 期待していた奥入瀬渓谷は車窓からの見学 ここは歩いてじっくり時間をかけて歩きたいところ 石ヶ戸でトイレ休憩を兼ね小休憩する機会があったのでこれ幸いと石ヶ戸の瀬まで足を伸ばし 奥入瀬の渓流をカメラに収める
石ヶ戸を過ぎしばらくすると奥入瀬渓谷から奥入瀬川と名前が変り渓谷美は無くなる バスは八甲田連峰の裾野を登って行く 標高1030m(だったか怪しい?)まで登る 車窓から山の峰が見え隠れする 雨は降っていないものの雲が出高い峰は確認出来ない 八甲田山死の行軍の説明がある 地吹雪ツアーとか厳寒の寒さを体験するツアーもあるとの話
城ヶ倉大橋は国道の難所を橋で渡し 橋脚から谷までは122mあるとの事 ここでトイレ休憩を兼ね122mの谷を覗き込む この地にこれだけの構築物を作るというのは実に大変なものだと思う 出来るという事は国力なのだろう
城ヶ倉大橋を後にして車は北上 津軽半島に向う 金木町は太宰治で有名な町 生家は旅館にも使われていたとの事だが現在は斜陽館として太宰治の記念館になっている 近接している津軽三味線会館で津軽三味線の演奏が行われる 演奏時間に合わせて車を走らせてきた ここで昼食休憩も含め2時間余りをとる ここの時間を奥入瀬で取って貰えると良かったのにと残念に思いながら決められたスケジュールに身を任す
津軽三味線の実演はこのように仕組まれなければまずはこの地で聞く事はあるまい 聞いてみると結構面白い 色々な弾き方を実演しながら朴訥な東北弁で説明してくれる 静岡から来て 三味線修行をしていると言っていたが東北弁での説明は努力して話しているのか自然に身についたのかわからないが実直さが言葉ににじんで感じられ 三味線より説明の方に惹きつけられていた
三味線会館でも受付の女性の方に入口にあった岩木山の写真の説明を聞いた 金木の人はこちらから見る岩木山が一番美しいと言っていると話していた 見る位置により形が異なり 金木から見るとピークが一つに見え 裾野の広がりと共に美しい山だ 残念ながら今日は裾野のほんの下の方しか見えないので写真でイメージするしかない
三味線の実演を聞いてから昼食 オプションとなっていたけの汁定食を食べる けというのは具沢山という意味だそうで沢山の具が入った味噌味の汁 なかなか美味である 汁は東北の地域地域で特徴があるとのガイドさんの説明だった
昼食後斜陽館を見学する 200名はいつでも宿泊出来たというだけあって広い邸宅である 米倉などもある 太宰治の出版された本や原稿がいくつも展示されていた 結構色々な国に翻訳されており 翻訳された本も展示されていた
斜陽館の中にインターネットをご自由にご利用くださいと書いた1台のデスクトップパソコンが置いてあった 時間的に20分程あったのでこれ幸いとメールの確認をする 幾つかのメールに青森から返事を書いていると返信をする フリーメールを使えるようにしておくとこうした時大変便利である
金木町を後に龍飛岬を目指す 途中十三湖高原でトイレ休憩を少し長めにとる 展望台に登り湖を展望し 後はみやげ物店へ ここはしじみの産地でしじみ製品が販売されている みやげ物は旅館かこうしたサービスエリアでの買い物に限られる ガイドさんが言う物産はそこで購入しないと他では売っていない事に気がついた こうして産地の特徴を出してゆくと言うのもいい戦略だと思う
十三湖高原の展望からゴツゴツした突端が見える あれが龍飛岬かと聞くと龍飛岬はもっと先でここからは見えないとの事 距離にして38Km(だったかな?)と表示されていたがまだまだ先のようだ
十三湖高原を出発する 38Km程度だと1時間もしないのかと思っていたが結構ルートは厳しい 北海道の道は時速60Kmで走れるところが多かったが東北は違う 整備されているとは言え平坦な所は少なく曲がりくねっている 龍飛岬への500m程の標高(?)を越えてゆく そして龍飛岬に到着する
龍飛岬では蛸の足が美味しかったとガイドさんの説明があり多くの人が買い求め行列をなしていた 買い物より景観を楽しみたく龍飛岬灯台ならびに展望台に向う 観光バスが数台着ており結構なにぎわい 遊歩道沿いにカワラナデシコが大きな花を咲かせ群生していた また紫色の見たことの無い花が咲いていた 物産店の方に訊ねるとチコリと教えてくれた 帰宅して調べるとインターネットにキク科で和名はキクニガナと記載されており欧米ではサラダの定番とも書いてあった
龍飛岬では曇ってはいたが視界がきき北海道を目前に見る事が出来た また 小さな北海道の島まで見る事が出来 ガイドさんはその島を知らなかったので物産店の方に聞いたと後で説明があった 龍飛岬は本州と北海道の海底鉄道の本州側にあたり その標識を見る事が出来た 海底鉄道を建設すべく人生をかけた人の説明もバスの中であり何気ない景観もいろいろなものをみることが出来る龍飛岬の展望とバスの駐車場を挟んで反対側に展望所があるのでそちらにも足を伸ばす 走ってきた海岸線を眺望出来ないかと思い時間を気にしながら足を伸ばす 大町桂月の文学碑や太宰の道など見所がある 突端から海岸線を見る事も出来た さっとカメラに収め走って戻る
小休憩後バスは岬を後にしすぐ下にある津軽海峡冬景色の歌碑がある所で小休憩しここでトイレ休憩を済ませ 今度は岬を後にする
バスは津軽半島を周回するようにして進む 道路はアジサイロードを言われアジサイの花が道路の両脇に咲いている 今年は梅雨明けが無かったのでアジサイもどこで店じまいしたらよいかわからないように色褪せた花が残っていた 車窓には下北半島が見えるが恐山はガスがかかって見えない
後は今日の宿である大鰐高原に向う 車窓にはりんご畑が広がる 宿についたのは夕暮れ時 ガスがかかり幻想的な雰囲気 いい雰囲気だと誰かが話している
宿でトラブルがあった 部屋に入ると煙草の匂いで充満しておりとても部屋に入れる状態で無い フロントに連絡して部屋を変更して貰う あの部屋の匂いにはまいった
第3日目 今日はいよいよ期待の白神山地のトレッキングである 数日前の予報では曇りであったものが今朝の予報は80%と最悪の状態 雨に濡れたブナも美しいですよと慰めの言葉を聞きながらバスは進んで行く 間もなく雨は止む この様子ならツキが味方してくるるかも知れないと淡い期待をするが 今度はどしゃぶりの雨 道路脇はアップルロードと言われりんご畑が続いているが次第に山道に入って行く 激しい雨で鉄砲水のように道路脇の斜面から水が流れ出しており バスの運行が大丈夫か心配になる しかし その雨も次第に小降りになる 降ったり止んだりでものすごく気象の変化が激しい
山道はバスが走れるとは言え橋脚の間隔が狭く 何回か切替しをしながら運転してゆく 幸い今日は一番前の席で運転手のすぐ後ろの席 橋脚を見ると擦った跡が見える ここは運転手泣かせのルートだなと運転手の技に感心する
今日のトレッキングコースは二つのコースがあり一つは川沿いコース もう一つはブナ林散策コース 川沿いコースは川しか見る事が出来ないのでブナ林散策コースがお勧めと説明がある 私は地図を見て時間があれば一の滝まで足を伸ばしてみたいと密かに思っていた
出発点にあたるアクアグリーンビレッジANMONに着く 幸い雨は小降りとなりパラパラで降っているかどうか解らない程度 しかしいつあのどしゃぶりの雨が降って来るかわからないので雨具を着て出発する事にする 添乗員さんから川が増水して川筋には行けない 残念だけれど全員ブナ林散策コースをとの説明 雨は止んだもののその影響で散策ルートの入口に向う川筋はものすごい勢いで川の水が流れている あれに呑み込まれたらたまらない
散策ルートの入口に自然保護の為の募金がなされており300円支払うと名刺大の記念カードとブナの葉が貰える 川筋に向うルートは増水につき危険立ち入り禁止の標識があった ブナ林散策コースに進む ルートはなだらかな登り ルート脇に大きなヤグルマソウの葉が繁っていた 花の時期は終わったのだろう
散策ルートを登って行く 途中分岐がある所は迂回するように回り道のルートを選ぶ マザーツリーがあり400年の樹齢と推測されていると聞きブナの大木を目にする事が出来るのかと期待しながら登るがどうもその気配は無い 写真の題材になりそうな樹林を見つけられないまま進んでゆき 周遊ルートを一巡してしまう 何も撮らないのは淋しいので何枚か写真を撮る ここだけを見れば大山や比婆山また岡山の毛無山のブナ林の方がもっと美しい 世界遺産に登録されているのだからこの周遊ルートとは比べ物とならない素晴らしい景観があるに違いない
突然風が吹く 木々が大きく揺れる 何かばさばさばさという音と共に私の頭を掠めて10cm以上もする太さの枝がドサーと落ちてきた 帽子に擦れた跡がついているまともに頭に当っていたらどうなったかわからない こんな事もある 何が起こるか本当にわからない
2時間のトレッキング時間があったが川筋へ出るルートは通行止めになっておりゆっくり歩いても1時間もかからず出発口に戻る 無料休憩所で雨具を脱ぎリュックにしまう 休憩所の店員の方と会話を楽しむ 今時は一日に1回はシャワーのように雨が降る 今日のように立ち入り禁止になる事も珍しくない マザーツリーのところへは車で30分位で行ける(砂利道)などと伺う
昼食はお弁当 先に休憩所の店員からビールを売っている所を聞いており冷えたビールを飲みながら 昼食を取る こういう機会でもないと山ではなかなかビールを口にする事が出来ない
昼食を食べたあとはバスで蔵王高原までの移動 青森県から秋田県に入り 岩手県を縦断して宮城県に入り 仙台を過ぎてから山形県に向かう 東北5県を走る 東北はあと福島県だけだからとガイドさんの巧みな説明 天候が回復基調となり今まで見えなかった岩木山の八合目あたりまで姿を見せる 美しい姿だ
秋田県に入った所でインターチェンジを出て秋田美人というきりたんぽ工房に立ち寄る トイレ休憩と土産物の購入だ きりたんぽの試食があった
秋田美人の店員さんが見送るなか店を後にまた高速に乗る 龍飛岬の物産店でもそうだったが店員さんがバスが見えなくなるまで手を振り見送ってくれる バスのガイドさんがまだ見送っていますよと注意を促され気がつく 情が深いというのかちょっとした態度も温かいものを感じる
バスはまた高速道路の戻り 一路南下する 車窓から岩手山が見えてくる 岩木山と似ておりこちらもきれいな山 標高は岩木山1625mに対し岩手山2038mで岩手山の方が高い 時折雨が降るが大降りする事なく順調に進む 仙台に近づくと右手奥に山並みが見えてくる蔵王連峰のようだ トンネルの中が県境になっており山形県に入る そして高速を降り 蔵王温泉を目指す 宿は温泉街を抜けた高台 温泉街や弘前の町並みの夜景が美しい
明朝6時に大露天風呂へ行くマイクロバスが出る 希望者はどうぞと説明がある 大露天風呂のリーフレットがあるかなりのものだ 行ってみよう
第4日目 6時出発のマイクロバスで大露天風呂へ カメラと三脚を持って行く 小雨がわずかではあるがぱらついているのでカメラの雨除けを兼ねて旅館の傘を借りて行く
大露天風呂は川沿いにあり男性用は入口から見える位置に二つの湯槽がある 源泉が上流から流れてきており結構温度が高い 三脚をセットし写真に収める 何枚か撮った所で一緒に来ている人達に声を掛け 裸の付き合いが出来た記念に写真を撮りませんかと話し湯槽に浸かった状態で写真を撮る 後は例のとおり岡山の山で検索してと説明する 帰宅しその日に1名の方からメールを戴いた
露天風呂を楽しんだ後は食事をし 8時に出発 全従業員総出で見送ってくれる くねくね曲がる道を見えなくなるまで手を振ってくれる 暖かさが伝わる
仙台空港ではバスガイドさんとの別れ 4日間楽しく過ごす事が出来ありがとう 運転手さんの安全運転も随分勉強になりました
空港で最後の買い物をして飛行機に乗る 富士山の近くを通過する時はその雄姿を目にする事が出来た
岡山空港では流れ解散となる 出口で添乗員さんが1人1人と挨拶を交わす 一緒に旅行した人達とも4日間の交流を懐かしみ 思いを込めてさよならをする
かなりハードなスケジュールではあったがそれぞれに楽しい思い出となった またの機会にゆっくりと訪ねてみたい