王子ヶ岳



標高 234m    難易度 ☆     登り60分 下り34分 車道26分   岡山県
倉敷からの距離 24Km        登頂日 2013/01/04   ガイドブック  F写真 動画

駐車場9:24−9:27登山口−9:50標識_1200m−10:11ニコニコ岩10:13−10:20展望台10:24−10:30山頂10:33−10:40パークセンター−11:07倉敷保養センターせとうち=11:33駐車場

登山
 今日は新年初登山 王子ヶ岳(おうじがたけ234m)を訪ねる

 登山支度をしていると近くに車を停めておられた方から王子ヶ岳の登山口を問われる 女性二人連れのようだ 登山靴を履いておられたので聞きに来られた由 ここに戻ってくるとの事だったので下山コースも紹介したがどうだったろう その後も注意していたが登られたのかわからなかった

 穏やかな海 青い空 大槌島の左上方からの太陽の陽射しがまぶしい 駐車場を出て国道を走ってきた方向に少し戻る 三叉路の交差点のところに登山口があり 王子ヶ岳登山口と書いた大きな標識が設置されている 登山口から入ると早速丸太の階段のルート ルートを数歩登ったところにメラノキシロンアカシアを見つける

 この樹の名前はやっと検索で見つけたので ここに少し書いておこう この樹は登山口で見つけ ニコニコ岩に向かうルートでも見つけた そして倉敷保養センターの登山口に下山して海岸沿いに国道を歩くと この樹があちらこちらに見られる これはなんとか名前を探したいと思った次第

 葉は細長く葉脈が縦と特徴がある 撮った写真は実なのか蕾なのかわからない 葉の特徴を頭に入れて 私が持っている日本の樹木の本のページをめくる 見つからない パソコン勉強会を一緒にやっている荒木氏の葉と枝による樹木検索図鑑を調べる 特徴から追ってもわからない すべての図を開いてみてもそれらしいものはない 今度はいつも利用させて戴いている四季の山野草のページで葉で検索 更に実で検索 何枚もページをめくって調べたが 該当するものは見つからない 今度は 葉脈 縦 で検索 図を見るが それらしいものは見つからない あんなに沢山あったのに見つけられないのは残念だが一度はGiveUp

 入浴していて 王子ヶ岳 樹木という視点から調べてみようと思い立つ Googleで検索する 記事を開いて見るがそれらしい記載は無い 2ページ目に行く メラノキシロンアカシアと言う名前と王子ヶ岳で撮影した写真が掲載されているが 羽状複葉の写真が掲載されており自信が無い そのすぐ下に 山火事跡地の緑化と書いたpdfファイルがあり王子ヶ岳も触れていたが 平成17年版で当該樹木には触れられていない

 今度はメラノキシロンアカシア 王子ヶ岳で検索する そこで 下記の記事を見つける 掲載場所はいつも愛用している 岡山理科大羽田研のホームページだった

岡山県の王子ヶ岳では、山林火災の跡地に治山植栽された。良好な生長を示しており、斜面下部では、同時に植栽されたクヌギやコナラなどを被陰してほぼ純林を形成している。この森林も頻発する火災で一部が焼失してしまったが、残った根から随所で再生し、焼失前よりも大幅に個体数が増加してしまった。旺盛な生長を見ていると、ニセアカシアによる治山回復の失敗事例と共通する部分が気になってしまう。生育状態を注意しながら観察する必要がある。

 う〜ん そうなんだ 名前がわかった喜び ならびに 治山植栽という技術に触れる事が出来た

 だいぶ脇道に入ったが ルートを登って行こう 振り返ると瀬戸内海が広がり大槌島を中心とする景観の変化を楽しめる 西方面を見ると 瀬戸大橋がはっきり見え 四国も良く見える ルート脇にサルトリイバラ ミツバツツジ トベラ シャシャンボ ヒサカキなどを見つける事が出来る ミツバツツジが花を咲かせていた事は嬉しい

 丸太の階段を終えると傾斜は緩くなり土の感触を楽しみながらルートを行く 休憩舎1200m 渋川海岸700mの標識がある 休憩舎のすぐ先に山頂があるので全工程約2Kmである 灌木に囲まれたルートを行く サルトリイバラ メラノキシロンアカシア ソヨゴ オオバヤシャブシ ヒサカキなどを見つける 瀬戸内海のおいたちとか王子ヶ岳の岩石について簡単な説明など案内板が設置されている また ワラビ山と言われるとおり枯れたワラビをあちらこちに見つける事が出来る 何回かアップダウンを繰り返し ニコニコ岩に出る

 出たところは岩の裏面にあたる ルートを行き 正面に立つとニコニコ岩と言われるとおり ニコニコ顔をした大きな岩を見る事が出来る 岩の右手を行くと大きな岩がごろごろしており その岩の上に立つ事が出来る そして眼の前に瀬戸内海が広がる 大槌島から四国 瀬戸大橋と目を右に転じる 休憩舎も見え 王子ヶ岳の特徴ある大きな岩を展望出来る

 ルートに戻り少し降りて登り返すと数分で展望台に出る 展望台からも瀬戸内海の景観を楽しむ事が出来る 左手下方に先程のニコニコ岩を確認する事が出来る 陽射しが暖かく心地良い お茶を飲んだり みかんを食べたりして小休憩する

 展望台から山頂に向かう 右手に山頂広場が広がり 野外ステージが設置されている 休憩舎の先にはパラグライダーを楽しめる場所がある ルート脇にサザンカがあちらこちらで花を咲かせている トベラ ヘクソカズラ サルトリイバラなどを見つけ山頂三角点に出る

 草芝が広がりその先に瀬戸内海の景観を楽しめる 岩場から見るのと違った広がりを感じさせてくれる 東屋があるが陽射しを遮られ少し寒さを感じる 記念写真を撮り下山する

 山頂広場のサザンカを見て 休憩舎の脇にある下山路(少しわかりにくいが)を降りて行く 幅は狭いがしっかりしたルートがついている 王子ヶ岳の岩峰の裏側を降りるルートであり 振り返ると岩峰を見上げる事が出来る ルートはジグザグで降りてゆくので曲がり角で景観を確認しながら降りると良い 足元ばかり気にしておりると折角の景観を見逃してしまう

 ルートにも大きな岩が現れ 壁画のある岩や 修験場があり中を覗くと祭壇を見ることが出来る この辺りの景観はどこもなかなかのもの 広角のカメラを持っていても一枚に収めるのは困難だ パノラマ編集機能のソフトを使ってパノラマに編集する事を念頭に置いて写真を撮ると良い 水平方向のパノラマ合成と垂直方向とちょっと感じが違うがあれこれやってみる事だと思う 空の部分が欠けてしまう事が多いので留意すると良い

 岩の景観を楽しみルートを降りて行く ここでもミツバツツジが花を咲かせていた 御嶽山行者窟と書いた石柱の所を抜け 倉敷保養センターの脇を降りて行く クチナシ ヘクソカズラを見つける 山火事の跡にはまだ黒くなった樹木を見る事が出来る そしてセンター前の登山口に降りる

 ここから国道430に沿って海岸沿いを駐車場まで戻る 倉敷保養センターのすぐ近くにツメクサを見つける また サルトリイバラ ヤマハゼ ノイバラ コウゾリナ アキニレなど見つける 最初に記載したメラノキシロンアカシアは随所に見られ メラノキシロンアカシアにすっかり覆われている感がした


アプローチ
 寒さ厳しいもののおだやかな新年 今日も青空が広がる 倉敷川沿い県道22を走る 前方からの太陽がまぶしい 信号をなんとか確認しながら走ってゆく 国道2号と立体交差 次の三叉路を県道21へ トンネルを潜り水島インターを抜ける 稗田(ひえだ)の交差点を左折して県道276を走り 国道430に出る 国道を左折し渋川方面に向かう 国民宿舎王子ヶ岳を過ぎ 渋川港駐車場に駐車させて戴く 釣りに来られているのだろうやっと空きスペースを見つける