三平山



標高 1010m    難易度 ☆     登り60分(穴ケ乢から) 下り36分(公園) 林道28分   岡山県
倉敷からの距離   119Km        登頂日 2020/05/28  ガイドブック   F写真  動画

穴ケ乢登山口6:55−7:03穴ケ乢−7:55三平山山頂8:02−8:15土塁−8:38登山口−9:06穴ケ乢登山口

登山
 今日は三平山(みひらやま1010m)を訪ねる

 登山支度をして出発する 三平山登山は今回で18度目 これまでの記録mihirayama.htmを見ると 5月に登るのは初めてだ 先日三ケ上を訪ねたおりイワカガミに出合えた 三平山ではこのシーズンどのような花に出合えるか楽しみである 薄暗い樹林の中に入って行く 早速マムシグサがお出迎え 今度はチゴユリ タチシオデ そしてヒトリシズカと顔を見せてくれる 樹林の中ではあるがところどころ花が顔を見せてくれる 数分登ると前方が明るくなり、穴ケ乢と書いた標識が見えてくる 標識の右手にある石の地蔵を見て、三平山に向けて登って行く
 
 樹林の中のルートを登って行く 朝陽が射し込み、明るくなる 見上げると緑が美しい クロモジ*(*は実を意味する)が実をつけていた 進むに従って傾斜がきつくなる 木の枝や笹の葉を掴み身体を引き上げる 見上げる余裕は無くなる ここから振り返る景観は素晴らしい 足場を見つけて振り返り景観を楽しむ 高度を上げるに従って視界が広がり、その変化も楽しめる 急な登りに耐えて登って行くと 樹林から抜け 笹原の中のルートとなる 振り返り、谷に落ち込んだルートとその先に朝鍋鷲ケ山に続く山並みをカメラに収める
 
 笹原のルートを行く ハナニガナが顔を見せるがまだお休みの時間 ヒメハギを見つけるが花は少ない 傾斜が緩くなり前方に三平山の山容が見えてくる レンゲツツジが鮮やかなオレンジ色の花を咲かせている 花のピークは少し過ぎた状況 カシワが目立たない花を咲かせている 今度は、三平山の右手に蒜山三座と蒜山の街並みが見えて来る 薄くガスがかかっている 前回訪ねた時見た雲海の景観を思い起こしてくれる ヤマツツジ レンゲツツジ タニウツギ ハナニガナ ミズナラ ナツハゼの花芽などを見つけながらルートを行く この周辺がこの山で花を楽しむ一つのポイントである ゆっくりと右や左 足元や目の高さ とキョロキョロしながらルートを行く
 
 ルートは緩やかに下ってゆく 少しムードが変わり、チゴユリが咲いていた その先に明るい草原のルートが待っている そして草原のルートに出る ここからは山頂まで草原が続きルートを一望出来る ルート脇の花を楽しみながら登る またルートから見える景観もなかなかいい 花はレンゲツツジが多い ルートに沿ってオレンジ色の帯が伺える ショウジョウバカマ* コバノミツバツツジ ハナニガナ シロバナハナニガナ ノアザミ ヤマヤナギに出った ショウジョウバカマ*を良く見ると面白い形をしている 期待していた、イワカガミには出合えなかった
 
 景観は山頂に至る草原ルートそのものがいい 目の前に続くルートを撮った写真を見ると 心が弾む 周辺の景観も楽しめる 目は足元の花に集中しているので意識を変えて周辺を見回す 下りでは朝鍋鷲ケ山や毛無山に繋がる山並みは楽しめないので この機会に楽しんでおくと良い
 
 ルートはやがて右にカーブし山頂が見えてくる 山頂には山頂標識と豊歳様の石祠が設置されている また、豊年様(とよとしさま)*1)と書いた説明があり、右にカーブした地点からも存在がわかる 緩やかなアプローチを楽しみ山頂に立つ
 
 ここからは360度の景観が得られる 目前に大山がくっきりと見え 烏ケ山 象山 擬宝珠山 皆ケ山 蒜山三座と繋がる 櫃ケ山などの山々 そして朝鍋鷲ケ山 金ケ谷山 毛無山と一巡する 山並みを背景に記念写真を撮り、下山する
 
 下山は正面登山道を降りる 草原の中のルート、正面に大山や蒜山三座の山並みが見える ルートの向きによって見える山並みが変化する この変化がここを降りる楽しみだ 高度も変わるので見え方も少しづつ変化する 花もチラチラと見るが、足元を確認する頻度の方が高い また、登りで出会ったものと同じ種類の花は挨拶せずに降りて行く ヤマヤナギの白い綿毛がルートに沢山散っており 何だろうと周辺を見たらヤマヤナギだったのは印象に残った そして土塁*2)と書いた説明板がある所に出る
 
 土塁のところから右へ降りる 大山とはここでお別れ ジグザグにルートを降りて行く ここからは幅広のルートとなり足元は安定しているので花を探す余裕がある トキワハゼが結構顔を見せる タニウツギ ハナニガナ カキドオシ コバノガマズミなど見つける そして林道の登山口に出る
 
 登山口には駐車場やトイレがある 駐車場の方に行けば 蒜山三座等の山並みを見る事が出来る 私は、それとは反対の穴ケ乢登山口を目指す 花を見ながら林道を行くノゲシ ハナニガナ タニウツギ サワフタギ クルマバソウ オニタビラコ ウシハコベ ヤマフジ ハルザキヤマガラシ セイヨウタンポポ ショウジョウバカマ* ナナカマドなどが次から次と顔を見せてくれ(調べてもわからない花もあった)、気付いたら穴ケ乢に着いていた 車載温度は24℃を示していた 車を少し走ったところで再度確認したら18℃だった 日向に駐車していたので暖められたようだ
 
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*1)豊年様(とよとしさま)
 明治5年(1872年)4月に建立され、豊受大神(食産霊神)を祀って豊年祈願をしてきた。古くは6月11日を祭日としていたが、今は5月11日に、ふもとの白髪部落の人たちによって祭られている。
 
 
*2)土塁
 この土塁は、明治31年(1898年)蒜山の原野2,300haが陸軍の軍馬育成場として接収された時に放牧された軍馬が外に出ないように建設されたので、実に総延長56kmに及ぶ大工事であった。現在残存している4kmの土塁には往時をしのばせる幾多の史実が秘められている。 
 



アプローチ
 薄っすらと明るくなる頃倉敷を出発車載温度16℃ 吉備路429を行き 県道271を経由して足守の手前で再度429に乗り 足守 吉備中央町 加茂川と走る 道の駅11℃を確認 久々にガスが出てきたがすぐ薄くなる 小森温泉 旭川ダムと走る 旭町で県道30へ左折 旭川に沿って落合へ 落合入口14℃を確認する 温度表示計は久々に復旧されたが車載温度12℃と差がある 313に乗り久世 勝山と走る 勝山で313と別れ181を直進する 勝山11℃ 美甘8℃ 新庄7℃と気温は下がってくる 新庄道の駅を過ぎてすぐのT字路を右折し県道58に乗り蒜山へ向かう 野土呂トンネルを抜けてすぐ、左に曲がり 100m程走り 林道川上2号線へ右折する 朝鍋鷲ケ山登山口を過ぎ穴ケ乢登山口まで車を進め 穴ケ乢入口と書いた標識の近くの道路脇に停めさせて頂く 車載温度12℃