三平山



標高 1010m    難易度 ☆     登り64分(穴ケ乢から) 下り36分(公園) 林道28分   岡山県
倉敷からの距離   119Km        登頂日 2022/06/02   ガイドブック   F写真  動画

穴ケ乢登山口7:54−8:02穴ケ乢−8:58三平山山頂9:09−9:23土塁−9:45登山口−10:14穴ケ乢登山口

登山
 今日は三平山(みひらやま1010m)を訪ねる

 登山支度をして出発する 登山口入口に朝鍋鷲ケ山登山口にあったカエンダケ猛毒注意の警告*1)が設置されている 薄暗い樹林の中に入って行く 早速マムシグサがお出迎え 今度はトチバニンジンの花芽 チゴユリが顔を見せてくれる 樹林に入ってしばらくは下草を含め草が多く見られる さらに登って行くと下草は無くなり どこへでも行けるのでルート確認がし難くなる 少しルートを外してしまったが、すぐに気づく 数分登ると前方が明るくなり、穴ケ乢と書いた標識が見えてくる 標識の右手にある石の地蔵を見て、三平山に向けて登って行く
 
 樹林の中のルートを登って行く チゴユリ クロモジ*(*は実を意味する) ヤマツツジ ハナニガナなどがぽつぽつと顔を見せてくれる 尤もハナニガナはまだお休み中だった 進むに従って傾斜がきつくなる 足を滑らさないよう確保しながら一歩一歩登って行く 周辺が明るくなり、樹林から抜け出すと笹原の中のルートとなり傾斜も少し楽になる 樹林から抜け出した位置でホット一息入れて周辺を見たらヤマボウシに出会えた
 
 笹原のルートを行くハナニガナは陽射しを受けお目覚め シロバナニガナ ヤマツツジ ノアザミ ヒメハギ等を見つける 振り返ると、谷に落ち込んでゆくルートとその先に朝鍋鷲ケ山に続く山並みを楽しむ事が出来る 
 
 傾斜が緩くなりカシワの樹林帯に入る カシワは花はもう見られなかった やがて前方に三平山の山容がチラット見えてくる ここから暫くは花を楽しめると同時に蒜山三座に繋がる山並が見えてきて花と景観とを楽しむ事が出来る クリの花芽 ヤマツツジ タニウツギ ヤマウルシ アラゲナツハゼ タンナサワフタギなどを見つけた アラゲナツハゼは増えたのか多くの花を見つける事が出来た しかし、何故か焦点を合わせ難いようでピンボケの写真が多く残念だ なんとか1枚生き残ったものがありほっとした
 
 ルートは緩やかに下ってゆく 少しムードが変わる 木々に囲まれたトンネルのような中を降りて行く そしてトンネルを抜けると目前に三平山の山容が飛び込んで来る この変化がなんとも言えない 期待を込めながらトンネルを降りて行き そして期待に沿った山容を眼にする 何度も体験しているがやはりいい この景観を楽しみたくてここを訪ねている気持ちさえする
 
 ここからは山頂まで草原が続き、ルートを一望出来る ルート脇の花を楽しみながら登る またルートから見える景観もなかなかいい 花はタニウツギ ハナニガナ シロバナニガナ ミヤマガマズミの花芽 ウツギの花芽 ヒメハギ アカモノ ノアザミ ショウジョウバカマ*など タニウツギは山肌にも幾つも咲いている ハナニガナ シロバナニガナはルート脇に幾つも顔を見せてくれる
 
 景観は山頂に至る草原ルートそのものがいい また振り返って登ってきたルートやその先に続く朝鍋鷲ケ山もなかなかいい 右手方向には蒜山三座をはじめとする山並が見える 高度をあげるにつれ見える山並が広がってくるのも嬉しい 大山はチラッと見えるポイントがあったように思うが山頂に出てその全貌を見せてくれた
 
 ルートはやがて右にカーブし山頂が見えてくる 山頂には山頂標識と豊歳様の石祠が設置されている また、豊年様(とよとしさま)*2)と書いた説明がある 右にカーブした地点から、その存在がわかる 緩やかなアプローチを楽しみ山頂に立つ 山頂にはヤマヤナギ ミツバツチグリが顔を見せてくれた
 
 ここからは360度の景観が得られる 目前に大山がくっきりと見え 烏ケ山 象山 擬宝珠山 皆ケ山 蒜山三座と繋がる 櫃ケ山などの山々 そして朝鍋鷲ケ山 金ケ谷山 毛無山と一巡する 大山を背景に記念写真を撮り、下山する
 
 下山は正面登山道を降りる 草原の中のルート、正面に大山や蒜山三座の山並みが見える ルートの向きによって見える山並みが変化する この変化がここを降りる楽しみだ 高度も変わるので見え方も少しづつ変化する 花は黄色いコウゾリナ 白いヤブデマリが目立った アカモノ ミヤマガマズミも咲いていた そして土塁*3)と書いた説明板がある所に出る
 
 土塁のところから右へ降りる 大山とはここでお別れ ジグザグにルートを降りて行く ここからは幅広のルートとなり足元は安定しているので花を探す余裕がある おや! 大集団がやってきた 幅広のルートなのでルートを譲る必要はなくすれ違う 先頭を引率している先生から元気に挨拶を!の声 次々と こんにちわ の声がかかる 丁寧にお辞儀をして過ぎて行く学生もいる 私も こんにちわ こんにちわと次々と応答しながらルートを行く つぎからつぎに100名位はいたのだろうか? 集団の最後の先生に伺うと中学生との事 山歩きを楽しんでくれると良い
 
 その間花を探すのは困難だったが 通り過ぎたあと ウマノアシガタ トキワハゼ カキドオシ ヤブデマリに出会った トキワハゼが結構多い 固まって咲いているところに陽が射し込み 周辺と違った明るさを示していた そして林道の登山口に出る こちらの登山口にもカエンダケの警告*1)があった
 
 登山口には駐車場やトイレがある 駐車場の方に行けば 蒜山三座等の山並みを見る事が出来る 私は、それとは反対の穴ケ乢登山口を目指す 花を見ながら林道を行く コウゾリナ タニウツギ ヘラオオバコ イワニガナ ハナニガナ シロバナニガナ クルマバソウ トキワハゼ キブシ* コナスビ ハコベ ツクバネウツギ タンナサワフタギ ブタナ オオカメノキなど コウゾリナが圧倒的に多く 沿道を黄色い花で賑わしていた 穴ケ乢登山口まで約30分の花見ウオークを楽しんだ とは言え 気温が上昇 日陰が少なく路面の照り返しは結構疲れる 車載温度を見たら27℃ 少し走って木陰に車をとめてみたが26℃だった
 
 倉敷では30℃を示していた
 
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*1)絶対にさわらないで! 猛毒
 毒性の強いきのこ「カエンタケ」が登山道付近で発生しています。
◆さわるだけでも皮膚に炎症を起こし、大変危険です。
◆写真のように赤いきのこを見つけた場合は、絶対にさわらないよう注意してください。
◆コナラやミズナラの根元ちかくで発生しています。
カエンタケの特徴
色:赤やオレンジ(古いのは薄い色をしている)
形:細い筒状や棒状(土から指が生えたようなかたち)
真庭市

*2)豊年様(とよとしさま)
 明治5年(1872年)4月に建立され、豊受大神(食産霊神)を祀って豊年祈願をしてきた。古くは6月11日を祭日としていたが、今は5月11日に、ふもとの白髪部落の人たちによって祭られている。
 
 
*3)土塁
 この土塁は、明治31年(1898年)蒜山の原野2,300haが陸軍の軍馬育成場として接収された時に放牧された軍馬が外に出ないように建設されたので、実に総延長56kmに及ぶ大工事であった。現在残存している4kmの土塁には往時をしのばせる幾多の史実が秘められている。


アプローチ
 倉敷を出発車載温度15℃ 青空が広がり陽射しがまぶしい 吉備路429を行き 県道271を経由して足守の手前で再度429に乗り 足守 吉備中央町 加茂川と走る 道の駅12℃を確認 小森温泉 旭川ダムと走る 旭川ダムの水位は下げており地面が表出しているところも見られた 旭町で県道30へ左折 旭川に沿って落合へ 落合入口13℃ 313に乗り久世 勝山と走る 勝山で313と別れ181を直進する 勝山13℃ 美甘11℃ 新庄15℃ 新庄道の駅を過ぎてすぐのT字路を右折し県道58に乗り蒜山へ向かう 野土呂トンネルを抜けてすぐ、左に曲がり 100m程走り 林道川上2号線へ右折する 朝鍋鷲ケ山登山口を過ぎ穴ケ乢登山口まで車を進め 穴ケ乢入口と書いた標識の近くの道路脇に停めさせて頂く 車載温度15℃