![]() 読んで字のごとくヤモリのお家だが、頭をひねっても想像できないのは私だけ? 見たことも聞いたこともない「ヤモリハウス」、その第一報はマダムabasaさんからであった。(以後,マダムと略) 彼女は「K家のウシガエル騒動記」でお馴染みの何事にも好奇心旺盛で、何かにつけ一緒に盛り上がっているメル友だ。
![]() でもなんで? どうして? どうやって? 飼うゲージの網の目大きくして、中に電球でもつけて虫をおびき寄せるっていう手もあるぞ。うーん・・・?
むむむ、「どうだ!」の上に「はっはっは」までつけられりゃ,宣戦布告されたも同然。受けて立とうじゃありませんか。その「P」という本とやら,私買わせていただきます! マダムのお話だと、ヤモリの快適な住みかを用意して自然に住み着くのを待つ方法らしい。出入り自由,餌も自分でとってくるとは、私にとってもヤモリにとってもそれはいい! お互いに快適なら飼う飼われるの域を出る。いわば共存なのだ。 我が家のヤモリ,今年の春に一度園芸用具置き場でボーッとしているのを目撃した。だが窓辺で虫を捕っている姿を最後に見たのは5年前が最後。毎晩のようにお風呂場の窓でセッセと虫を採っていたが,ある日プッツリ消えてしまった。 ![]() しばらく経ってその匂いの主が,お風呂場のサッシに挟まったヤモリだと気付いたのある。 それ以来、我が家はヤモリ居ない歴5年である。 ・・・ヤモリー,Come Backー! 「ヤモリハウス」−これを造れば我が家にもヤモリが戻ってくるかも知れない。 「ヤモリヤウス」−楽しいことには血が騒ぐ。 ふふふ。即実行!なのだー。 まず,雑誌を買おう。マダムからの手がかりは「P」&「390円」,これっきり・・・。乏しいヒントから雑誌を探し当てるのは高度な推理が必要か・・・と思いきや,あっさり簡 ![]() 少し覗いてみよう(立ち読みとも言う)。パラパラパラ・・・ おお,ペイント次第で「ヤモリハウス」はかなりオッシャレに変身する。即見即買。ここでドケチな私,財布の紐は390円の雑誌を買った時点で締められた。じゃ、材料費はどうなるか? それはもちろん実家の倉庫で余っている木材をいただけばタダで出来る! 申し合わせたように今車は実家に向かっている。ふっふっふ。なんていい調子! さて,ヤモリハウスの材料探し。約1pの板きれ,なかなかイイ厚さの合板発見。雑誌の設計図を見つつ線を引く。その辺に転がっているノコギリを掘り出し,ギコギコギコ・・・。巧く切れない! 「○○とハサミは使いよう」って言うが,これはどう見ても歯が欠けたノコギリに原因がある。それでも切らないことにゃ前へは進めぬ。ギコギコギコ・・・額に汗して苦戦する私を見かねて登場するのは父である。 ![]() 強力な助っ人に感謝。あれー? いとも簡単に鋸で切っているではないか。ああ,やっぱり「○○とハサミは使いよう」だったのだ。うーん。 「ラッカー(スプレーペンキ)を貸してちょうだい」 「それで塗るんかな?」 「シュシュッと下地に」 「臭いわぁ! それじゃ一年はヤモリ入らんなぁ!」 そういうと父は用事で去っていった。 ・・・言われて気がつく未熟な私。しかたない,自宅に帰ってからトールペイントで挑戦するぞ!ふ〜。 一息ついて振り返ってみれば,マダムの罠にはまったような気がする・・・
そうでしょう,そうでしょう! これでまた張り合いが出来るってものだ。お互いの家は離れているので,ヤモリの取り合いで険悪ににらみ合う心配もない。こりゃ楽しくなりそうだ! 気になるのはマダム家「ヤモリハウス」の構造とペイント。 只今の小橋家では「ヤモリハウス」,鼻を摘むペンキはやめて,爽やか(?)トールペイントに挑戦だ。長男がデザインを考え中。彼は凝り性,これまた時間掛かるが仕方がない。
![]()
そもそも,2人の間のヤモリテーマは「ヤモリは鳴くか?」であった。たった一点の疑問だったが,証言者を捜したり,聞き込み調査をしたりと,地道な”刑事”のごとく活動していたのに・・・。そうしているうちにどういう訳かヤモリの分布から種類まで話が大きくな ![]() さあ絵付けと言うところで,頼みのデザイナー長男は放り出して外で元気に遊びだした。こんなものは一気に仕上げないと大儀の虫が騒ぎ出す。が,競争相手のマダムがいてくれてるのでラッキーだ。つい意地がでて,何が何でも仕上げてやろうと言う気迫がみなぎっている。 本当の問題は,デザインではなくて苦手なパーツ組み立てにある。寸法間違えて困っている上に,アバウトな作業を得意とする私では,組み立ての段階でもあちこち隙間が空くに違いない。幸か不幸か,ますますヤモリ好みになること間違いナシだ。
へー,マダムは「ヤモリハウス」2つも作ったのか! ご主人すごいぞ! 一家を揚げてのヤモリ歓迎体制だ。それにくらべて,相変わらず我が家の主人・・・私が慣れないノコギリを出して格闘しているのも知らずにいた。 「本買ってから,まさかすぐ作るとは思ってなかった・・・」 あきれ顔で横目で眺めると,そう呟いていた。
マダムの「ヤモリハウス」は「やーるーハウス」という。「やーるー」とは沖縄でのヤモリの呼び名。彼女は大の沖縄びいきなのだ。 「無理矢理押し込んじゃダメですよ」 ヤモリの方から住んでいただくのを待つ所に意義がある,この企画。 いくら苦労して作っても,そのへんの置きっぱなしのダンボールの隅の方が,好きだったりするヤモリなのだがー。 我が家も一応は完成しいるが,どうもトッピングの位置で悩んでいる。周りにばかり凝っててもいても仕方がないが,同じ作るなら楽しまなきゃソンソン。
明日から本格的にって・・・一軒に複数同居させる気らしい。考えてもいなかった。 こうなったら卵も見たいぞ。つれ合いも必要だ。
ハズレ。 今,我が家にはヤモリいないからウ○チ欲しくても手に入らないのだー。 人間でも何でも,新居って言うのは居心地が悪い物。逃げ出すヤモリの気持ちも汲んでやろう。やっぱり向こうから選んでくれるのを待つのが良さそうだ。けれど,マダムさんところのヤモリ,タワヤモリていう種類がわかっただけでもスゴイ! 今現在日本には15種類ものヤモリが住んでいるそうだ。居住者から文句が出るほど鳴くヤモリもいれば,滅多に鳴かないヤモリもいる。純国産種もいれば外来ヤモリもいる。ヤモリも調べてみるとけっこう奥が深くて驚きだ。
さあ,そろそろ我が家も最終段階,最期のトッピングをペタッと貼り付ける。お風呂場の窓の外へ設置した。後ろへ数歩下がってまじまじと眺めてみる。 「うーん,誰が見るのよ?」 お風呂場の外じゃ,物陰で結局だれ一人気付きっこない。何のための,おシャレな外見なのだろう。自己満足でも,ま,よしとしよう。
見たとたん吹き出してしまった。 こりゃ,あの印籠かプール命札のような「入国審査」を見ると,他の虫は怖くて近づけないかも知れない。全国各地で,「BE−PAL」を見てヤモリハウスを作る方はたくさんはいるだろうが,あんな立て札を作る人はマダム,貴方ただ一人。オリジナリティーさからいえば我が家の「ヤモリハウス」は完敗だ。きっと「BE−PAL」の人に紹介したらこのヤモリハウスを見たら腰抜かすに違いない。
「マダムabasaさん,このヤモリハウス盛り上がりは残しておきましょうよ。」
![]() ところで・・・ヤモリって,決まった住みかあるのだろうか? もしかしたら,放浪生活でその日の気分次第で転々と寝場所も替わったりするかも? 満良く卵産んでも産みっぱなし,世話をするようでなしー。 「ヤモリハウス」ーその名が付いても結局はただの飾りかも。 ![]() もう,「ヤモリハウス」に住んでくれても,住んでくれなくても,半ば満足している。 ・・・といってみたい,ヤモリイナイ歴5年の我が家である。 もし,雑誌に載っているのが「トカゲハウス」や「クモハウス」だったらー 私にしろマダムにしろ,やっぱり盛り上がって作っていたに違いない・・・と思っている。
トップページに戻る |