第4回
自転車遍路 四国八十八ヶ所 
第37番札所岩本寺(高知県)〜第40番札所観自在寺(愛媛県)

  2泊3日 自転車走行距離 170km
平成13年5月18日(金)〜5月20日(日)
足摺宇和海国立公園(叶崎海岸))

5月18日 

  倉敷(高速バス龍馬エキスプレス)〜JR高知駅〜JR窪川駅(第37番札所岩本寺)
                ・土佐くろしお鉄道窪川駅〜土佐くろしお鉄道平田駅〜あさひ健康ランド(泊)

  高速バスに乗る輪行遍路に出発龍馬エキスプレス=回数券利用で片道3000円)

  岡山発、高知駅行き
高速バス(龍馬エキスプレス)に、有城バス停で9時6分に乗車すべく、
  8時10分正枝ちゃん(ひーさんの奥さん)に迎えに来て貰う。バスは15分遅れ
有城バス停か
  ら乗車する。
  高知駅まで、
瀬戸大橋・高知自動車道を経由して、2時間04分の快適なバスの旅を楽しむ。
  高速バスが高知IC(30番札所善楽寺近く)で降りるように路線変更されていた。 
  (今回も乗車後ほとんど眠っていて途中の景色に記憶が無い)
  
  高知駅に11時15分に到着し、駅弁(鰹のたたき弁当)を買い込み、重い荷物を担いで高知駅
  発窪川行きの土讃線鈍行に乗り、少し込み合う汽車の中で昼食を取る。
  汽車は田植え準備の土佐路を第37番札所岩本寺の有る窪川駅を目指して走る。
  窪川駅に14時06分到着、駅構内に荷物を置き、体一つで第37番札所岩本寺に参拝する。
  
 
37番札所 藤井山   五智院 岩本寺 (ふじいさん ごちいん いわもとじ)
  寺は標高320mの地にあり、36番札所(青龍寺)から約60キロ。
  札所の道のりが大変長く、修行の道場といわれるだけある。

  参拝を済ませ第39番札所(延光寺)に向け、15時16分土佐くろしお鉄道窪川駅より汽車にのる。
  1両編成のワンマンカーで単線であり、特急待ちなどの時間が多いが、老人や学生が乗り降りす
  る、土地の臭いや話言葉のローカル線の旅を楽しむ。
  汽車は、16時54分平田駅に到着し、駅前の自転車置き場で自転車を組み立て、うす曇の空を
  見上げながら今日の宿泊予定場所の
「あさひ健康ランド」へ向かう。

  第37番札所岩本寺    あさひ健康ランド ローカル線の旅 土佐くろしお鉄道
平田駅より国道56号線を宿毛方向に10分位走った延光寺入り口に「あさひ健康ランド」が有り、
早速旅装を解く。
(入浴料金1500円+夜間割増料金500円で1泊する事が出来る)
お風呂に入り疲れた体を癒し、後は何時もお決まりのビールで旅の安泰を願いながら乾杯して
夕食を戴く。
宿泊客は、宿毛・土佐清水方面への釣り客が多く仮眠を取っていた。
5月19日 

 
 自転車遍路開始!

  あさひ健康ランド〜第39番札所延光寺〜宿毛市〜第40番札所観自在寺(愛媛県御荘町)〜宿毛市〜
  竜串海中公園〜土佐清水市(鹿島公園 泊)
5時50分健康ランドを出発し延光寺を目指して自転車を走らせる。
国道56号線から10分程山に入った所に延光寺はあり、早朝の静まり返った寺内は特別な空間
に感じられた。
静寂の中をお参りする。大師が霊水を湧出させたと伝えられている
「眼洗い井戸」で眼を洗い、7時
の納経受付まで庭を散策する。
  第39番札所 延光寺  延光寺本堂  手入れが行き届いた早朝の庭
7時00分納経軸に朱印を戴き一路第40番札所観自在寺を目指し国道56号線を走る。
途中のコンビに寄りおむすびを買い朝食を取る。 2時間10分緩やかな山道を23km走り、愛媛県
御荘町(観自在寺)に9時10分に到着する。
40番札所 平城山   薬師院 観自在寺 (へいじょうざん やくしいん かんじざいじ)
 菩提の道場の最初の寺、緑の多い広々とした境内のには、平城天皇の遺髪が埋められていると
 いう古い五輪塔が建っている。  
  第40番札所 観自在寺  観自在寺 十二支守本尊八体仏  多くの遍路さんで賑わっている
山門下でリアカーに荷物を満載した遍路さんに会い少し話をすると、3年前から遍路を始め15回に
なるそうだ、夏の暑い日も冬の寒い日も、只ひたすら四国を巡拝しているそうだ。
参拝を済ませ、 今回の自転車遍路で最も走行距離の長い、宿毛折り返し竜串海中公園経由土佐
清水まで71kmを9時30分に走り始める。

国道56号線蓮乗寺トンネル(604m)内で歩き遍路さんに衝突しそうになる。遍路さんの杖を突く
音で顔を上げると直前に迫ってい危ないところであった。
トンネル内の歩道・自転車道は道幅の狭い所が多くすれ違いに注意が必要だ!

12時に宿毛市に到着し、土佐くろしお鉄道終着駅(始発駅)宿毛駅前のうどん屋さんで昼食をとる。
自転車から降り体を休めると疲れとビール加減からかだるくなるが、一路土佐清水を目指し12時3
0分に走り始める。
国道321号線はさほど急坂は無く順調に走り、大月町の道の駅大月に着き休憩をとる。
松崎からは太平洋
(足摺宇和海国立公園)を右に見て海岸線沿いのアップダウンを走り、15時に
竜串海中公園に到着する。
二人とも来た事はあるが、海中展望塔に入り海面下7mの海の中の世界を見学する。

16時30分に土佐清水市に到着し
、「はしれ快速遍路さん」に情報提供を戴いた、商店街の銭湯に
行き汗とほこりでで汚れた体を洗い流す。
自転車遍路(野宿)で必要な条件はキャンプ場所にお風呂がある事だ。
銭湯の主人に土佐清水の地元料理を美味しく食べられる所を訪ね、近くの御食事処でお勧めの刺
身定食で乾杯する。
食事後
鹿島公園に行きテントを張る。

公園には大阪から年配の歩き遍路さん一人の先客があり、商店街の銭湯の場所を教えてあげる。
近くのスーパーに酒とおつまみ明朝の食事を買出し
(直ぐ近くに大きなスーパー有り)に行き、公園
のベンチで本日の反省会と明日の予定を確認して床に着く。
昨日の宿
「あさひ健康ランド」は寝苦しかったが、芝生の上で手足を広げて気持ち良く眠ることが出
来た。

  足摺海中公園  水中展望塔で魚に挨拶  鹿島公園(東屋の前でキャンプ)
5月20日 

  鹿島公園〜第38番札金剛福寺(足摺岬)〜土佐清水市〜土佐くろしお鉄道中村駅〜土佐くろしお鉄
  道窪川駅(JR乗換)〜JR高知駅〜竜馬エキスプレス(有城)〜倉敷帰着
5時に起床してテントをたたみ朝食を戴き6時に鹿島公園を出発する。
中の浜峠経由で足摺岬まで14kmの道程は狭い山道の緩やかな上り坂のためスピードが出ない。
7時10分金剛福寺に到着して参拝する。
  朝もやの中の足摺岬  第38番札所 金剛福寺  海がめに願いを託す
38番札所 磋ダ山   補陀洛院 金剛福寺 (さだざん ふだらくいん こんごうふくじ)
 日没時の景観が有名。大晦日と元旦には初詣を兼ねて初日の出を拝もうと多くの人が訪れる。
 37番札所岩本寺からの距離は約100kmと最も長い区間である。亜熱帯の植物と椿が生い茂る。  
金剛福寺から以布利経由で中村駅に向かう途中浦尻峠手前の近道を通り過ぎて土佐清水市街に
戻る。
国道321号線を多くの歩き遍路さんと行違う。我々が逆周りで走っていることが良く分かる。
県境の伊豆田トンネルは1620mあり、自転車で歩道を走っても通り過ぎる車の音に少し恐ろしさ
を感じた。
中村市に入り平坦な道を四万十川沿いに渡川橋まで上り中村駅に11時30分に着く。
乗車予定の汽車の時刻まで2時間位有るので駅近くの
「サンリバー四万十」の温泉(入浴料金40
0)に行く。
設備の整った広い温泉で、今回の自転車遍路を無事終了した思いと、疲れた体に温泉は気持ち良
かった。
駅に戻り自転車を分解して袋に納め、駅前の食堂で昼食を食べる。
流石に四万十川の町中村市、メニューにうなぎ等の地元の食材を使って有る。
うどん好きの私は「、四万十うどん」を注文し、ひぃーさんとうどんにうなぎが入っているか、ビールを
賭けた、やはりうどんにうなぎのがバ焼きが入っていた。
                無事四万十川(中村市)までの170kmを走り終える
13時33分に窪川行き土佐くろしお鉄道に乗車して、日曜日の行楽帰りの土地の人が車内で宴
 会をしているのを横目に、話し言葉に耳を傾けるが通訳が必要である。
 窪川駅に14時15分に着き、JR窪川駅発14時38分土佐山田行きの鈍行列車に乗り高知駅ま
 で2時間22分(途中須崎駅で45分の特急待ち)大きな輪行バックが乗客の邪魔にならないか気
 になりながら17時20分に高知駅に着く。
 高知駅から高速バスの予約していた便より、1便早く乗れそうなのでJR緑の窓口に行き予約変
 更をして頂き、弁当とビールを買い込み17時40分発の高速バスに乗車する。
 高速バスは快適に走り、19時20分有城バス停に到着と同じく正枝ちゃんの出迎えを受け、今回
 の自転車遍路を無事終了する。

 
今回の遍路計画に当たり情報提供をして頂いた「窪川町役場さん」「宿毛市役所さん」「はしれ快
 速遍路さん」
「真念法師の道しるべさん」に感謝申し上げます。

                          
合 掌