第2回 自転車遍路 四国八十八ヶ所 |
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平成12年 8月3日 〜 8月6日 第13番札所(大日寺)から 第26番札所(金剛頂寺) 3泊4日 自転車走行距離 (230.km) |
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徳島の名水(錦竜水) |
8月 3日 (倉敷〜徳島 府中駅)
前日より荷物の準備をし「ひぃーさん」の仕事が終わるのを待って「倉敷・西阿知」を17時40分に車で「茶屋町駅」に送
っていただき、瀬戸大橋線で18時26分のマリンライナー51号に乗車する。途中の道は勤め帰りの時間帯でも有り大変
混雑していた。
今回も鈍行列車で「瀬戸大橋線」・「高徳線」・「徳島線」に乗車して17番札所「井戸寺」に近い「徳島線」府中(こう)駅
に行く。22時25分駅に到着、駅の様子は無人駅であり、時には遍路の宿になる所だが、照明がやけに明るい。最終
電車までには1時間ある。駅の構内の照明を利用して自転車を組み立てる。
さて、今夜の宿をどうするか?近くの鮎喰川の河川敷グランドにするか、駅にするか検討の結果、駅の自転車置き場が
夜で空いており、駅の照明の具合も丁度良く、トイレ・水道も完備している。自転車置き場にテント2つを張るスペースを
確保した。最終電車が通過後、倉敷から運んで来たビールで乾杯して寝る事にする。
徳島線「府中(こう)駅」 自転車置き場でテント泊まり |
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駅の照明が適度に当たり環境良好 |
8月 4日 (17番札所 井戸寺 〜 20番札所 鶴林寺 〜 鷲敷温泉青少年野外活動センター)
朝5時起床6時出発(コンビニへ行き朝ご飯を買い鮎喰川の河川敷グランドのベンチで朝食を取る)
それでは、第2回のポタリング遍路の開始だ!!
17番札所 瑠璃山 真福院 井戸寺 (るりざん しんぷくいん いどじ)
天武天皇の勅願によって創立され、大師が濁った水を法力により清くせられたという”面影の井戸”が境内にあり有名
本尊木造十一面観音立像は重要文化財に指定
16番札所 光耀山 千手院 観音寺 (こうようざん せんじゅいん かんおんじ)
天正13年、聖武天皇の勅願道場として創立され、鎮護国家のため、千手千眼観音菩薩を安置本堂には奉納物が多く、
寺宝として大師御筆といわれる光明真言の印版があり
15番札所 薬王山 金色院 国分寺 (やくおうざん こんじきいん こくぶんじ)
常楽寺の北600mにあります。天平年間に聖武天皇の勅命で建てられた国分寺当時は七堂伽藍の整った大寺でしたが、
天正の大火で焼失した
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17番札所 井戸寺 | ポタリング遍路 愛車 | 16番札所 観音寺 | 常楽寺の天然石畳階段 |
14番札所 盛寿山 延命院 常楽寺(せいじゅざん えんめいいん じょうらくじ)
弘法大師がこの地で妙法の宣説をたまわったといわれ、特別に大師との因縁の深い所、本尊の弥勒菩薩は天正の長曽我
部以来、数度の火災にあいながらいつも安泰であったといわれ、霊験のあらたかさを物語
13番札所 大栗山 花蔵院 大日寺(おおぐりざん けぞういん だいにちじ)
弘法大師が大日如来のお告げによって寺を建立し、大日如来を刻まれた境内は老樹でおおわれ神秘的な雰囲気
17番札所井戸寺から13番札所大日寺まで平坦な道を順次走り10時に徳島市内に到着する。
30分、時間を潰しをして10時30分開店の「ひぃーさん」の念願であった。(ガイドブックで先般よりチェック済み)徳島ラーメ
ンを食べに徳島市内の眉山近くの「いのたに」行く。
スープの色を見ると味噌ラーメンのような感じだが、味は出汁がしっかり利いた醤油ラーメンで大変おいしく戴いた。
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徳島ラーメン「いのたに」 | 徳島の名水「錦竜水」 | カナダ人女性遍路さん | 海部の海水浴場 |
18番札所 母養山 宝樹院 恩山寺(ぼようざん ほうじゅいん おんざんじ)
聖武天皇の勅願により建立されたが、当時は密厳寺と称し、女人禁制、のちに弘法大師が女人解禁とし、母堂を招かれて
孝養をつくした。
19番札所 橋池山 摩尼院 立江寺(きょうちざん まにいん たつえじ)
ここは四国霊場に四カ所あるという関所の一つで、邪心や悪事を働いた者には、大師のおとがめがある。その昔、お京とい
う女が罪を犯しこの寺に入ったとたん本堂の前の太い鉦に髪を巻き上げられたという伝説がある。境内は広く、仁王門、大
師堂、鐘楼と屈指の大寺。
20番札所 霊鷲山 宝珠院 鶴林寺(りょうじゅざん ほうじゅいん かくりんじ)
延暦年間(782〜806)の創建といわれ、うっそうと繁った樹林の中に本堂、六角堂、三重塔などが立ち並んでいる。本尊
の地蔵菩薩立像は弘法大師の作で、彩色され藤原期の特徴を示す。
阿波2番目の難所「鶴林寺」の登りは地獄の坂道であり、自転車の前輪が浮き上がりそうになるのを、手で抑えながら、2
時間位掛け鶴峠に自転車を置き後は歩きでようやく登る。修行は続く、ポタリング遍路はその後「はしれ!快速へんろ」さん
の地図を見ながら順調に走り、本日宿泊予定地、鷲敷温泉で体を癒し夕食(予約無しの夕食のため、釜飯と鮎の塩焼き)
を戴き休憩を取った後、青少年野外活動センターの片隅を拝借しキャンプで疲れた体を休めた。
8月 5日 (21番札所 大龍寺 〜 23番札所 薬王寺 〜 室戸夕陽丘キャンプ場 )
5時起床・夜露で濡れたテントを片付け3
km程走り、道の駅「鷲の里」で朝食を戴き、7時20分発の大龍寺ロープウエー
が動くのを待つ。ゴンドラ内は大阪から来たバス遍路の団体(お年寄り)で賑やか、流石「西の高野」大龍寺ゴンドラからの
展望は素晴らしい。
21番札所 舎心山 常住院 大龍寺(しゃしんざん じょうじゅいん たいりゅうじ)
神武天皇東征でこの地に通夜された折、神像が現れ霊水が湧き、大竜に守護された事が名の由来。大師御請来の錫杖・
五鈷鈴等多数の宝物が保存多くの堂塔が建ち並び、荘厳さを漂わせているところから西の高野山と呼ばれる。
鷲の里よりロープウェイで約10分
22番札所 白水山 医王院 平等寺(はくすいざん いおういん びょうどうじ)
弘仁6年弘法大師ご巡錫の際、加持水を求めて大師がこの地を掘られたところ、乳の様な白い霊水が湧き出た。一切衆
生を平等に救済されるため、寺号を平等寺と称した。この泉はご開運の井戸として大師堂の北側にある
23番札所 医王山 無量寿院 薬王寺(いおうざん むりょうじゅいん やくおうじ)
厄除根本祈願所として知られる。文治の火事の時も本尊は玉厨子山に飛び去って難を避けられ、寺再建の時に帰ってこら
れた。本堂へは女厄坂33段、男厄坂42段、男女厄坂61段の石段があり、参拝の厄年の人々の、一段ごとに一円を置い
て登る。
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大龍寺正面の石段 | 大龍寺ロープウエー | 薬王寺横のうどん屋さん | とば作 大盛りうどん |
薬王寺横のうどん屋さんで昼飯を食べて、一路室戸岬の最御岬寺を目指し、国道55線を日和佐・牟岐・海部・宍喰まで23k
mの緩やかなアップダウンを飲料水を補給しながら走る。(海岸沿いの海の見えない山の中)若者の自転車ツーリングが多い。
阿佐海岸鉄道甲浦(かんのうら)駅で輪行に切り替え、室戸岬まで路線バスにする。駅に着くと直ぐにバスが来た、自転車を
分解する時間が無い、運転手と交渉の結果、バスの中で自転車を分解することで、自転車のままバスに乗る。
海岸沿いのカーブの多いバスのなかで走りながら自転車を分解するのは至難の業であるが30分位で輪行バックに収める。
室戸岬の青年大使像前のバス停で降り、自転車を組み立てレストランで夕食を済ませ国民宿舎室戸のキャンプ場(室戸夕陽
丘キャンプ場)まで、岬に沈む夕日を眺めながら室戸スカイラインの急な上り坂を自転車を押して登る。
テントを張り国民宿舎のお風呂に入りに行き、明日の朝ご飯の予約をし洗濯を済ませテントに入り、お酒を戴き眠りに付く。
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室戸岬に沈む夕日 | 津照寺から太平洋を望む | 金剛頂寺山道を歩き遍路 | 高知「はりまや橋」 |
8月 6日 (24番札所 最御崎寺 〜 26番札所 金剛頂寺 〜 高知 〜 倉敷 )
朝5時30分に起き、テントを撤収して昨日予約した国民宿舎の朝食を食べに行く7時からご飯を戴き、予定変更による地
図を確保するべく、国民宿舎のパソコンで「走れ!快速へんろ」さんのページから今日の予定の地図をプリントさせて貰った。
今日は津照寺・金剛頂寺・27番札所神峯寺を済ませ倉敷へ帰る予定だ。
室戸スカイラインを下り室戸岬灯台のそばの最御岬寺に参拝する。
24番札所 室戸山 明星院 最御崎寺(むろとざん みょうじょういん ほつみさきじ)
俗に東寺と呼ばれる。大同2年(807)に弘法大師の開基したもので、嵯峨天皇以来代々の勅願所、大師修法の霊場とし
て有名。この寺は、Y.H.東寺として利用される。
25番札所 宝珠山 真言院 津照寺(ほうしゅざん しんごんいん しんしょうじ)
本尊の延命地蔵は、別名楫取地蔵ともいわれ、海難除けとして崇められている。125段の石段を登った境内からは室戸
岬港が一望できる。参道の横手、山の中腹に一木神社がある。
26番札所 龍頭山 光明院 金剛頂寺(りゅうずざん こうみょういん こんごうちょうじ)
津照寺から4キロ行当岬の頂上にあり通称「西寺」と呼ばれ、ここからの眺望はすばらし。境内の霊宝館には多数の重要文
化財が保存され、本堂から少し離れたところに鯨昌館があり、捕鯨具などが展示されてる。又、「ヤッソウ」の自生地として県
指定文化財(天然記念物)に指定されている。
金剛頂寺に参拝した後、一路「神峯寺」を目指し国道55線をひたすら走る。途中大学生風の2人連れのチャリダーと「抜き
つ抜かれつ」のバトルの末「ひぃーさん」のj自転車がパンクを繰り返す。
奈半利町で昼飯を食べ13時30分に安田町に着いた。青春18キップで土讃線を帰るには残り時間が無い、そのまま安田町
を通過し14時50分安芸市の旧土佐電安芸駅バスセンターから輪行で高知駅まで帰り、17時10分発の阿波池田行きに乗
り(四国の汽車は単線のため、対向の待ち時間が多い)池田・多度津・坂出・で乗換て瀬戸大橋線「茶屋町駅」に22時52分
に着く。駅まで「正枝ちゃんの手芸やさん」に迎えに来ていただき、無事「倉敷・西阿知」に23時20分に帰り着く。
第2回ポタリング遍路も走行距離が長くパンクのアクシデント・坂道に見舞われ、苦しい事も多く有ったがインターネッイトによ
る情報提供で、目標を達成する事が出来たことを感謝します。
合 掌