 |
 |
高野山「奥の院」にお参り |
小辺路の基点「金剛三昧院」入口 |
14時過ぎ「高野山」に到着し、縦走の完走と無事を祈念し、一ノ橋から「戦国大名」の墓所の中を静寂と霊気を感じながら「奥の院」にお参りする。
お参りの後、高野山では「車中泊」するので、新しく出来たコンビミ「ファミリーマート」に行き、夕食と明日の朝食・昼食の食料を購入し、同行の二人は「金剛三昧院」を予約しているので門前まで送って行き、金剛峰寺前の駐車場を今夜の宿に決め美味しいお酒とコンビニ弁当を戴き寛ぐ。
一夜明け、宿坊泊の二人と金剛三昧院入口で6時に合流し「小辺路」を歩き始める。 |
|
 |
 |
ろくろ峠の標識 |
高野山は山桜が満開 |
「大滝口女人堂跡」を通過し、春未だ遅い高野の山桜を眺めながらなだらかなアップ・ダウンの路を「薄峠」から「丁石」まで約5kmを歩く。 |
|
 |
 |
車道合流手前の「赤い鉄橋」 |
大滝集落に咲く「石楠花」の花 |
「丁石」を過ぎ、緩やかな下りを進むと谷川に掛かる「赤い鉄橋」が見えて来る。橋を渡り少し登ると車道に出て「大滝集落」最後の民家へ登って行く。
民家の庭先には、私たち一行を出迎えてくれるかの様に「石楠花」の紅い花が満開に咲いていた。 |
|
 |
 |
大滝の休憩所 |
「高野龍神スカイライン」に合流 |
大滝の休憩所でザックを降ろし暫く休憩(綺麗なトイレが有る)を取る。
なだらかな登り坂を暫く登ると車道が見え(高野龍神スカイライン)時折、単車や乗用車が通り過ぎる。
暫く車道を歩き「野迫川村」分岐で勘違いをし県道733を野迫川村役場方向に歩き随分大回りをして「大股バス停」に辿り着く。 |
|
 |
 |
大股から伯母子峠への標識 |
伯母子峠避難小屋(向って左側) 右は綺麗なトイレ |
「大股橋」を渡った所に「飲料水」が確保出来る水道が有り、「三浦口バス停」まで1.5日分の飲料水を補給する。「大股集落」から「伯母子峠」までの登りは急坂を約7km&標高差1000mを喘ぎながら雷が鳴り小雨の振る中を「伯母子峠避難小屋」に辿り着く。
伯母子峠ではテントを張る予定で有ったが生憎の雨で避難小屋に入る事にしたが先客が4名有り、漸く3人分のスペース(キャパMax8名)を確保し温かい夕食を戴き早々に眠りに付く。
避難小屋から1km先に谷を流れる「水場」が有り、同宿した埼玉の若者が飲料水を1リットル確保してくれた。 |
|
 |
 |
落ち葉の積もる伯母子峠からの下り |
雲の上を歩き大峰の山々を望む |
翌朝は雨も上がり快晴で抜ける様な青空の朝を迎えた。同行の二人は伯母子岳山頂に登る事に成り、先行出発ゆっくり歩きで避難小屋を出発する。新緑には未だ程遠いが、木立の間から陽光が差し込む気持ちの良い早朝トレッキングを楽しみながら下って行く。
熊野古道を歩く人の旅籠であった「西上家跡」を過ぎた所で同行者と合流し、「待平屋敷跡」を下った所の「三田谷橋」を渡る。 |
|
 |
 |
「三田谷橋」の標識 |
紅い欄干の「船渡橋」を渡る |
車道を歩き、世界遺産に登録され新設された綺麗なトイレの有る民家の伯母さんが休憩(飲み物等販売有り)して行く様に勧めてくれるが通過して「三浦口バス停」の民宿のお嬢さんに飲料水を貰い、近くの自販機でジュースを買い喉を潤し「船渡橋」を渡る。 |
|
 |
 |
民家を抜け「石畳」の古道を登る |
民家の庭先の間を通過 |
民家を過ぎ急な「石畳」の路を暫く上り、三浦峠(標高1080m)への登りに備え狭い道端でザックを降ろし荷物を広げお昼ご飯には少し早い「箸間」(ご飯とご飯の間の簡単な食事)を戴き、民家の庭先を歩き「三浦峠」に向かう。 |
|
 |
 |
九十九折れの急坂を「三浦峠」を目指す |
「三十丁石」の傍の清水で喉を潤す |
九十九折れの急な峠道を登る先人達の無事を願ながら歴史を刻んだ「杉の古木」に感動し「三十丁石」まで登り、谷間に湧く「三十丁」の「清水」で喉を潤し暫く休憩する。
三浦口から、「歴史の路・世界遺産」を「大きな勘違い」をし「マウンテンバイク」で走るペアーに出会うが、「世界遺産・熊野古道」はマウンテンバイクで走る路では無い。 |
|
 |
 |
遥か「伯母子峠」から歩いて来た (三浦峠より振返る) |
コース図を確認し高低差に驚く |
遥か向うの山の頂が昨日の宿「伯母子峠避難小屋」、今日朝から歩き始めたが高低差は噂に聞いた、1000m登り1000m下る「小辺路」ならではの道程であった。
林道と合流する峠にはトイレが設置してあり、林道をモトクロの単車で走る若者や山仕事の軽トラが走って居る。東屋に腰を下ろし、昼食(マルタイ棒ラーメン)を戴き、水分&塩分の補給をする。 |
|
 |
 |
「西中大橋」から車道を歩く |
西中集落のお店(冷えた自販機のビールが美味しかった) |
「三浦峠」から「西中大橋」まで約7.5kmの延々と続く林の中の下り坂を下り、「三浦峠登山口」の大きな看板が出迎えくれる。
ここから「十津川温泉」まで7.3km・約2時間の車道歩き、下り坂で疲れた足に舗装道路歩きは応える。
路線バスの時間表を見ると平日の最終便は15時10分が有るが今日は土曜日だ、最終便の14時01分は既に過ぎ歩くしかない。「歩きは・・・・疲れた・・・」途中で土地の人に十津川のタクシー会社の電話番号を聞き電話をしたが、出払って車が居ない。黙々と歩く・・・・ |
|
 |
 |
十津川温泉(柳本橋)付近 |
果無峠登山口(下)にテントを張る |
500m位歩いた時、1台の山仕事を終えた「軽四トラック」が走って来た。手を挙げると言うか狭い路を通せんぼ状態で車を止め乗車交渉を「最長老」がすると気持ち良く乗せてくれる。狭く曲りくねった路面の悪い道を猛スピードで約6km走り「昴の郷」で降ろして貰う。(同行者は十津川温泉の民宿の玄関先まで送って戴く・・・感謝・感謝)
「昴の郷」から今日の「キャンプ場所」を探しながら旧道のトンネルを抜け、「吊橋」を渡り民家の横を通過した時、「果無峠登山口」の舗装道路行き止まりのUターン広場に「キャンプスペース」を見つけ民家の人の承諾を貰い今日の寝床にする。 |
|
 |
 |
果無峠登山口(上) 「水場」水がふんだんに出ている |
1200年往来した「石畳」の古の路 |
快適な一夜を過ごし、朝食を戴きテントを撤収していると同行者から電話が有り、果無峠登山口(上)に到着した連絡であった。約束の時刻には10分位早いが急いで撤収し登山口に向かう。
急な登りの石畳の道を歩き果無集落へ続く車道と合流し1.4km程登ると果無集落が見えてきた。 |
|
 |
 |
「果無集落」の民家の庭先を歩く |
藤・ツツジ・石楠花の花が出迎えてくれる |
両サイドに田植えを向かえ準備の進んだ棚田の中を集落の庭に続く道を登り、集落の人に暫く話を聞き休憩する。(集落にも水場が有る)集落の庭には良く手入れされた満開の「藤」「ツツジ」「石楠花」の花が咲き乱れ、我々を迎えてくれた。 |
|
 |
 |
果無越えの「観音堂」に登る (水場が有る) |
果無峠より果無集落を望む |
果無峠越えも三浦峠越と同じく長い(5km)急坂(標高差約900m)を観音堂まで登りザックを降ろし行動食を食べ暫く休憩を取り再び歩き始める。
天候が少しずつ悪く成り小雨が落ち始めるが雨具を着るまでも無い、見下ろすと遥か下に「果無」の集落が見える。よくここまで登って来た物だ。山登りは「一歩・一歩の積み重ね」先を急がず着実に歩を進める事の繰り返しだ。 |
|
 |
 |
霧雨の中を「果無峠」に辿り着く |
「八木尾バス停」の案内標識 |
霧雨に煙る峠に到着した頃には雨も大粒に成り、一向に止む気配は無い。出発時から天気予報で曇りの予測であったので標高の高い山では雨も仕方が無い。
急な下り坂を3km程下り、「七色分岐」を過ぎたやや広く成った山道の傍でザックを降ろし昼食を戴く。(棒ラーメンにも少し飽きて来た)
1km程下り、林道の分岐まで来ると「八木尾」の集落が見え始め5分位歩き八木尾のバス停に雨の中到着する。 |
|
 |
 |
果無の山並みを見上げ乍「八木尾橋」を渡る |
土砂に埋もれる「熊野川」 |
八木尾バス停から国道168号を「三軒茶屋跡」を目指し「熊野川」沿いの歩道を歩く。
河原は、「集中豪雨」による「山肌の崩落」により土砂が川に流れ出し、一面の土砂で覆われ見る影も無い有様だ。 |
|
 |
 |
道の駅「奥熊野古道ほんぐう」に到着 |
「三軒茶屋跡」で中辺路と合流 |
途中、「三里橋」の道路標識を見て行き先を勘違いし周辺を「うろうろ」するが早めに気付き本来の道に戻る。500m位歩き、道の駅「奥熊野古道ほんぐう」で名物の「とろろ飯」を戴き「めはり寿司」を本日の夕食に購入し休憩する。
「平岩口バス停」から緩やかな登りの山道に入り、一昨年歩いた「中辺路」の「三軒茶屋跡」に合流すると何と無く懐かしい感情が湧き上がる。 |
|
 |
 |
全国熊野神社の総本山「熊野本宮大社」に到着 |
三社に参拝する |
ゴールが近く足取りも軽く緩やかな登り坂を気持ち良く登り展望台を過ぎた頃から少しの下りに成り、「本宮」の民家が見え始める。
「祓殿王子」を通過し「熊野本宮大社裏鳥居」を潜り本宮横から「無事ゴール」した「感動」に浸りながら正面の「山門」に廻る。
※三社は右側(牟須美:むすみ・速玉:はやたま)両神 中央(家津美御子神:けつみみこのかみ)左側(天照大神:あまてらすおおみかみ)
3日間「小辺路」実歩距離76kmを完走した「我が健脚」に感謝し三社に参拝する。
参拝の後、本宮正面階段下り道を渡り100m位歩いた「コンビニ」で今夜の夕食の追加を購入し、一昨年も利用した今夜の宿「川湯温泉」「まつや」に電話し迎えをお願いする。(当初本宮ではキャンプの予定であったが夜半から雨の予報で昨夜急遽素泊まりの予約をした)
宿に入り雨の中を系列のホテル「みどりや」の「露天風呂」」(傘をさして露天風呂に入る)に行き、自分でも汗の匂いが鼻を突く4日間の汗を綺麗に流しホテルに帰り「談話室」に全員集合し、無事「世界遺産・熊野古道・中辺路」ルート完全走破を祝いビールで乾杯した。
※談話室には電子レンジ・自動販売機等が有り食材持参で自炊が可能
翌日は、宿にお願いしたタクシーで「高野山」に戻り(道程2時間)車を回収し高速道を走り倉敷に帰る。
※計画の帰路は、バスで川湯温泉から熊野本宮を経由し奈良のJR五条駅まで行き、JRで橋本駅に移動し南海電車で極楽橋駅からケーブルカーで南海高野駅に登り、再びバスで金剛峰寺に止めた車を回収する予定で有った。費用は少し割高に成ったが約5時間の時間短縮が図れた。 |
|