おみね さんけい とざん
平成23年5月2日
     〜5月5日
大峰山系登山 山上ヶ岳  1719m
弥 山   1895m
八経ヶ岳  1915m
日出ヶ岳  1695m
(奈良県:天川村・上北山村)




「大峰奥駈道:弥山山頂」

ルート

〔1日目〕 5月2(月)(行き道)
倉敷発 山陽道(早島IC)〜中国道(神戸JCT)〜吹田JCT〜近畿道(松原JCT)〜阪和道(美原JCT)〜南阪和道(新庄IC)〜R169号〜県道309号〜大淀町〜天川村(川合)〜洞川到着
大峰山登山(山上ヶ岳:1719m) 登り:2時間30分  下り:2時間
洞川温泉付近(ゲリラキャンプ)

〔2日目〕 5月3日(火)
キャンプ〜天川村(川合)〜国道309号〜行者還トンネル西口
弥山・八経ヶ岳登山(八剣山:1915m) 登り:3時間50分  下り:2時間45分
行者還トンネル西口〜上北山村〜上北山温泉(温泉入浴)〜新伯母峰トンネル〜大台ケ原ドライブウエー〜大台ケ原着
〜大台ケ原付近(ゲリラキャンプ)

〔3日目〕 5月4日(水〕(帰り道)
大台ケ原ハイキング(日出ヶ岳:1695m) 周回3時間:9km
 
大台ケ原発〜川上村(R169)〜吉野町(R370)〜南阪和道(新庄IC)〜阪和道(美原JCT)〜近畿道(松原JCT)〜名神道(吹田JCT)〜中国道(神戸JCT)〜山陽道(早島IC)〜倉敷着

毎年5月のGWは友人と車にテントを積み2泊から3泊のゲリラキャンプ(夕方人通りが無くなった頃迷惑の掛からない場所にテントを張り翌朝人通りが始まる前に撤収するキャンプ)登山に出かけている。

今年は、世界遺産でも有り一度登ってみたいと思っていた「大峰山」に登る計画を立てた。

【平成16年「紀伊山地の霊場と参詣道」として「吉野大峰」そして参詣道「大峰奥駈道」は高野山・熊野三山などとともにユネスコ世界遺産に登録された】
5月2日 大峰山(山上ヶ岳)登山
大峰山登山口(清浄大橋) 女人結界門(女性入山禁止) 登山道(参道)
早朝、倉敷を出発し高速道路を乗り継ぎ9時30分頃に「大峰山」登山口の天川村洞川の「清浄大橋」駐車場(一日1000円)に到着した。早速登山装備を整え歩き始める。
最初に現在も女性の入山を拒否している「女人結界門」が現れこの道が修行の場所である事を改めて感じる。
ここ大峰山は1300年の歴史を持つ山岳信仰の聖地である。
一本松茶屋に到着 役行者慈悲の水 「お助け水」 休憩中の山伏
登山道は昔ながらの信仰の山への参道で有り、石組みや橋が整備され、途中の茶屋は参道が中を通過し、歴史を感じるたたずまい(休憩場所:一本松茶屋)に出会う。茶屋を通過し吉野杉の林を抜け暫く登ると、役行者慈悲の水「お助け水」に到着する。有難い水を頂暫き休憩をする。
緩やかな道を暫く登り「大峰奥駈道」との合流点に有る「洞辻茶屋」に付くと山伏装束の修験者が休憩していた。茶屋では「うどん」「カップ麺」「缶ビール」等の食べ物や飲物や杖を販売していた。
洞辻茶屋に到着 大峰奥駈道に合流 等覚門に到着
暫く茶屋で持参したお茶を飲みながら休憩を取り気分新たに大峰奥駈道を登る。奥駈道は道幅も広く尾根をぬう様に続き歩き易く整備され1300年の歴史を感じる様だ。陀羅尼助茶屋(陀羅尼助とは役行者が作った胃腸に効く漢方薬)を通過し登山道も勾配が急に成り息を弾ませながら登る。
大峰山寺も近くなり、等覚門「等覚門:仏の心に近づき悟りを得た」を過ぎ宿坊が数件見え始める。
断崖の修行場 「西の覗き岩」 大峰山寺に到着 大峰山寺(戸開き前)
宿坊の前を歩いていると、外で休憩している宿の方から「ようお参り」と声を掛けられ、中でお茶を飲んで休憩して行く様に奨められ、好意に甘え美味しいお茶を頂きながら大峰山寺の話を伺う。宿坊から大峰山寺に登り最高点「山上ヶ岳」で大峰の山並みを眺めながら昼食を食べ「レンゲ辻」から谷間の沢の中を大きな石に苦戦し足元を選びながら「清浄大橋」に下山する。
レンゲ辻から清浄大橋に下山 洞川温泉に入る 洞川エコミュージアムセンター
清浄大橋の駐車場売店で大峰山の登山バッチを買うべく尋ねるが、登山バッチは販売していないとの事だ、登山途中の茶屋で販売して居たが買いそびれていた。疲れと汗を流すべく、洞川温泉に行き汗を洗い流す。(温泉利用料金:600円 1時間以内は駐車場無料)温泉でさっぱりした後、本日宿の候補地、「エコミュージアムセンター」庭の東屋で美味しいビールを頂きながら、夕食を食べ辺りの人通りも無くなったので東屋の中にテントを張り本日の反省をしながらお酒を頂き20時過ぎに床に就く。
5月3日 八経ヶ岳登山
行者還トンネル西登山口 沢を渡り急坂の登りに入る シャクナゲの蕾が多くある
一夜明け、テントを撤収し朝食を食べキャンプ地を後に、本日の山「八経ヶ岳」の登山口「行者還トンネル」に向けて国道309号の狭い谷川沿いを走る。(対向車が来たらすれ違えない)行者還トンネル付近の駐車場はほぼ満車(30台)で有ったが、少しのスペースを見つけ強引に駐車する。早速、登山支度を整え、沢の木製の橋を渡り急こう配の登山道を「大峰奥駈道」合流点を目指し「シャクナゲ」の林の中を汗を拭きながら登る。
世界遺産」大峰奥駈道に合流する 弥山に向けて登る 山腹に開けた奥駈道
約1時間の急な登りで、世界遺産「大峰奥駈道」合流点に到着ここからは道幅も広く尾根を伝いの未だ木々の芽吹きも感じられない林の中をぬう様に「弥山」に向けて登る。
平坦な所が多い大変歩き易い道だ。
弁天の森に到着 理源大師聖宝坐像 山腹に雪が残る
標高1600m地点「弁天の森」まで登り一休みする。辺りは小高く少し開けた感じの場所で特に目に付く物は無い。更に、「聖宝ノ宿」に登り、「理源大師聖宝座像」(理源大師:修験道の再興の祖)前で一緒に写真に納まる。山肌は春未だ早く木々の芽吹きはおろか、残雪が至る所に残って居る。
八経ヶ岳分岐「弥山小屋」に到着 オオヤマレンゲ自生地 残雪の中を八経ヶ岳に向け登る
約3時間で「弥山小屋」(宿泊:8000円)まで登り、お昼には少し早いが多くの登山者が休憩中の山小屋入り口のベンチに陣取りビール(350ml:600円)と登山バッチを購入しお昼ご飯を頂く。食事を済ませ「八経ヶ岳」に向かおうとするが道が分からない、ウロウロしながらベテランらしき男の人に道を尋ねると、弥山小屋手前の林の中の余り目立たない場所に標識が有った。細い道を少し下り、「オオヤマレンゲ」の自生地から雪の残る道を暫く登り、山頂に到着する。
八経ヶ岳山頂 弥山より八経ヶ岳を振り返る 下山後 上北山温泉に入る
「八経ヶ岳」山頂(八剣山標高:1915m)は余り広くなく、大きな石が点在する小高い場所で暫く写真を撮った後、弥山に向けて引き返す。弥山まで下山し振り返って見上げると緑の林の中に残雪が至る所に有り、5月とはとても思えない景色だ。
行者還トンネル登山口に下山し、上北山村に向けて走り、「上北山温泉」に入り、ゲリラキャンプの場所を探すが、道の駅「吉野路上北山」の駐車場付近には適当な場所が無く、「大台ケ原」に向けて走る。
「新伯母峰トンネル」を抜けた所を大台ケ原ドライブウエーに向けて走れども走れども山の上、小雨の降る中を約1時間走り「大台ケ原駐車場」に到着する。大駐車場には数台の車が止まって居るが此処もキャンプ、炊飯禁止の標識が有りキャンプは出来ないので少し引き返した道の傍の広場にテントを広げ、雨が激しさを増したのでテントの中で夕飯を作り早々に就寝する。
5月4日 大台ケ原ハイキング
大台ケ原ハイキングに出発 整備された道が続く 日出ヶ岳への登り
一夜明け、外は快晴となり小鳥の鳴き声で目覚ますとても気持ちの良い朝を迎える。朝食を食べ、雨に濡れたテントを撤収し、大台ケ原駐車場に行きトイレの手洗い場で洗面を済ませ出発の準備をする。
「日ノ出ヶ岳」までの散策道は良く整備され道幅も広く至る所に説明を書いた看板が有り読みながら歩く。
日出ヶ岳山頂展望台 日出ヶ岳三角点にタッチ 幅の広い木道が続く
山頂に展望台が有り登って吉野・大峰の山並みを360度見渡すと、昨日登った「八経ヶ岳」も遥か彼方に見える。お湯を沸かしコーヒーを入れ暫く休憩する。
立ち枯れた木々 昭和34年伊勢湾台風」で倒れる まさしく山頂の平原が続く
1600mの山上の平原には伊勢湾台風で倒れ、立ち枯れて白骨林と化した木々が立ち並び異様な光景を映している。散策道を気持ちよくのんびりと風景を楽しみながら時間を掛けて歩く。
トウヒ・ウラジロモミの木立が残る 何を眺めて居るのか「神武天皇像」 広々とした草原の 牛石ケ原
少し標高の下がった所では、「ウラジロモミ」「トウヒ」の林が残り、神武天皇像が日本の平安を願い大和の国を眺めている。
「牛石ヶ原」は背の低い笹が生い茂り、鹿の通り道の線が至る所にいている。
鹿の親子が出迎えてくれる シャクナゲの群生が広がる シオカラ谷の清流
途中、大蛇ー分岐で鹿の家族が出迎えてくれ、休憩中の多くの登山者と暫く鹿との対話を楽しむが、大蛇ーへの入り口を見失い通り過ぎてしまう。浮石が多く足元の悪いシャクナゲの群生の中を下り、清流が気持ち良く流れる「シオカラ谷」で暫く休憩する。
大台ケ原駐車場に向け最後の登り 大台ケ原ビジターセンター 村営の大台ケ原物産展
「シオカラ谷」から「大台ケ原駐車場」へは急こう配の上り坂が続き、最後の坂を息を弾ませながら登る。周回4時間のんびり散策を楽しみ大台ケ原ハイキングを終え駐車所に戻り、ビジターセンターで大台ケ原の自然に付いて知識を深め、真新しい村営の大台ケ原物産展で昼食を頂き、お土産を購入し、2泊3日のゲリラキャンプ登山無事終了し帰路に付く。