お ぜ    ひうちがたけ     とざん     
尾瀬 燧ケ岳 登山
    2006.7.4. 〜 7.7.       燧ケ岳 (柴安ー シバヤスグラ) : 2356m
       (俎  ー マナイタグラ)  : 2346m
    (群馬県:片品村 福島県:檜枝岐村)


尾瀬散策Map


1日目
 倉敷発(夜行高速バス新宿行き)〜

2日目
 新宿駅西口着〜新宿新南口発(尾瀬大清水行き高速バス)〜尾瀬大清水着〜三平峠〜三平下
 着 (尾瀬沼山荘泊)

3日目
 尾瀬沼山荘発〜尾瀬沼ビジターセンター〜長英新道〜俎ー(マナイタグラ)〜柴安ー(シバヤス
 グラ)燧ケ岳(2346m)〜見晴新道〜見晴 (尾瀬小屋泊)

4日目
 尾瀬小屋発〜竜宮〜牛の首〜山ノ鼻〜鳩待峠〜JR沼田駅〜JR高崎駅〜JR東京駅〜JR岡山
 駅〜JR西阿知駅着



【夏の思い出】

江間章子(えましょうこ)作詞・中田喜直作曲

夏がくれば 思い出す はるかな尾瀬 遠い空
霧のなかに うかびくる やさしい影 野の小径
水芭蕉の花が 咲いている 夢見て 咲いている 水のほとり
石楠花色に たそがれる はるかな尾瀬 遠い空



BGM  Start&Stop
梅雨真っ只中の尾瀬は、小雨、曇り、晴れと天候が目まぐるしく変わる中、春の花から夏の花へと変わる季節の谷間で観光客も少なく、我々グループが広大な尾瀬の自然を独占する事が出来、大満足の旅になった。

大清水登山口から尾瀬に入る 小雨の中谷川沿いの林道を登る 三平峠(尾瀬峠)に到着
倉敷より東京、そして大清水まで15時間、高速バスを乗り継ぎ13時に大清水登山口に到着した。天候は小雨の降る生憎の天気だが歩くには支障は無い。早速、休憩所内で雨具を着て雨対策を整え一ノ瀬休憩所に向けて登り始める。道幅の広い緩やかな林道を谷川沿いに登り、林道の終点から急坂になる。木道に入り、坂が緩やかになり少し登ると三平峠(尾瀬峠)に着く。雨は霧雨になりガスが掛かって幻想的な雰囲気の中を2時間30分歩き16時に今夜の宿三平下の「尾瀬沼山荘」に到着する。

宿に到着後、濡れた雨具やスパッツをストーブで乾かし、暖かいお風呂(石鹸使用不可)に入り夕食を生ビール(650円)を飲みながら戴く。食事は山小屋のメニューとしては満足する内容であった。夕食後、誰も居ない、我々だけで木道を尾瀬沼に沿って対岸の雲に隠れる「燧ケ岳」を眺め、大自然に包まれながら散策し最高の時間を過ごした。
三平下の「尾瀬沼山荘」に泊まる 朝もやの中に浮かぶ尾瀬沼 大江湿原のワタスゲ
一夜明け5時起床、薄曇の静まり返った尾瀬沼を南岸コースに散策する。6時よりボリューム満点の朝食を頂き、昨日宿に着いた時にお願いした弁当(800円:おむすび2個とおかず)をリュックに入れ出発準備を済ませ、6時50分「尾瀬沼ビジターセンター」経由で燧ケ岳に向け宿を後にする。

7時20分にビジターセンターに到着、リュックを下ろしセンター内を見学する。(尾瀬の珍しい動物や植物を紹介展示)ビジターセンターから大江湿原の分岐をやっと咲き始めた「ニッコウキスゲ」を見ながら沼尻平方向に入り浅湖(アザミ)湿原手前で木道を降り長英新道には入る。
長英新道を燧ケ岳に向けて登る 足元が悪い道が続く 俎ー(マナイタグラ)の祠
雨の後の登山道はぬかるみ状態で足を下ろす場所を選び、靴が泥で重く成りながら進む。沢筋に入ると残雪が有り、登山道をテーピングを探しながら登って行く。階段も手摺も無い自然のままの登山道は時として大木の根を乗り越え難関の連続を最初の頂「俎ー:マナイタグラ」に12時30分に到着した。俎ーで休憩をした後「柴安ー:シバヤスグラ」に向けて少し下ったつもりが、道を間違えて「広沢田代」方面の下山道を歩いていた。俎ーに引き返し案内標識を探すが見つからない。地図では西側に登山道が有るはずだがガスで周囲の状況が見えない。休憩をしている登山者に道を教えて貰い鞍部の下山道を探す事が出来た。
残雪の残る谷を下山(見晴新道) 見晴の小瀬小屋に泊まる 尾瀬ヶ原を山ノ鼻に向けて歩く
13時15分に燧ケ岳「柴安ー」に到着し、宿で戴いたお弁当を食べ休憩を取る。頂上付近はガスが晴れているものの、生憎の天気で「尾瀬沼」も「尾瀬ヶ原」も望む事が出来ない。早めに休憩を済ませ、大きな岩がむき出しで残雪の残る急勾配の谷の「見晴新道」を下山する。やぶ蚊に似た虫の大群に襲われ、滑る足元に気を付け大変な下山となったが、16時今夜の宿「尾瀬小屋」に入る。

宿では昨日と同じく、温かいお風呂に入りビールで乾杯をして美味しい夕食を戴く。夕食後、黄昏の木道を「赤田代」方面に1km位散策する。咲き残った「ミズバショウ」と綿帽子の「ワタスゲ」真っ赤な「レンゲツツジ」の中を我々だけが広い尾瀬ヶ原を独占した。
一面のワタスゲの群落(牛の首付近) 昨日登った沼に写る燧ケ岳 広大な尾瀬ヶ原を独占
5時30分起床、昨夜、宿の談話室で従業員の方と消灯時間まで話をし尾瀬の話を沢山聞いた。早朝の「尾瀬ヶ原」の素晴らしさを聞いたので、早速、外へ出て散策するが、「尾瀬ヶ原」は朝もやの中から中々出て来ない。6時から朝食を頂き、出発準備をし7時過ぎに宿を出る。朝もやは晴れ、広い「尾瀬ヶ原」は我々だけが一直線に延びる木道を小鳥の声の中を気持ち良く歩く事が出来た。前方に「至仏山」後方に「燧ケ岳」レンゲツツジとワタスゲやカキツバタの花が沢山咲く大自然を満喫しながら、「竜宮」を通り8時35分に「牛の首」分岐に付いてリュックを下ろし休憩を取る。澄み切った沼には、浮島が浮かび小魚が泳ぎその周辺に花が沢山咲いている。「牛の首」を出発する頃になると、木道を「山ノ鼻」方面から歩いて来る人が少しずつ増えてくる。
ミズバショウの花が残ってる 沢山の荷物を担ぐ「ボッカさん」 ニッコウキスゲが咲き始めている
小川には咲き遅れた「ミズバショウ」が咲き、木道の脇にはこれら賑わいを見せる「ニッコウキスゲ」が咲き始め、尾瀬の春と夏を一度にみながら、「山ノ鼻」に向けて歩く。尾瀬に運ぶ荷物は「ボッカさん」と言う荷物を運ぶ若者が沢山いて中でも珍しく女の子がいたので声を掛けてみると40キロ担いでいると言う。男の子は60キロ以上は担いで歩いているようだった。
山ノ鼻ビジターセンター 山ノ鼻から鳩待峠に登る 鳩待峠で休憩後乗合タクシーに乗る
「山ノ鼻」に9時30分に到着し、至仏山荘の休憩所で飲み物を飲みながら休憩を取る。「山ノ鼻」は尾瀬に入る人と尾瀬を出る人で大変な賑わいを見せている。十分な休憩を取り、鳩待峠に向け「川上川」沿いの木道を尾瀬最後の峠を沢山の観光客とすれ違いながら登る。11時15分に鳩待峠に到着し、お昼には少し早い様であるが、食堂で昼食(山菜そば定食)を戴く。

鳩待峠からは、定期バスで戸倉経由でJR沼田駅まで帰る予定であったが、出発まで1時間以上有り、初老の夫婦連れと乗合タクシーに乗り「戸倉」まで降りることにした。「戸倉」で夫婦連れが降りた後、JR沼田まで乗合タクシーが行ってくれる事になり(2500円)そのままタクシーで途中「吹き割れの滝」を観光し、13時JR沼田駅に到着した。上越線の電車を1時間待ち、JR高崎から上越新幹線に乗換え、東京駅16時15分発の東海道・山陽新幹線に乗り継ぎ、21時予定通り倉敷に帰って来た。