腹腔鏡手術について
外科手術といえば、メスで切るというイメージがあると思いますが、腹腔鏡手術は、身体に大きな切開を加えることのない「身体にやさしい」手術です。

消化器外科手術への腹腔鏡手術の導入は1980年代に胆石症から始まりました。腹腔鏡手術は、小さな穴を(径5〜10mmの切開)を腹部数カ所に開けて、そこからカメラと細い手術道具を挿入しテレビモニターを見ながら行う手術です。

身体表面は小さな傷が数カ所残るのみなので、従来の開腹手術に比べ痛みも少なく回復が早いため早期退院や社会復帰が可能です。今後は、従来の開腹手術がさらに腹腔鏡手術に置き換わる可能性があります。
【当院での腹腔鏡手術の適応疾患】
食 道 : 食道裂孔ヘルニア
胃・十二指腸: 早期胃がん、胃良性腫瘍、胃・十二指腸潰瘍穿孔
腸 : 大腸がん、良性大腸疾患(憩室炎、大腸ポリープ)、腸閉塞
胆 嚢 : 胆石症、胆嚢ポリープ、胆嚢腺筋症、急性胆嚢炎
肝 臓 : 肝嚢胞、肝腫瘍
膵 臓 : 膵腫瘍
当然上記疾患のすべてが適応という訳ではなく治療法を検討すると同時に手術方法(開腹手術か腹腔鏡手術か)も検討します。当院では胆石症を中心に年間約70件の腹腔鏡下手術を行っています。
【安全性について】
最近多くの新聞・テレビ報道などで見られるように腹腔鏡下手術の事故や合併症が問題となっています。
「低侵襲」「身体にやさしい」ということはから簡単な手術を連想しがちですが、実は従来の開腹手術よりもやや困難な手術であり、執刀する医師は十分なトレーニングを必要とします。我々もできる限り合併症を減らすべく研鑚を重ね手術技術を高める努力を行っています。
【日本内視鏡外科学会技術認定制度について】
腹腔鏡手術は従来の開腹手術と比べやや特殊な技術を必要とするため、利点を生かすにはきちんとした技術を持つ医師が手術を行う必要があります。
そこで日本内視鏡外科学会では平成17年から技術認定制度を始め、内視鏡下手術を安全かつ適切に施行する技術を有しかつ指導するに足る技量を有する医師を認定しています。
消化器/一般外科では現在まで全国で約300名の医師が認定されています。
下記の日本内視鏡外科学会ホームページで技術認定取得者を確認することが出来ます。
http://www.asas.or.jp/jses/
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