第7日目  02年4月16日 (火) 雨一時曇り               
        24番 最御崎寺 ・・・ 27番 神峯寺 〜
                             国民宿舎 海風荘

6:40飛巌莊より歩いて幅1m程の急な坂道を(695m)登る事にする。小さな石畳の道には濡れた木の葉が積もり樹木が空を覆い山中は薄暗い。
誰一人行き交う人とてない、陰湿な霊気がみなぎっている感じだ、誰かが後ろから着いて来るような気がする・・・振り返れば消え 歩き出せばまた・・・気のせいだ。
こんなに薄暗いのに自分の影がぼんやり道に写っている・・・なぜだ?上を仰ぐ井戸の底にいるようにぽっかり上が空いている・・・そのせいだ。
鳥が突然大きな羽音を響かせ飛び立った!びっくりした、肝を冷やした、滑らないように注意しながら登る。
24番最御崎寺到着 
詠歌 「明星の、出ぬる方の東寺 暗き迷いは、などかあらまじ」。

津照寺へ向かう途中雨が降り出した。
ちと恥ずかしいがコンビニの庇の下でパンツ1枚になりカッパズボンに履き変えた。
安物のカッパは汗を通さないのでズボンが濡れ雑巾を搾るくらいになるからだ。
中学生が来た念のため道を尋ねる。親切に教えてくれて行ってしまった。
少し先の信号にさしかかったとき 「頑張って下さい!」 先ほどの中学生だった、なんと良い子供たち・・・。

8:30 25番津照寺到着 小雨の中を長くて急な石段を登りお参りを済ませ門まで降りてきた。
歩き遍路が色鉛筆で石段とその上の仁王門を描いている。聞けば全ての寺を描きながら回っているとのこと・・・すごい余裕だ。
それに比べどうして私は いらいら せかせか しているのだろう、気か張りつめて心に余裕がない 阿波は発心の道場 土佐は修行の道場だ 修行しなくては・・・。

今日行く神峯寺は長くて急な坂が続くブレーキシュー チェックしておかないと途中で擦り切れる心配あり・・・とへんろ地図の注意書きに載っていた。大分磨耗しているようだ安芸市の自転車屋へ寄った、しかしこれはシマノ製で特殊なブレーキ高知市内の出来るだけ大きな自転車屋でないと在庫持っていないだろうとの事心配になって来た。

山すそのゴミ集積所横に自転車を停めた、田植えの終わった田圃ではカエルの大合唱。
寂しいへんろ道、藪の中を通り抜けつづら折の車道を何度も串刺しにするようにまっすぐに上へ上へと登って行く・・・距離は短いが坂は急だ 道も悪い。600m歩いてやっと
26番 金剛頂寺 10:25着
詠歌 往生に、望みをかくる極楽は 月のかたむく、西寺の空
羽根岬11:55着 雨も上がり薄日が差して来た。少し走って奈半利町、朝から27.7km走った。12:40ドライブイン「なぎさ」に入る、外回りのサラリーマンで店は一杯だラーメンを食べる。

26番から27番までは33km、最後は麓から4.5kmで450mアップの激坂10歩進んでは足をふんばってすねにペダルをあて立ち止まり両手で汗を拭き深呼吸・・・の繰り返し! 軽トラックで山林作業に来た地元の夫婦に「この辺に自転車を置いて登ろうかと思うがと・・・?」
まだ寺までは相当ある もう少し頑張っては・・・との事、再び挑戦。

やっとの事で次の遍路道入り口に自転車を置き歩く。遍路道は更に急勾配の足元の悪い地道。
27番 神峯寺 にやっと着いた3時を回っている今夜の宿を予約しなくては。
夜須町の国民宿舎 海風莊にTEL 部屋は空いている、しかし現在地から三十数`離れている、自転車で大丈夫ですか?と聞かれちょっと心配。急いでお参りを済ませ自転車の所まで降りたら4時前・・・また雨が降り出した。

双眼鏡が雨に濡れて標識がよく見えない・・拭いても、拭いても潤んで見える・・・目の悪い者は困る。
野球帽も落としてしまった。お接待でもらったみかんも・・・。心に余裕を持とうと思ってもあせってしまう。
落ち着かなくては。
頑張って17:30やっと海風莊着・・・洗濯機200円乾燥機30分100円で使わせてくれるという。ありがたい、全部まとめて洗ってすっきりした。しかし今日もイライラし通し心に余裕のない一日だった。

本日の走行距離 67.09km
累計距離    353.4km
AV         14.9km

目次 ←前日 翌日→
飛巌荘 4,100
らーめん 500
お茶ジュース 270
洗濯 500
合  計 5,370
累  計  83,507