◆だんじりの姿

 前からみると曲線の美しい唐破風の造り、鬼板に鬼の彫り物を置く。これは宮武清山の昭和57年の作品である。その頭上に鳥衾。破風の下に吊る懸魚は、前部後部ともに鷹と齢(とし)老いた松を彫りつけている。
 軒の下の疎垂木は10本(片面)。頭貫の木鼻には阿・吽の獅子を置いている。囃子座には擬宝珠高欄を備える。車台の外側に車輪が計4個。こうして、だんじりは車輪が大きく重量もあり幅も広い構造のため、急な坂にも車が安定して巡行できる。車輪は肥え松を3層に張り合わせた合板を用いている。

だんじりの歴史
 製作の年代、製作地、製作者については不詳。

 ところで、町内の今年94歳になる古老からだんじりの関する話を聞いた。
 話は、10歳のころ先代の古いだんじりに乗り、太鼓をたたいた経験があるという。この話から、岡の集落では大正初年すでにだんじりを所有していたことが明らかとなる。
 なお、現在使っている締太鼓に昭和3年、鐘台に大正8年10月の銘が墨書されている。

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