那岐山 Aコースで下山


標高 1240m    難易度 ☆☆     登り80分 下り90分   岡山県
倉敷からの距離   105Km        登頂日 ’96/10/19  ガイドブック  F

登山開始10:30−大神岩11:00−八合目11:10−三角点11:40・・・歓談 避難小屋での雨宿り・・・那岐山山頂下山12:30−Aコース菩提寺13:40−駐車位置14:00

登山
 今年4度目の那岐山である 通算5回目となるが秋は初めてである 紅葉のシーズンであり大山の周辺を狙っていたが、日本海側は雨模様との事で急遽変更し、那岐山を選択した 那岐山は標高1240mあり紅葉が期待される

 登山口周辺は少し色づいてはいるもののまだのようだ 季節柄なのか前回は小鳥の声があちこちで聞けたが、たまにチチチと鳴く程度で実に静か 風も無くうっすらと射す木漏れ日の中を登ってゆく 大神岩周辺の紅葉がどうかを見る目的もあってCコースを登る 勝手知ったコースである

 先方を10名程度のパーテイがゆく まだ若いメンバーだが 登ってまだ間が無いのにハアハア言いながら登っている 会社に入社した当時私は70Kgを越えており大山登山もしたがハアハアしながら登った事を思い出す 体重も大幅に下げる事が出来たし 登山を繰り返す事で随分と身体が軽くなった 健康講座でDrから最大酸素摂取量が増加してるねと話があり 増加した事は覚えていたが数字は忘れたので見直して見たら 昨年が38であったものが今年は44に増加していた 山の成果のもう一つに血圧低下がある 下が90そこそこあった事から血圧測定をした方が良いと言われ測定を続けているが 最近では80そこそこと10以上低下した これもうれしい

 秋の登山は花が少なくなり これはと思う花に出会う事がめったに無い いよいよ冬支度なのか 小鳥のさえずりも無く 花も少なく 淋しいシーズンである 5合目を過ぎるとすぐ大神岩である 5合目あたりから木々の紅葉が美しくなり目を奪われる 大神岩からの展望を楽しむ事が出来るが紅葉はさほどでも無い むしろ登山道の紅葉が美しい ブナは黄色く、カエデであろうか赤からオレンジに紅葉している 杉や桧の緑もありコントラストはなかなか良い天気も時々晴れ間が顔を出し 色のコントラストを浮き出させてくれる 日の光があるか無いかで感興がまったく異なる 八合目までは紅葉が続く

 紅葉の美しさは葉ひとつをとっても同じ色は無く 微妙な相違を示している点にあるのでは無いかと思った これがすべて同じ色であったら気持ちが悪くなるのではなかろうか 個性の相違がそれぞれ影響しあって全体として調和がとれている そこに美しさを感じるのではなかろうか 個性が力一杯の魅力を発揮している様子は素晴らしいと思う 仕事の環境もそうありたいものだ

 帰りに相当するBコースの方角と思える方角の木々が赤く紅葉しているのを見る事が出来る 帰路がまた楽しみである

 八合目を過ぎると笹山となり 笹の緑の中にツツジの葉が紅葉している ツツジの葉を下から葉の裏を見上げると真っ赤に紅葉し色があざやかで実に素晴らしい(下から登ると葉裏を通した太陽光が目に入る) しかし近づいて表から見下ろすとくすんだ朱色で先ほどのあざやかな色はどこかに消えてしまった 太陽光の影響であろう 石槌山のツツジの紅葉があまりにも見事であったのでそれを今回も期待していたが 1980mと1240mの標高差はそれなりの価値を持っておりそう簡単に味わう事は出来ないようだ とは言え全山が色づいており美しい 緑の笹とツツジの紅葉とのコントラストはなかなかなものである

 1240mの三角点で3名(男2女1)のパーテイーが食事をしていた 今日はと挨拶して側を通ってゆこうとしたら、丁度いいとこに来た カメラのシャッターを押して呉れませんか との話がきっかけでワインをご馳走になった 岡山から来た由で8時から2時間半かけて登った(私は1時間少々であったが)との事 私を見ていると余りにも足が軽やかで・・・とうれしい批評 こんなに紅葉がきれいなのに誰もいない 今日は誰とも会えないのかと思っていたがお会いできて良かった 那岐山の話や山登りの情報を交換する 話をしている内に黒い雲が発生し空模様が怪しくなる 失礼して山頂を目指す

 歩き出して間もなく ポツポツと落ち出す 丁度避難小屋の近くであったので小屋に入りカメラをしまったり雨対策を初めてたら ザーと降り出して来た6 月の登山も梅雨の合間であり、山頂はガスがかかり視界があまりきかなかったが今回も急にくずれてしまった(最初は良かったが) 時間も余裕があるし通り雨程度であろうから雨宿りをする 20分程度経った所で雨があがった 一面ガスがかかって 先ほどとは一変し景色が変わってしまったが、晴れるのを待っても何時回復するのか不明なので出発する

 那岐山の山頂に着くとそこに学生のパーテイーが来ており 丁度写真を撮ろうとしていたので シャッターを押してあげる Bコースを登ってきて もろに雨にあってしまったとの事 女性も数名いた 髪が濡れて色気がある すぐ下に避難小屋があるから そこで食事をしたら良いと話し 別れる

 下山はBコースと考えていたが、天気は当分回復しそうも無い 先ほどの3人のパーテイの話では以前来た時,間違えてAコースを降りた話があり また今年那岐山マラソンではAコースを登りCコースに降りるコースが紹介されていた事を思いだし Aコースを選んで下山した

 30分ほど下ると広い道に出た もう終わりかと思ったらそこから一山登るルートとなっている B、CコースはアップダウンがほとんどないがAコースは距離が長く おまけに150mほどのアップダウンがある 木で階段をつくっており今年マラソンを開催する為整備したようだ まだ新しい 一直線に登っており結構馬力がいる くだりもまた長い木の階段でリズム良く降りてゆく 慣れないと膝をやられそうだがその点は大丈夫であった 降りた所は菩提寺にあたる 大銀杏はまだ紅葉していない 舗装道路に沿って駐車してある場所に戻る道路からCコースを俯瞰出来る 桧や杉の常緑樹を縫うようにブナ等の落葉樹がコース沿いに見え 下から上に向かって色付いている様子が見えた 日射しが得られなかったので色合いはぱっとしないがこれもひとつの絵になる


アプローチ
 通いなれた国道53号を行き 那岐山登山道に 

 ラジオで石槌山の模様を放送していた 山頂の紅葉はすでに終わり 1200〜1300mの所に紅葉前線は降りてきている 石槌スカイラインは紅葉の真っ盛りとの事 山頂の紅葉を楽しむ事が出来たので余裕を持って聞く事が出来る 那岐山も丁度旬のようだ 多くの登山客で駐車する場所がどうかと心配しながら来たが、予想を裏切って1台も駐車しておらず(上の駐車場に数台)
 
 これでは紅葉は期待出来ないのか?