山形仙


標高 791m    難易度 ☆☆     登り35分 下り30分   岡山県
倉敷からの距離   101Km        登頂日 ’96/12/07   ガイドブック   F

声ヶ乢13:30−14:05山頂14:10−声ヶ乢14:37

登山
 山形仙(やまがたせん)は標高791mで津山近郊の山 今年8/3に訪れているがヤブのとげに阻まれ途中で断念した山

 声ヶ乢の登山口からとりかかる 声ヶ乢の標高が584mであり山頂791mであるから標高差は200mもない 登山道を展望台方面に進む 展望台が正面に見えるようになる地点から左に入る 木に赤いテープが巻いてあるのが目印になる 前回人に聞いて知っているが 初めてでは分かり難い 目印を入るとルートはあるが笹の葉が繁っていてルートがわかりにくい 判らなくなったら右手方向に進むとよい 有刺鉄線のフェンスがありそれにつかづ離れずしてルートが続いているので見つける事が出来る

 登り始めると雲行きが怪しくなり雪がチラツキ出した サラサラと笹の葉に雪が当たる音がする 更に暗くなり雪の量も増えて来た 一面があっと言う間に白くなる 山形仙は今年8月に来たがヤブに阻まれ、断念した 今回は雪,と,そう簡単に征服させてくれない この状態がそう長く続くとも思えないし、登っているルートもはっきりしているのでゆける所まで行こうと更に進む 笹の葉に積もった雪が落ちズボンがすぐ真っ白になる はたけば落ちるので、付いたらはたき付いたらはたきを繰り返しながら進む 積もった雪で足元がキュッキュときしむ音がして気持ちが良い サラサラの雪である

 そうこうする内に前回断念したあたりに来た ここまでのルートは前回よりずっと分かり易くなっている ヤブがほとんど枯れルートが明確に読める 笹の葉が繁っている所もあるが ルートとして明確に判る 断念した場所もルートは明確である いばらを持った枯れ木があちこちにあり これが繁っていたら大変と思う また誰かがヤブを片づけたのか ひとかたまりになったヤブの固まりがありルートを妨げないようにしている せいぜい10〜20m程度の距離であったが当時はどこまでいばらのヤブが続くか判らず断念したもの

 雪が積もってきて、傾斜が急になると滑りやすくなる 笹の葉や木の枝を掴み滑らないよう注意しながら高度をかせぐ ついにテレビ塔がある山頂に着く事が出来た! 周辺は雪で薄化粧されこれまた美しい 爪ヶ城の山頂を覆っていた雲が見る見る晴れて爪ヶ城の雄姿が目前にせまる これまた感動的なシーンである 雪の中を登ったご褒美であろうか?

 ガイドブックによれば更に尾根を先に行った782mのピークの眺望が良いとの事であるが ルートがわかり難いのでこれ以上進むのは止めて戻る事とした 雪は止み 太陽が顔を出す降り積もった雪が解け出す わけ進んできた笹の葉の雪は解け水滴になる 足元はまだしっかりしておりグシャグシャにはならないが 笹の葉の水滴によりズボンはグシャグシャ 太陽のご褒美はとんだ付録まで付いていた 登りながら心配していたのは道路に雪が積もり タイヤチェーンなど付けないといけないとやっかいだと思っていたが そんな心配は無くなった 車の所に戻り着替えてさっぱりする

 山形仙もなんとか山頂を究める事が出来た! 結果的にはそう難しい山では無かったが雪というドラマがありそれを乗り越えての達成であり 少なからず充足したものを感じる事が出来た さえぎるものも自然だしさえぎる力を落とすのも自然の力 全てを切り開いてしまうより少し手応えがある方がそれなりの魅力を持つようだ


アプローチ
 国道53号を津山を抜け日本原で左折し声ヶ乢に そこが登山口にあたる