倉敷からの距離 101Km
登頂日 ’98/01/04 ガイドブック A
B
C
E F
O
T
駐車場12:22−13:05五合目−13:08大神岩−13:15八合目−13:32三角点13:35−13:40山小屋13:55−13:58山頂14:00−14:33五合目14:35−15:00駐車場
昨年も新春初登山に那岐山を選び登っている 朝,雨が降っていたが9時頃には止んだ事から出掛ける事とした雨は止んだとは言え,雲が厚く 怪しげな天候 晴れ間が出たかと思うと暗くなり一雨きそうな雲行きになる
登山口に「材木搬出中 注意」の立て札がある 正月休みで作業はしていなかったが桧の木々の枝が払われ 生育したものは伐採が行われ 風邪通しが良くなっている 鬱蒼としていた所が明るくなり いつもと趣を異にする 桧や杉の植林のある所は下草が柔らかなクッションで覆われており好きな所である こうして手入れをして自然環境を秩序ある状態に維持しているのかと思うと頭が下がる 植林事業は今後,林業という産業の面からよりも,環境問題からもますます重要となってこよう
自然という多面性を持った世界をどう人口の手を加え 好ましい姿に導いてゆくか自然保護の観点 産業育成の観点 環境対策の観点など見方によっても種々の見方が出来る 長期展望を持ち調和の取れた施策を考えてゆく必要があろう 原点は自然に還ることか?
鬱蒼としていた桧の森が急に明るくなり この大きな変化を是とするのか問題有りとするのか色々な見方があるのだろうな と 思いつつ登る
渓流の音がいつもより高い この所雨が多い為か? 雪解け水か? 小鳥の声は季節がらたまにしか聞こえて来ない 20分程登ると渓流の音も聞こえなくなり静かな世界となる 時々ゴーという風の音が響き 木々についている雨しずくがパラパラと落ちて来る あたかも雨が降り出した様相を呈するが しばらくすると風も止み しずくの落下音も無くなる
このあたりにはもう数ヶ月するとショウジョウバカマが顔を出すのかと思うと無表情な土の表面にも中に秘めた力が伺える こうした思いはくり返し登山をする事で自然と育ってきたように思う
期待していた雪であるが 昨年に比べ圧倒的に少ない 昨年の記憶では大神岩を越えた地点ではすでに雪道になっていたが 今年は雪は溶けており 登山道脇に残っている程度 山頂より500mの地点に到達してやっと雪道になる それも気温が上がっている為か柔らかくベタベタした感じ
三角点からの尾根道は雪に覆われ 風が吹くためか氷結している所もあり 滑りやすい 天候の変化は相変わらず激しく 目まぐるしく変化する これまで見えていた山頂もまたたく間にガスに覆われ見えなくなる そうかと思うと青空が顔を出す さすが標高1240mの世界である 不思議な事に新雪が積もった様子が無い 朝方の雨はどうしたのだろう
雪に覆われた山は美しい 雪の世界の経験がほとんどないから余計そう感じるのであろう いただきに雪がありほっとした この雪を見たさに登ってきたようなものだ
山小屋に入り 軽アイゼンをつける アイゼンなしでも行けない訳ではないが足元が格段に安定し歩きやすくなる ほんのちょっとした事であるが便利である 千数百円と比較的安価である 手袋はスキー用のものを用いているが 外からでなく汗で中から濡れている 山小屋で休憩するときに外し さて,はめようとすると冷たくなっていて使えない 予備の革手袋を用いた 予備を用意するなり,汗を通す素材のものを考えておく必要がある 装備の話の次いでにロングスパッツ これも役に立った 本来なら雪の深い所で雪が靴に入り込まない為に使用するようだが 今回のように道がぬかるんでいる場合役に立つ スパッツをつけている部分がどろんこ状態になっており スパッツをつけていなかったら ズボン,靴下,靴が泥だらけになってしまっていただろう これは2200円で購入した
山頂で何枚か写真を撮り下山する 雪の山で撮った写真はひと味違う 自らの思い入れもあるとは思うが 引き締まり,緊張感がある ガスにかかった雪景色は一層緊張感を増す 良い写真が撮れていると良いが
最後まで誰とも出会わなかった
この時間帯となると高松稲荷や吉備津神社への参拝者による交通渋滞が予想される事もあり429経由で津山に出る 路面が濡れており雨が降っていた事を示している 日本原の気温は7℃ 時たま雲の合間から見える山々には雪景色は見えない 果たして、山頂に雪があるのだろうか?駐車場には車が一台も無い 車が一台も無い事は初めてである 朝方の雨が影響しているのであろうか