雪の後山 舟木山まで



標高 1345m    難易度 ☆☆     登り120分 下り60分   岡山県
倉敷からの距離   126Km        登頂日 ’98/01/31   ガイドブック  F

駐車位置10:26−10:44登山道入口10:47−12:17尾根−12:20舟木山−後山方面へ行き戻る−舟木山12:47−13:30登山道入口−13:44駐車位置

登山
 後山(うしろやま1345m)は岡山県の最高峰 この時期に登るのは初めてである
 登山道に入る前から雪道である すでに10〜20cm程度の積雪があり登るに従い積雪量が増えて来る 気温の影響もあろうが雪質がサラサラになってくる 先にスタートした3人を追い抜きお先に失礼する 3人は女性2人と男性1人 結構山慣れた支度をしている 女性はいい年をしているようだが こうして雪山に登るのだから相当な経験を積んでいるのだろう

 20分弱で登山道入口に着く 登ってきた道路には車の轍が付いているが 今日ついた轍か不明(車の存在が確認出来ず 最初の3名以外の方と出会わなかった) しかし 登山道には足跡が幾つもあり ルートは固められている ここ数日の間に登った人がいて その人達の足跡だと思われる 結構登っている様子が伺える

 ルートが固められているとは言え 時々ズボーと足をとられる 泉山の時と比べると雲泥の差ではあるが 注意しながら登る 雪化粧をした渓流はまた一段と趣が異なる このあたりはコブシが咲く谷間だとか たしかこのあたりの紅葉が良かったとか思いを馳せながら登る 雪の無い時はさほど急とは思わなかったが雪になると傾斜が結構感じられ汗がしたたり落ちる 雪道では段差が消え傾斜が平均化されてしまう 雪がなければ段差を利用しジグザグに登ってゆけるが 段差が消えてしまうとそうした選択が出来なく直登する形になる為傾斜が急勾配に感じられるのだろう 時々足がズボーと埋まりバランスを崩す ストックを持ってきているが ストックの先にリングが無いものだから これまたズボーと埋まってしまう ストックを突く位置と力のかけかたが難しい 下手をするとかえってバランスを崩す原因になる

 朝方曇りであったが午後からは晴れの予報どおり木漏れ日が射し 青空が顔を出すようになる 天候に恵まれそうだと喜ぶ 日が射すと雪面が輝き一段と美しさを増す

 山頂まで600mのあたりから雪が深くなる 登山道沿いの桧の木々は雪に覆われ 道を覆う 重みで倒れているものもある これらを避けながら登ってゆく 足跡が付いているとは言え 足が埋もれる頻度が多くなる そうこう奮闘しながら登ってゆくと尾根道に出る 天候は生憎の曇り 駒ノ尾山方面が木の間越しに望める 白さが一段と増して見える

 尾根道にも足跡がある 後山の方面に進む 少し進むと舟木山(1330m)の山頂に着く 山頂を示す札は雪に覆われていたので ストックで落とし確認する 周辺の木々は雪に覆われ 木々が輝いて見える 後山の姿も伺う事が出来る

 足跡はそこまで 後山はそこから100〜200mの距離である 折角ここまで来た事なので後山の方面にラッセルして進んで見る事とした だがである 尾根道でありルート取りは難しくは無いが ズボーと埋まってしまう 上手く進める所があるかと思うと腰の辺りまで埋まってしまう カメラのレンズに雪がかかってしまいカメラをかばう それ以上に大変なのが、埋まった状態から抜け出す事 スキーを履いていれば上向きになってスキーの板を揃えて立ち上がる事が出来るが 上向きになっても立ち上がろうとするとまたズボーである 幸い小枝を支えにして体制を整える事が出来たが この状況ではカンジキなどの装備が無いと無理だと判断し引き返す事とした もう少しの距離ではあるが断念する 舟木山の山頂まで登れた事で充分に楽しむ事が出来た 生憎天候が悪くなり小雪が舞い出す どうも安定しない 正面に見える日名倉山も影が薄くなってきた 見切り時である

 舟木山山頂に戻り 山頂での記念写真を撮る 写真を撮るのも一苦労 三脚は雪の上に静かに置く そうしないと雪に埋もれてしまい レンズを覗くのが困難になる 自動シャッターをセットするが セットしたあと目的の位置への移動する事が容易ではない なんとか証拠写真を撮る

 下りは面白かった 大山三鈷峰の砂すべりの要領ですべり降りるようにして降りてゆく事が出来た 雪面が適当に踏み固められ 傾斜も適度にあり順調 登りに要した半分の時間で登山口まで降りた 夏山での下山時間とそう大差が無かった 山頂から10分程度下った地点で3名の方と出会う 声を出しながら調子をつけて登っていた 天候は回復し青空が望めるようになってきたので 山頂の景色を堪能出来た事だろう



アプローチ
 前回同様和気経由で374に そして湯郷から大原に向かう この所晴天が続いており 雪道もなく順調に進む 大原から429に乗ると案の定,道路脇に雪があり除雪した様子が伺える 畑にも雪が残っている 私は登る山を選ぶ際,雪道を車で走るのはいやなので 登山口が主要道路に近い山を選び そこに到達するアプローチも峠を越えないルートを選択する 従って県北のニュースや出掛ける数日前の気象情報には留意している 今回もそうした判断が上手くゆき後山の村落まで無事に着いた

 429から登山口までは数キロある ゆける所までゆきそこから歩くつもりで進む 後山登山道入口に繋がるキャンプ場に進む入口まで進む事が出来た 広域農道からキャンプ場に向かう舗装道路を右折すると車が一台止まっており3人の方が登山支度 この先は雪道なのでここから歩いてゆくとの事で 私もそれにならい その車の後ろに駐車する 雪に前輪を突っ込むとスリップする心配があるので片側のタイヤは舗装の路面に残し駐車