不溜山



標高 1125m    難易度 ☆☆☆     登り110分 下り90分   岡山県
倉敷からの距離   96Km        登頂日 ’96/03/29   ガイドブック  

駐車位置9:27−大桜9:34−砂防堰堤9:39−西ヶ谷川林道分岐9:45−作業小屋10:20−林道終点10:28−沢の終点10:46−稜線11:13−11:23山頂11:40−稜線飛び出し位置11:48−12:15林道終点12:22−大桜13:15−駐車位置13:26

登山
  不溜山(たまらずがせん1125m)は富村に位置する 扇山と同じ山塊 三ツ星の山でありヤブコギが必要と記載がある ヤブが生育しないこの時期を選ぶ 

 目木川に沿って登ってゆく 川の水量は豊富でなかなか見応えのある渓流 ミツマタが花を咲かせ 足元には蕗のとうが顔を出す 水たまりに大きなカエルが沢山の卵を生んでいる 小鳥の声があちこちから聞こえる ほんの少し歩いてもこうした春の息吹に触れる事が出来る

 林道は目木川沿いに流れており 時にはすぐ側を流れたり 時には谷の奥深くを流れ滝の音だけがこだまする

 ガイドブックの記載を確かめながら登ってゆく ガイドブックを書いている井上氏の文は的確でわかりが良い ポイントポイントを確認出来ると安心して進む事が出来る 林道の終点に来ると今度は目木川の源流に相当するのだろうか 沢沿いをたどる ここからは明確なルートは無い 沢を登るか両岸を選ぶか適宜選択しながら登ってゆく 杉の植林がありその中を選ぶと歩き易い 沢を見失わないよう 沢の左手に位置する杉の植林をたどったり 時には沢に降りたりして登る そのうち沢が消えると稜線は近い

 稜線に出るまでヤブコギが必要と記載があり覚悟してきたが よく見ると雪で覆われた斜面が上に続いている 傾斜はかなり急ではあるがこれ幸いと斜面に取り付く 所々竹が雪の面から顔を出しているので掴まるのに丁度良い 雪は気温が上がっている為か随分と柔らかくなっており時々ズボーと膝まで埋まる 埋まるのは良いのだが足元が竹のむしろ 竹の上で止まっている場合は良いが竹の間に入ってしまうと抜くのに大変 それでももし雪が無く このルートをヤブコギして登るのであれば(ルートが他にあるか不明だが)相当難儀であり雪に感謝しながら登る

 稜線に近くなると雪が無くなり 最後の数メートルは背丈以上の根曲がり竹をかき分けて登る 戻る位置がわからなくなるといけないので目立つ木を見つけ テープで目印をつけてゆく 稜線まで出るとテープや紐など幾つも目印がついておりその目印に従って稜線沿いを登ってゆく 稜線は笹で笹の背が低く順調に歩が進む 山頂手前のピークに来ると笹の背丈が高くなり顔のあたりまで来るが見つけやすい所に目印の紐がありルートの心配は無い 笹をかきわけるようにして進んでゆくと三角点に出る

 三角点からは大空山〜富栄山の山塊が屏風のように目前に聳えて見える 余りにも近いので その先の山々は山影に入ってしまい見る事が出来ない 地図によると森林公園はすぐ近くにあり 岡曽山が大空山と反対の方角に見えるはずだが木々に遮られ確認出来ない すぐ近くに幾つもの山に囲まれている状態で遠望がきかない

 一息いれて下りにつく 目印を確実に捉え降りてゆく 特に問題無く林道終点に出る カメラのレンズを200mmに換え 登ってきたときに目当てを付けていた キブシ ネコヤナギ ダンコウバイ ミツマタなどの木々の花を撮る キブシは連なった一つ一つに黄色の小さな花を咲かせており可愛らしい ネコヤナギは太陽光線との位置取りを変えると光り輝いているように見える ダンコウバイだと思われるが黄色の花はマンサクと違った趣がある ミツマタの花も蜂の巣のようにぶら下がっているが咲いている状態を良く見るとこれも清楚で可愛らしい

 今日は登山者に出会わなかった 釣り人は幾人か見かけた釣りに良い場所のようだ



アプローチ
 扇山の登山口を更に進んだところが目的地 429〜県道30落合〜久世〜目木川沿いを進む 扇山を左手に見ながら先に進み出合から左の林道に入る 林道は未舗装であるが比較的整備されておりそう心配ない ガイドブックに記載してある大桜の所まで行こうと思っていた(大桜の辺りに駐車すると良い)が 状況がわからないので少し手前の道路脇の空地に駐車