扇山


標高 825m    難易度 ☆☆     登り65分 下り40分   岡山県
倉敷からの距離   93Km        登頂日 ’97/12/28   ガイドブック  

駐車位置9:22−違った林道を登り車まで戻る10:10−民家の人、農作業を行っている人にルートを尋ねる−チト林道入口10:30−林道終点10:41−11:33山頂11:43−コル11:55−ヤブコギ終了地点12:08−林道終点12:13−チト林道入口12:23−駐車位置12:30

登山
  扇山(おうぎやま825m)は富村の不溜山塊の先端に位置し、大空山の南東に隣接する二つツ星の山と記載されているがルートがヤブ化しており結構つらい 

 登山口は湯原の村落を過ぎた地点から林道に入る 1/25,000の地図を参照しながらその地点を見つける これではないかと思い登っていったが どうも様子が違う 地図を睨みながら登るのであるが半信半疑 左に曲がって 細い道を行くと記載している 左に曲がるポイントが幾つもありどれか良くわからず 進んでは行き止まりで引き返す事を繰り返す 細い道を行くにはそれなりの確信が無いとそう先には進めない 結局振りだしに戻り 地元の人に聞く事にした 1時間程ウロウロした

 幸い民家で何か作業をしている人がおりそこを尋ね、扇山へのルートを尋ねる 今登っていた道ではなく 更に先に進んだ地点と伺う やはりスタートから違っていた

 少し先に進むと左に山に登ってゆく道がある その道の先で仕事をしている方がおり そこまで進み 道を尋ねる その方は よく道を聞かれるがこの道は違う その先に林道の案内板がある そこを左に入る 林道は分岐をすべて左にとり進んでゆく 昔は道があったが木を伐採しここ5年程手を入れていないのでルートがわかるかどうか不明だが 兎に角真っ直ぐ沢沿いを進んでゆくとコルに出る コルから左に向かう尾根に取り付き登ってゆけば山頂に行ける と丁寧に教えてくれた

 やっと出発点である林道入口を特定する事が出来た 1/25,000の地図は昭和63年の地図で,記載の無い道が出来,新しい道と地図に記載の道との区別が難しい また,登り口の位置が丁度地図の下端にあり,接続部分の地図も持ってくれば良かったが,大体の感じは掴んでいるつもりだったので持って来なかったのも判断を間違えた要因であろう 出発点を間違えれば,結果が示すとおり ウロウロとさまよう結果となる 疑問を感じたら原点に戻り 確認を入れる重要性を再確認させられた

 林道はチト林道と名前が記されており入口にチト堂と記載した藁葺きのお堂がある 藁葺きのお堂を目印にすれば間違いない 車もお堂の前か 川沿いの空地に駐車出来る

 チト林道を行く 林道の総距離は918m,幾つか分岐があるがすべて左を行く 10分程で林道の終点となる 更に進むと道は狭くなり,ついに道が分からなくなる 沢沿いをルートを選びながら登る トゲのある枯れ木があちこちに生えており,それを避けるのが大変 沢も次第に険しくなり、トゲの木々が行く手をはばむ 兎に角沢沿いを登りコルに向かう ブッシュの中で苦戦していると今度は小雨が降り出す 今日の予報では降水確率0%と安心していたが、山はあてにならない 足場も悪いし 雨はたいした事はないのでカメラだけ避難し、そのままアタックを続ける

 急な斜面である 目的のコルも見えてきた ルートに間違いは無い そう確認出来るとファイトが涌く 笹の葉を掴みはいつくばるようにして登ってゆく ここが一番きつい ガイドブックに右側の斜面を急登しても良いと記載がある そのルートの方がブッシュは少ないかもしれないが傾斜は急である ヤブを進むと近くの障害物が目立ち,他のルートが進みやすく見える しかし,そちらに進んでも何かと問題があり容易ではない 右側の斜面はかなり急でブッシュの状態はわからない 貴方の判断を頼るしかない

 ブッシュはトゲがあり 木々は枯れており弾力を失っているとは言え 手で掴むとチクチクし痛い 皮膚に触れるとそれなりに証拠となるものが出来る 時期を選ばないとここを通過するのは相当大変であろう 今回初めてロングスパッツをつけた,足元はそれによって随分カバーされているようだ

 なんとかしてコルにはい出る コルからは尾根沿いを登る この辺りに目印のテープでも巻いておこうかと思ったポイントにすでにテープが巻いてあった ルートである そこからの尾根道はそう難しくなく,まぎれる事も無い ただ,笹の葉が背丈の半分程度に伸びており 先ほどからの小雨に濡れている 濡れた滴が身体にかかりズボンはグシュグシュになってきた いまさらレインコートを履いてもしょうがないのでそのままで進む 雨が降ってきたら足元の方を留意する必要がある

 最後の急登を桧の植林の下を進む ここは笹の葉が茂っていないので快適である足元のクッションも柔らかく心地が良い 人が登った跡も見える そうこうしている内に山頂を示すポールと三角点のある場所に着く

 山頂からの眺望はあまり得られない 天気も天気であるが 木々により遮られわずか北面を望む事が出来る程度 北は不留山の方面にあたる 見えている山は不留山手前の1027mピークと思われる

 山頂での写真を撮り 早々に下山する コルから沢に向かっての下山は登りから比べ随分と楽だ 笹の葉も順目となっておりかき分けるエネルギーがいらない 滑ってころびそうになった事が何度かあったが笹の葉に掴まりなんとか持ち直す そう大きなトラブルも無く下山


アプローチ
 霰ガ山へのルートの手前に当たる 429〜県道30落合〜久世〜目木川沿いを進む 県道56との交差点を県道の方に曲がらず直進すると正面に聳える山が扇山である

 今日の落合の気温は0℃ 前回と比べ冷え込んでいる しかし落合から望める山には雪は見えない 目木川沿いの空地に駐車する