那岐山〜滝山縦走


標高 1240m    難易度 ☆☆     登り76分 縦走往復112分 下り57分   岡山県
倉敷からの距離   101Km        登頂日 ’98/07/20   ガイドブック  F

駐車場9:21−10:05五合目−10:07大神岩−10:14八合目−10:25500m地点−10:31三角点10:38−11:20分岐−11:25滝山山頂11:43−12:38三角点−12:44山頂12:50−13:24五合目−13:47駐車場 

登山
 梅雨前線が上がったり下がったりで梅雨がなかなか開けない 2週間振りの山行き 天候がおかしい時はやはり那岐山になる 今日は尾根を滝山まで往復する 
 いつものとおり蛇淵の滝への渓流沿いを登る 道沿いにキツネノカミソリが出迎えてくれる 太陽が出ていても薄暗い渓流沿いの道がガスに包まれ昼なお暗き道となっている 薄暗い中で道の両側にキツネノカミソリが生えているのは少し異様な感じがする 連日の雨の為か渓流の水音が大きな音を立てており,何か出てきそうな雰囲気

 道沿いの木の葉はみずみずしく 雨あがりの状況 ガスがかかり更に潤いを与えてくれる 登山道入口の桧の植林地帯は下枝切りや間伐が終わり 桧特有の匂いが充満している 桧の香りのする風呂どころではない 桧の香りが満ち満ちており 匂いがきつく小鳥も敬遠しているのかさえずりが聞こえない

 入口部分を過ぎると鬱蒼とした植林地帯に入る 私の好きな場所だ どこからともなく小鳥の声が聞こえてくる ガスが充満し潤いを増してくれる 空気がおいしい何度も深呼吸しながらおいしい山の空気を吸い込む

 順調に登ってゆく このような天気にもかかわらず山登りに来ている人が多い 次次と追い抜いてゆく 追い抜くのが楽しみと言う訳けではないが足がグイグイと伸び登って行ける軽快感が好きだ 汗をしたたり落としながら

 大神岩で老人を含めたグループが休憩していた かなり高齢に見えたがこうして元気に山登りをしている姿は実に美しい

 挨拶もそこそこに先に進む 八合目を過ぎ一登りすると山頂まで500m地点に着くここから樹木の状況が変わり 道沿いに草花が顔を出し ねぎらいの出迎えをしてくれる ノアザミが咲き ホツツジがほんのりとした花を見せる ヤマツツジは最後の花を今日の為に残しておいてくれた ミヤマアキノキリンソウも早,小さな花を付け秋の先振れをしている

 三角点でグッショリ濡れた下着を着替え 滝山に向かう 山全体にガスがかかり眺望は得られない ガスが無いとさぞかしきつい太陽光線を浴びないといけないだろうと眺望と引き替えに与えてくれる日陰に感謝しながら進む

 尾根沿いの風が何とも言えない心地良さを与えてくれる 風に流されガスが移動してゆく状況が良くわかる 角度によっては心地よい風を受けながら進む事が出来実に快適である 尾根道は枯れた笹の葉で覆われている 伸びた笹の葉の刈り取りをした為だと思う 良く整備されており頭が下がる

 笹が主体であるが所々に花が咲いており彩りを与えてくれる シモツケソウがピンクの淡い花を咲かす ギボウシがすっくと伸び複数の花を付け ヨツバヒヨドリであろうか淡い乳白色の花を咲かす ヤマジノホトトギスも見つけた フシグロセンノウの派手なオレンジ色は目立ち過ぎでどこか雰囲気が合わない ヤマアジサイも遠慮がちに笹の葉の間から顔を出す アジサイの花と似た白い花を付けた木々があちこちで花を咲かせる 緑の笹原に白い水彩絵の具を掃いた感じ カンボクと言うのだろうか

 笹原の尾根道もアップダウンを繰り返すうちに樹木帯となる ここでは小鳥の声がすぐそばで聞こえてくる カッコー ホトトギス ウグイス これらの小鳥は定番で特徴があるのですぐわかる それ以外にも色々とさえずっている

 おっと注意 マムシがいた 尾根を歩いて3回見つけた 大体は足音を聞き逃げてゆくのだが 1匹は寝ているのか頭を笹の葉の中に埋め尾だけが見える 下手をして頭の辺りを踏んづけ噛まれたらたまらないので笹の葉をぶつけたり 音をたてたりするがびくともしない 木の枝を見つけてつつきやっとのこのこと笹原の方に移動して行った

 滝山の山頂までさほど時間がかからないと読んでいたが1時間近くかかってしまった 山頂からの眺望は木々に遮られ那岐山や爪ヶ城すら望む事が出来ない 山頂で休んでいると2組3名の人が登ってきた 土日は山に登っていますと岡山の山百選のガイドブックを示しあれこれと話す方 福山からで吾妻山は30回を越えるとか

 尾根道を戻り那岐山山頂へ ガスは相変わらず 時たまガスが切れ山並みや日本原の街並みをかいま見る事が出来るがほんの一瞬である 山頂では大神岩で出会ったメンバーと再会 花の写真を廻しながらあれこれと楽しい会話がはずんでいた

 下りはいつものとおりBコースを降りる 山頂から1時間を切るのは初めてだと思う 久々の山登りを存分に楽しんだ 


アプローチ
 前回同様429経由で津山に出 いつもの駐車場に 曇り空で雲が低くはっきりしない天候 53号線からは山頂は雲がかかっており見えない