櫃ヶ山



標高 954m    難易度 ☆    登り130分 下り55分  岡山県
倉敷からの距離   92Km        登頂日 ’98/08/30   ガイドブック  F

登山口10:26−11:07五合目−11:25分岐−11:38天狗の森−12:20九合目12:26−12:38山頂13:00−13:05九合目−13:10分岐−13:25五合目−13:52登山口

登山
 櫃ヶ山(ひつがせん954m)は6度目 今日は蒜山に登る予定であったが湯原を過ぎると雨になってきたので急遽方針変更し櫃ヶ山に 

 今日は新しい靴での初登山 昨日は試運転で倉敷市内や足高山など1時間程歩き調子を掴んだ 今日はいよいよ本番である 靴は登山では一番大事だとものの本に書いてあるが登山靴を購入したのは初めてである 最初は学生時代に使っていたキャラバンを探し出して使っていたがゴム底であり少し濡れた石では滑るので トレッキングシューズを購入した 釣り具店開店大売り出しで1980円のものを見つけ購入する この靴で1年余りは使用したと思う 雨やぬかるみを歩いたり 残雪があると水がしみ込み具合が悪い 皮製のトレッキングシューズをいずみで購入 割引セールをしていたので8000円程度だったと思う この靴も1年は越える かかとの部分がすり減ってきておりそろそろ更新が必要になってきている 今年は雪山に登った 雪山のように長時間雪に接していると皮製と言えど水がしみ込む 雨水に浸かるとやはり漏れ込む縫い目の防水が弱いようだ

 今回購入したのはゴアテックを用いた靴であり靴底に新素材(ゴアテック)を用いており水蒸気は通すが水滴は通さない機能を持っており 足から出る汗は水蒸気として排出するが 雪や雨などの水は通さないとの事で奮発して購入した 東京出張時に秋葉原に出て24800円で購入したもの 靴の説明書を読むと山行きの前に試し歩きをして それから手軽な山で慣れさせて それから本格的に使用するよう記載がある 記載に則り手軽な山での初登山である

 靴はこれまでと比べくるぶしの上の位置までガードしてある 登りはくるぶしの上の表側が靴の上に当たり,下りはくるぶしの上の裏側が当たり,少し違和感がある いずれ慣れるであろう くるぶしの位置がしっかりガードしているので足首をねじったりしないようになっているので安心である 違和感がある分登るスピードが少し遅いかも知れないが登りくだりの2時間半を快適に歩き登山での初使用を無事終わらせる事が出来た

 靴の事を長々と記載したが 山登りでは靴は全身をささえる基本である 安価な靴でもなんとかなるが使っている内にだんだんと良いものが欲しくなってきた訳である

 櫃ヶ山をこの時期登るのは初めてである ルートは全く心配が無いがルート脇の草が繁ってきており 繁った葉が袖などに触れる 10月にはスカイウオークのイベントがあるのでその前に繁った草の葉を刈り取り ルートの整備をしているのだろう 1年間でかなり繁ってしまうので数年もほっておけばかき分けないと進めなくなる事が容易に推測出来る ルートを整備してくれる地元の方に頭が下がる

 ミズヒキ イヌタデ ハグロソウ ツリフネソウ ヒメノダケ(セリ科) ダイコンソウ ツルニンジン ツリガネニンジン フシグロセンノウ キンミズヒキ シラヤマギク これらの花は五合目に登る途中で見つけた花である ハグロソウという花は目立たない花 調べて名前がわかった その本にも地味な花であり花は一度に咲かず一輪ずつしか咲かないとの事 薄暗い所に咲いている ヒメノダケも調べてわかったセリ科でありセリと似ているが写真から見るとヒメノダケのようだ ダイコンソウは黄色の花 あちこちで良く見かける シラヤマギクは怪しい 白い花で良く見かけるが同じ花なのか種類があるのか区別がわからない

 五合目を過ぎると見晴らしが良くなり日射しも違う 花も異なった種類のものが見られる うれしい事にキキョウを見つけた キキョウとリンドウは秋の花で特に美しい オミナエシもキキョウの近くに咲いていた オミナエシは背が高く見栄えがするその下を見るとひっそりとキキョウが咲いている ひっそりと咲いている花を見つけるとやはりうれしい 急な登りの斜面にカワラナデシコが大きく精一杯花を開きねぎらってくれる シリャマギクと思われる白い花も要所要所に顔を出しご苦労様と声をかけてくれる

 天狗の森への分岐を行く 笹の葉が茂り笹の葉をよけながら進む 樹林帯に入るとしっとりとした道が続く セリ科のヒメノダケが斜面一面に生え存在を誇張する オオカニコウモリも咲いていた 天狗の森は相変わらずの雰囲気をたたえている スカイウオークでの賑わいや天狗の森での護摩法要が目に浮かぶようである

 天狗の森から尾根に顔を出すと尾根にシシウド 大きな花を咲かせ出迎えてくれる 山頂ではオトコエシが並んで出迎え サワヒヨドリやキンミズヒキ クルマバナなど幾つもの花が咲いている

 眺望は結構見えるものの蒜山や大山は裾野しか見えず山は雲に覆われて見えない雨が降っているか否かは区別が出来なかった

 下りは竜頭の滝の方向に降りる 尾根筋は草が繁っており何時もと比べると足元が見にくい 尾根筋でフシグロセンノウが花を咲かせていた 尾根筋を抜けると後は何時もと変わらない ロープが張ってある急な下り(最初登った時ここで滑ってカメラを痛めた場所)で女性二人がキャキャ言いながら降りている ロープの道は皆が歩きツルツルになり滑り易いから、植林帯のツルツルで無い場所を降りるといいよと教え植林帯を斜滑降よろしくくだる わー天狗みたい こっちの方が確かに歩き易いわ など話ながら降りてくる つきあっている程の親切心は無いので声を残しどんどん先に行く

 下りの道でキツリフネを見つけた 黄色のツリフネソウでありめずらしい 良い形をしていたのでカメラに収める

 竜頭の滝に立ち寄るが水量が特別増えているとも思えず変わり映えしない 足場が悪くなっている点が気になった

 滝から登山口(国道)にはほんの一息



 足温泉に寄る タイルが新しくなり気持ちが良い 来年に上流に新しい浴場をオープンしここは閉鎖するとの事


アプローチ
 429旭町〜県道30落合〜313駐車場所 当初の目的地は上蒜山であり櫃ヶ山の駐車場の前を走り過ぎる 心配していた天気も晴れ間が出てくるようになり一安心 駐車場には5台程駐車しており いつもながらの人気の山である 櫃ヶ山を過ぎ湯原でトンネルを抜けてゆく トンネルを抜ける度に天候が怪しくなり 最後のトンネルを抜けると雨が降っている にわか雨かも知れないと思い車を走らせるが山並みは雲が低く垂れ込め この分では蒜山は雨の可能性が高い 今日は蒜山の夏の花を尋ねてきたが雨の中では興がわかないので急遽櫃ヶ山に変更する事にして Uターン 駐車場は更に2台増えており登山口には駐車出来ない 下山口に近い方に駐車