妹山


標高 1121m    難易度 ☆☆☆     登り110分 下り64分 林道30分   岡山県
倉敷からの距離   102Km        登頂日 ’98/12/06   ガイドブック  

駐車位置9:45−10:00登山口(電柱三子原支21)−10:21沢1−10:39沢2−10:46ヤブコギ沢3−11:10尾根−11:45主稜線−11:50山頂12:28−12:45尾根分かれ−13:00沢3−13:06合流(ヤブコギ沢3入口)−13:09沢2−13:15沢1−13:32登山口−13:46駐車位置

登山
 妹山(いもやま1121m)は奥津温泉の北 三ヶ上に隣接する山 岡山の山百選に記載の三ツ星の山

 車を止めて歩いてゆくと道路が陥没している 山際の足場を探しかろうじて陥没部分を越える 吉井川では各地に被害が出ており 激甚災害の指定を受け復旧工事が進められるとの話を聞く 近くの人達はその日をどう過ごしたか想像を絶する

 吉井川に流れ込む川沿いの道を登ってゆく かなり大きな川であるが地図には名前が無い 見応えがある 奥津渓谷とまではゆかないが 大きな石 かなりの水量 そこそこの川である 流木やら倒木があちこちに見られ 台風の影響が随所に現れる

 橋を越えると目標の電柱があり未舗装の道路が左手にある ここが登山口に当たる 2台の車が駐車している もしかしたら先人がいるのかも知れない 入口にはテープのマーキングがあるので山頂までナビゲートしてくれる可能性がある 妹山は山頂までのルートがかなり深く心配していたが気持ちが随分と楽になった

 未舗装の道路に入り早速浅瀬を渡る 道路は流され跡形も無い ガイドブックの記載通り林道を登ってゆく 分岐点には必ずテープのマーキングがあり 登山ルートにマークが付いている マークの付いている方向に登ってゆく

 林道を20分程登ると林道の終点になりルートが狭くなる 沢を越えた地点で草木が茂ってきたので雨水対策として早めにレインコートのパンツをはく 茂っていた部分はわずかであったが いずれヤブコギに遭遇するだろうからそのまま進む

 二つ目の沢を渡る ガイドブックによれば次の沢のポイントを見つけるのが難航しそうだ 右手の沢を渡り,その先の山がアタックする方角に当たる 右手方向を注意して見ているとテープが判別出来 渡渉地点やその先の登山ルートが見える あの位置かと目標を見定め 道を進んでゆくと杉の木の切り株にテープを巻いた目印がありそこから先ほどの渡渉地点に向けて進む ヤブは枯れておりヤブコギの必要は無く 比較的容易にポイントを見つける事が出来た

 ここからは急登である 植林されており斜面は腐葉土となっていて登り易い 急斜面を滑らないよう足場を固めながら登ってゆく テープによるナビゲーションがあり安心である テープは小枝に付けたものが多く比較的新しい 植林を登ってゆくと今度はクマザサのヤブである 背丈程ある 目標を見失わないよう登る クマザサは根曲がり竹に比べ格段に扱い易い 身体が埋もれる為方向を見失わないように注意する 登りはどう行こうとそう問題は無いが 下りは方角がずれると元の位置に出られなくなるので 全体の把握や目標となるマーキングなど配慮が必要

 クマザサのヤブを数分で抜け尾根に続く踏み跡に出る この地点には別のマーキングがあり谷筋の方角から続いている 帰路にはこちらのルートを降りてみる事にして先に進む 植林沿いの尾根道を登る 植林の中の方が歩き易い 植林から尾根に出る 笹を切り払ったルートが付いている 切り株の上を歩く 足場がしっかりしないので注意が必要

 尾根に取り付いてから30分余り登ると主稜線に出 妹山の山頂が左手全面に現れ正面に花知ヶ仙が顔を出す なかなかの眺めである 山の斜面は笹原で覆われており斜面が美しい 山頂に向かって登ってゆくと今度は左手に三ヶ上が顔を出す 山頂にピークが三つあり山と言う字に見える 三ヶ上に登った時は気が付かなかった 山の名前の由来もその形にありそうだ

 山頂を見ると何と人がいる 10名程のパーテイーである 登山口に駐車していた方達であった 津山から来られた由 彼らもこの山で他の人に出合うとは思わなかったとお互い山好きを認め合う この山にはすでに数回尋ねられた由 この山の眺望が素晴らしいのでと話していた 同感する

 しばらくして リーダーの方がそろそろ出発します 次の目標はと地図とコンパスを出し 現在地の確認 目標地点の方角の確認を行い これからヤブコギでくだる 目標地点の方角を目指して何が何でもおりてゆく 先には林道があるので心配は無いが と 説明し 降りてゆかれた パーテイーは男性が二人で他は女性である ヤブコギ登山とはそのパワーに感心する

 尾根に出た時点では山頂が見えていた花知ヶ仙に,またたく間にガスが出 山頂が隠れてしまう 花知ヶ仙の方からどんどんガスが流れ込み 視界が悪くなる これまで10名程いた人達が下山してしまい 急に周辺が淋しくなる 晴天のもとでは恐らくこうした孤独感を感じないのだろうが 視野が狭くなり 周辺に誰もいなくなると何故か違った思いを感じさせられた

 ガスが晴れないかしばらく待っていたが 晴れる様子は全く見られないので花知ヶ仙の写真は断念し下山する

 下山は切り株に留意しながら尾根筋をくだり ヤブコギで飛び出した地点をヤブに入らず谷筋に付いているテープの方向に降りる 相当の急勾配であるがヤブを漕がずにゆける かなりくだってからやや右手方向の急斜面をくだると沢に出る この地点は登る時に沢を渡ったポイントより更に奥になると読む 道に従ってくだってゆくとすぐに登りの地点と合流する こうして見ると 登りに選んだルートより下りのルートの方が分かりやすく ヤブコギもほとんどしなくて済む

 登山口の最後の沢を渡る地点で足を滑らし川の中に靴を入れてしまった 水深は靴の深さ程度でたいした事は無い 水が靴に入らずに済みゴアテックスの靴の機能を確認出来た ステッキで三点確保していたのでころばずに済んだのが良かった


アプローチ
 今日も429を走り181を経由し院庄にて179に乗る 青空の下を走るのは久々であり気持ちが良い 太陽の日射しのまぶしさも新鮮だ しかし山が近づくと雲が出 奥津に入ると路面が濡れている 朝方まで雨が降っていたのだろうか

 奥津温泉の街並みをバイパスする新道を行く 道の駅奥津温泉ふるさと物産店が新しく出来た そこから4Km程進むと山戸原のバス停がある バス停を右折し吉井川を渡る 川を渡って川沿いの道を進むと通行止めになっているのでその手前で駐車して歩く 通行止めは台風の影響で道路が陥没している為であった

 バス停を過ぎた地点からも橋があり その橋を利用すると登山口まで車で行ける