雄山


標高 1153m    難易度 ☆☆☆     登り60分 下り35分 林道150分   岡山県
倉敷からの距離   99Km        登頂日 ’98/12/19   ガイドブック   F

駐車位置10:01−10:31分岐−11:21林道終点−11:31戻り−11:40林道終点−11:53林道跡−12:20山頂12:45−13:05林道跡−13:17林道終点−13:58分岐−14:23駐車位置 

登山
 雄山(おんぜん1153m)は雌山(めんぜん1067m)に並ぶ大佐町の山 岡山の山百選に紹介の三ツ星の山

 やっと目的の林道に着く事が出来準備を整え出発 渓流を左手に見ながら林道を登ってゆく 車でも走れるが途中凍結している箇所があり 歩いても滑り易かったので早めに車を駐車させて幸いだった

 林道を登ってゆくと後方に聳えた山が見える 地図を見ると標高1042mある 駐車位置は標高660m程度 山の形と地図とを見比べ地図の見方を実地で学びながら登ってゆく 目標とする雄山は山影に入り姿を見る事が出来ない 林道を標高800m程まで登り次いで下りとなる 下りに入ってから10分もしない内に左に分岐する未舗装の林道がある これを登ってゆく

 このあたりに来ると右手に剣森山がチラチラと見えてくる 高度をあげてくると剣森山の全容が見えるようになる 林道のヘアピンカーブを登ると視界が開け花見山なども顔を出す 登るにつれ視界が開けてくる 雲海が広がり墨絵の世界に 11:00を過ぎているのにまだ雲が残っており,雲の上から山なみが見える 矢高山の雲海は有名であるが ここから(標高1000m)は更に高い位置から広範囲を見通せまた違った趣を楽しむ事が出来た

 林道終点に着き時間を見ると分岐から50分を要していた せいぜい30分程度と見込んでいたので一瞬時計がおかしくなったか?と思うほどであった 地図を見たり周辺の山々に気を取られ時間感覚がずれていたようだ 錯覚はこうしたずれから生じるのだろう

 林道終点から登山道に入る ここまで登っても山頂は見えない 尾根筋も確認出来ない ガイドブックによると登山ルートは小径が伸びているのでこれをたどると説明している 地図を広げ目標の方角を確認するものの 目標とするポイントを見つけられずこれは大変だと感ずる 小径らしいポイントがありテープによるマークが付いている マークをたどってゆけば良いと思いマークを追う ルートはどの方角にも進める 足元の踏み跡は明確でない 所々笹ヤブがありマークを見つけるのを難しくしており、マークをたどるのも容易では無い 見失っては見つけ,なんとかたどってゆく 地図を見て頭に描いた方角と少しずれているとは感じながらマークを追ってゆく がついにマークを見失う

 ひょっとしたら迷い道ではなかったかと思い 来たルートを戻りながら分岐が無いか確認する 今度は戻りのルートでマークを見失う 出口に近かったのでウロウロしているうちになんとか見つかった 出発点に戻り地図を確認し再出発する

 たどってきたルート以外に分岐らしいルートは無く 再度同じポイントに出る 今度はマークを見つける事が出来た 最初は方角を間違えていないか半信半疑であったが 今度はこのルートしか無いと確信し探したので見つける事が出来たのであろう そう難しくなく 少し範囲を広く見れば見つけられたのだが 気持ちに迷いがあると見るものも見えない状態になる事が良くわかる

 尾根筋が明確でないが 最初は左手に山を見て進み このポイントを過ぎると右手に山が移る 尾根より少し低い植林地帯にルートが付けられている マークを見失っては見つけながら進む 赤のテープ 白い紐 黄色 青 と幾種類ものマークがあり相互に補間している 私も見失うと そこにマーキングし戻れるようにしたのでまた少しマークが増えた

 ガイドブックに林道跡に出てこれを登ると記載があるが ヤブ化が進んでおりマークは林道跡を横断しているのでマークに従う 植林の中をマークを目印に進む マークがクマザサのヤブに向かってゆく いよいよヤブコギである 猛烈なヤブコギとガイドブックに記載してあり心配していたが,通り道が付いており比較的容易に手で分けて登ってゆく事が出来る 背丈ほどあるクマザサである 少し行くと目前に山頂が顔を出す すぐそこである 急登をクマザサにつかまりながら身体を押し上げる 10分もかからなかったと思うがヤブを抜ける 傾斜はゆるくなり山頂の三角点に

 山頂の眺望は言うことなし 雌山に比べ100m程の標高差であるが その違いがこんなにも違うのかと思う まさにお山の大将と言う感じがする 雌山は足元に続く尾根に過ぎない 大山から蒜山に繋がる山々が見える 特徴があるので判別が容易 その手前に毛無山,金ヶ谷山等の一連の山々が見えるが同定が難しい 花見山のスキー場が見えその左手に大倉山 日野山が並んで見える 日野山がこんな形で見えるとは予想出来なかった かなり鋭く見える 更に左手に剣森山 剣森山は樹木を通して見る事が出来る 花見山の右手には三日月山や剣山など 反対側には大佐山 こちら側は雲海が広がる 荒戸山であろうか 低い山なみから入道のようにひょこんと頭を見せている

 岡山の山百選の山々は残す所あとわずか,この山が一番大変かと思っていたが 猛烈なヤブコギもさほどでは無く この素晴らしい眺望は大きなご褒美である

 下りもマークをたどりながらゆく ヤブコギでマークを見失わないよう注意する 植林帯もマークを見つけるのは容易では無い ポイントを思い出しながらくだる 林道出口付近ではやはり見失ったが,出口付近であり難なくリカバー

 林道の下りでは山頂で確認した花見山が顔を出す 狭い視野から見ると随分と違って見える 剣森山は高度や角度が違うと異なった形に見える これも面白い


アプローチ
 今日も晴天と晴れの日が続く 新見0℃,千屋実では−1℃と先週と同様冷え込みは厳しい 千屋実で180から県道317大井野の案内に従って右折する 約1km走ると実谷の案内があるので右折し実谷川沿いを走る 右折して2.7km走ると2車線から1車線になる 1車線の道を更に2.4km進むと用御・西谷の林道が右手に伸びている 右折してすぐの道路脇の空地に駐車

 右折地点にたどり着くまで,またポイントを見失ったかと何度かUターンを試みたが適当な場所が無く 右折地点まで走った 地図からは高梁川から4km程度と見ていたが5kmを越えていた