雪の那岐山 新春登山



標高 1240m    難易度 ☆☆     登り100分 下り69分   岡山県

倉敷からの距離   128Km        登頂日 ’99/01/09   ガイドブック  F


駐車場11:26−11:35蛇淵の滝−12:23五合目−12:28大神岩−12:37八合目−12:51500m地点−13:00三角点−13:08山頂(山小屋)13:30−13:38三角点−13:44500m地点−13:52八合目−13:57大神岩−14:23B,Cコース分岐=橋=分岐14:29−14:39駐車場

登山
 3年連続,新年初登山を那岐山に選んだ 今年は登山口から雪に恵まれた

 蛇淵の滝への渓流が迎えてくれる 橋が仮設になっている どうやら台風10号の影響のようだ 那岐山には昨年7月以来のご無沙汰なので 台風以後初めてである 渓流沿いの散策路も陥没している箇所があり爪痕が残っている

 爪痕と云えば,少し登ると B,Cコースの分岐があり,Bコースはロープでとおせんぼの状態であった 橋が流されているのではないかと,確認の為少し入ると案の定 丸太で組まれている比較的しっかりした橋が流されていた 流された橋は下流に引かかっており無惨な姿を見せていた 尚,渡渉出来ない事もないが避けた方が良い今日はCコースを往復することに

 さて,登山口から雪である 那岐山では初めて,雪の感触を楽しみながら登る 渓流の岩にも雪が覆っている 蛇淵の滝にはつららが下がり 冷え込んでいる 冷たい冬の景色である 渓流の流れも冷たさを連想させる

 上の駐車場には3台の車が駐車していた 那岐山には登山者が多く誰かしら登っている 登山ルートには雪の上に幾つも足跡がついており 多くの人が登った形跡がある 積雪は10cm程度 岩がごろごろしておりまだ,足元に注意が必要 もう少し雪が積もれば隙間が埋まり歩きやすくなろう

 水場はつららが垂れ下がっている それでも 水はちょろちょろ流れている 静の中に動を見るのは生命力を感じ 気持ちが安らぐ 不思議なものだ

 20分程登ると汗が垂れてくる たらたらと汗を垂らしながら雪に覆われたルートを登ってゆく 心配していた天気は安定しており 晴れ間が時折り覗く 日に当たると暖かく 気持ちが良い 登山口より次第に積雪量は増えてきている 靴が半分埋もれる程度に

 大神岩では日本原を見渡せるのだが,天候が生憎 岩までゆかずにそのまま登ってゆく 八合目を過ぎ最後の急登を登ると500m地点である そこからは登ってきたルートが俯瞰出来,好きな場所だ 雪できれいに化粧されており,違った雰囲気

 ここまで登る途中で3組4名の方と出会った 駐車場に駐車していた人達であろう

 三角点に出る ここに顔を出すと鳥取方面からの冷たい風が吹いてくる 雪面は強い風に吹かれる為か 風による風紋?のようなものがついている 雪の状態がこれまでと違ってくる 天候は曇り,ガスは出ていない 近くの山々は判別出来る が,泉山となると輪郭があやしい 津山であれほど真っ白に見えていたのが確認出来ない 遠望はあまりきかない 泉山とは反対の方角に袴ヶ仙と思われる山塊を確認する 一度登ると愛着がわく

 山頂で記念写真を撮り 山小屋へ Bコース方面への下山ルートを見ると足跡が無い 橋の流出が無ければそちらのコースでおりたかったが残念だ

 山小屋で汗をかいた下着を着替える 手袋を取ると急に手先が冷え 思うようにゆかない こうした経験は初めてだ 相当冷え込んでいるのだろう 家内が使い捨てカイロを用意してくれたのでリュックに入れてきた いざという場合はそれを使えば良いので安心 寒さ対策は配慮しておかないといけない

 冬山登山での汗対策はどうしたら良いか課題に残った 汗をかくと下着が濡れる 動いている時は良いが,動きを止めると冷えるので 着替える事が必要になる 手袋をとらずに着替えられないか(手袋の下に薄手の手袋をする案) 汗をかかずに登れないか(ゆっくり時間をかけて登る案)など考えたい アドバイスを戴ければ幸いである

 雪山の下りは登り以上に注意が必要 なんでもない勾配だが滑ると大変 尾根道は雪が固くなっており滑りやすい 蟹の横這い 更には後ろ向きとなり 慎重におりる尾根道を過ぎれば雪はやわらかくなり 歩きやすくなる

 降りてから車で国道に出る 山の方角を見ると景色が一変し 雲が出て 那岐山から滝山周辺に白い霞のようなものがかかっている 山は雪になったようだ



アプローチ
 今日は鳥取県に大雪警報 岡山県北部には大雪注意報とこの冬一番の大雪 県北のスキー場は蒜山を除き スキー可能とか ラジオは大雪に関する報道が次から次ぎと流れる 倉敷は晴れ 那岐山に雪があり,天気が良い事を願って走る

 いつものように429を進む 180号を少し走ってから左折すると左手に鬼城山が見える 良く見るとうっすらと白い 冷え込んだことによる霧氷かなと半信半疑で進むと道路脇に雪の吹き溜まりがある ここにも雪が降ったようだ

 足守を過ぎると路面に雪が残り路面凍結箇所が現れてくる まだ山にかかっていないのにこの分では先が思いやられる このまま429を進むのでは加茂川から旭町を抜けるのは容易では無いと判断し 岡山空港を経由して53号に逃げる 吉備高原都市と岡山空港を結ぶ通行量の多い道路を選び53号へ

 53号は路面凍結は無く順調に走る事が出来た だが 道路整備の為,あちこちで片側交通規制を行っている そうそう 53号の岡山バイパスが出来また一段と走りやすくなっていた

 津山に近づくと左正面に白く雪に覆われた山塊が見えてくる どうやら泉山のようだ 少し走ると今度は右手に那岐山に続く山波が見えてくる 山形山 爪ヶ城などだこちらは雪化粧はしていない 那岐山は津山市街を過ぎてから見えてくる どうやら白いものがちらちらしている 泉山の白さとは随分と違うが 雪はありそうだ ラジオでは奈義町は今朝氷点下6℃と冷え込んだと放送している 冷え込みも厳しそうだ

 国道から登山口まで2.7Kmある その道が雪に覆われていたら国道沿いに駐車して歩いて行くつもりであったが 雪は無く車で登れた 駐車場は斜面に雪が残っていたいつもより30Km程遠回りとなった