氷ノ山 兵庫県コース



標高 1509m    難易度 ☆☆    登り125分 下り60分 林道30分   兵庫県

倉敷からの距離    213Km        登頂日 ’99/05/29    ガイドブック  


駐車場11:13−11:20キャンプ場−11:25布滝−11:31のぞきの滝−11:35不動滝−11:51地蔵堂−12:00木地屋跡−12:33氷の山越−13:02仙谷コース分岐−13:17山頂13:48−13:53古生沼−14:03古千本・千本杉の湿性植物群落−14:06神大ヒュッテ−14:31東尾根のツツジの群生地−14:50東尾根避難小屋−15:00林道−15:28駐車場 

登山
 氷ノ山(ひょうのせん1509m) 登山GuideBook 中四国・兵庫の山百選に記載の山 中国山地では大山に次ぐ高さ 二つ星の山

 氷ノ山は2度目 前回は鳥取側の登山口から登った 今回は兵庫県側から ガイドブックによると 今日の工程の所要時間は6時間近い 6時間要するとすると戻るのは17時になる ガイドブック記載の時間より大体は早く歩けているのでそこまで遅くはなるまい 駐車場のすぐ側でキャンプをやっていた人が今から登るのかというようないぶかしげな眼でこちらを見ているように思ったのは こちらのひとりよがりだろうか

 駐車場のトイレの横を抜けて八木川沿いを登る オカタツナミソウが一面に紫の花を咲かせている これだけ沢山のオカタツナミソウを見るのは初めて すぐに広いキャンプ場に出る 中学生だろうかかなりの人数の生徒がお揃いの姿でキャンプに来ている 素足で清流の感触を楽しんでいた 自然を肌で感じ,さぞ気持ちの良いことだろうと彼らの弾む心が見えるようだ

 清流の流れを聞きながら登ってゆく キャンプ場周辺には花が豊富であったが 木立に入り花の姿が見えなくなった 小鳥の声と清流の流れが楽しませてくれる カッコーやホトトギスの声が聞こえる フクロウだろうか低い声で鳴いている 澄んだ声の小鳥の声もあちこちで聞こえる ギンリョウソウが顔を出していた 花の無いところによく顔を出す花?である

 氷の山越ルートは滝が良い 布滝は落差65mとの事 のぞきの滝は新緑の隙間からのぞき見する 不動滝も見えてくる いずれの滝も登山道から少し離れており新緑が滝の全貌を隠してしまい写真で見ると迫力に欠ける 新緑に混ざってタニウツギが花を咲かせている

 滝を過ぎると登りも一段落し地蔵堂に至る ブリキの小屋があり作業小屋かと思ったらその中に地蔵様が祭ってあった 地蔵堂を過ぎ杉木立の中を歩く 杉の小枝が地表を覆い茶系統の色で統一されている中でイチリンソウが一輪 清楚な白い花を咲かせていた 花一輪でも咲いている環境により随分と訴えるものが違う

 登山道には少しずつ花が顔を出すようになってきたキケマン ユキザサ タチツボスミレ ニョイスミレ イワカガミ サンカヨウなどが顔を出す これらの花はどの山でも良く見かけ余りこれといった特徴が無い 左手に氷ノ山の山頂が見えてくると氷の山越は近い

 氷の山越は鳥取側の登山ルートとの合流点 避難小屋がある 右手を登ると赤倉山1332mに 左手が目指す山頂 ここまで80分 ガイドブックの2時間と比べると良いペース 赤倉山を登ろうかと思ったがまだ先が長いので自重する 丁度昼時であり沢山の方が思い思いの場所で食事休憩をしていた

 氷の山越からの尾根ルートは更に道幅の広いルートで良く整備されている ブナが見事である 随分と年輪をきざんでいるものと思われる ユキザサ チゴユリがあちこちに咲いている ブナの大木の根本を囲むようにユキザサが咲いている 森林公園で見たイワウチワを連想させる 白い踊るような花は面白い オオカメノキも負けじと白い花を咲かせている

 仙石コースとの合流点を通り コシキ岩を過ぎるともうそこに山頂が迫る 丸太の階段を登ってゆく 丸太の階段を見て前回登った記憶が思い出される 山頂にも沢山のパーテイ あちこちに陣取り歓談している 好天に恵まれ360度の景観が楽しめる 山頂に360度の山座図があり三室山 後山 那岐山や 蘇武岳 妙見山 扇ノ山と山座同定を楽しむ 大山は方角表示はあるものの山の形までは確認出来ない 氷ノ山は氷ノ山・後山・那岐山国定公園となっているが これら三座は相互に離れており三座まとめて国定公園にした意味がわからないが国定公園である事を示す標識が立っていた

 昼食休憩を済ませ東尾根コースに降りる すぐに古生沼に 秋にリンドウなどが咲いていた事を思い出したが 今のシーズンは花は全く見られない やっと根雪が溶けてこれからと言う時期かも知れない 標高から見れば 大山三鈷峰と大差ないので納得する 山の厳しさから見るとそれほど標高の高い山とは思えないが自然は甘くない 湿性植物群落の標識がある ルートは木道となっている 歩行者の為か湿地保護の為かわからないが木道を降りてゆく ルートの途中でミヤマシキミが花を咲かせていた すぐに神大ヒュッテに至り そこから標識に従って 東尾根ルートに降りる

 ここではホウチャクソウを見つけた 仏具の形と似ている事から名前が付けられた由 間もなくツツジの群生地の標識 天然記念物との由 ベニドウダン ツリフネツツジ オツツジ コユウラクツツジ サイゴクミツバツツジと標識の横に記載があるのを何とか読みとる 足元に注意しながら周辺を見回す ベニドウダンが赤い実というのか花というのか枝にぶるさがっており 趣のある赤い色えお愛でる サイゴクミツバツツジがまだ花を咲かせていた 見つける事が出来たのはこの2種類だけではあったが 天然記念物と指定されている場所で幾つかの花と出会う事が出来 うれしかった

 今度はミヤマガマズミに出会う 木札で標高の高い山で咲くのでミヤマと呼ぶと説明がしてある ガマズミとの区別が良くわからない 小振りという程度か

 東尾根避難小屋から山頂を俯瞰出来る そこからの下りは丸太の階段が続く テンポ良く タッタッタと走るようにして降りてゆく 足を引きずるようにして一歩一歩降りている人達をあっと言う間に追い抜いてしまう きっと膝にきているのだろう ガイドブックに25分と記載があるが15分程でカバー 下りでは経験の差が大きく現れる 林道に出たところに ムラサキサギゴケが群生し紫の花が一面に広がっていた 林道沿いではタニウツギが花を咲かせ ミズキが大きな木に花の絨毯よろしく白い花を咲かせていた

 6時間のコースを休憩を入れて4時間少々でカバー出来た 鉢伏山はすぐ近くだし見るからに優しそうな山なので もう一山登ってしまおう



アプローチ
 2号線を走り姫路に向かう 姫路バイパスから播但自動車道へ 往復2300円を支払う 段ヶ峰登山の時に降りた生野南を過ぎ 朝来(あさご)から和田山へ そこで9号線に乗り鳥取に向かう 関宮から案内に従い氷ノ山国際スキー場に向かう 民宿などが立ち並ぶ通りを過ぎ 氷ノ山登山口駐車場に すでに20台余り駐車