駐車位置「福田頭登山道入口」10:39−11:03ポスト「福田頭登山口」−11:04丸木橋−11:17一の滝11:20−11:35二の滝−11:42三の滝−12:14おおばの峠−12:26福田頭肩−12:36山頂13:00−13:13兎舞台頭−13:35沢音−13:37昇龍の滝−13:46大規模林道(下山口)−14:27福田上集会所−14:40駐車位置
福田頭(ふくだがしら1253m)は 「ひろしま百山」に記載の比婆郡比和の山 広葉樹林に囲まれた深山と紹介 二つ星の山と判断
1/25,000の地図には大規模林道の記載が無い 登山口周辺の位置関係がわからず登山口を見つけるのが難航しそうだと思っていたが 幸いな事にかさべるでの標識に導かれ また 登山道入口の標識があり 位置関係が不明確ながら出発点に立つ事が出来たガイドブックに記載の場所と違うので当然記述があわない 半信半疑のまま進んでゆくと「福田頭登山口」の標識と共に ポストがある ポストはガイドブックに記載がある これで一安心する どうやらガドブック記載の地図にある西城に向かう道路が県道58号で,そこから登ってきたようだ 帰路は1Km程余分に歩く必要がある
登山口に至る林道沿いは結構花が豊富ツリフネソウ シシウド キンミズヒキ ミゾソバ ツユクサ オミナエシ ゲンノショウコ ミズヒキ シロツメグサ アキチョウジ アケボノソウ クサボタン アザミと次々に顔を出す アケボノソウやクサボタンに出会えたのはうれしい 大山三鈷峰のクサボタンは花が終わり 特徴のある姿に変身していたがここではまだ花を咲かせている
登山口で林道は終わり ルートは狭くなる ミヤマアキノキリンソウ ヤマジノホトトギスが顔を出す 小鳥のチチチという澄んだ鳴き声が聞こえてくる かすかではあるが聞こえてくると どこかにいるのだなと安心感を感じる キバナアキギリがあちこちに顔を出す 花がすでに落ちてしまったのからこれから咲くのまで 花の名前を調べたところ,本の写真の色と記憶に残っている黄色の鮮やかさが随分異なるので迷ったが自分が写真で撮ったのを見ると 本の写真とあまり違いがない 写真では色を同じように出すのは難しいようだ アキチョウジもあちこちに顔を出す 透き通った紫色の花はすがすがしい
渓流沿いを登ってゆく 渡渉が必要な箇所が登りで4ヶ所 下りに3ヶ所あった 野呂山の時の渡渉とは違い足場がしっかりしておりそう心配する事はないが靴を水に浸けないといけないので耐水性のものでないとやっかいだ
そうこうするうちに一の滝への分岐に 50mと記載がある 滝に向かう なかなか見応えがある 分岐のルートでタンナトリカブトを見つけた
分岐に戻り渓流を追いかけるようにして登ってゆく オケラの花を咲かす前の状態を見つけた キバナアキギリやアキチョジに混ざってツリガネニンジンも顔を出す 二の滝 三の滝と標識がある いずれも見応えのある滝 花も多くなかなか良い山だ
三の滝からしばらくは足場が悪い 湿地となっており水が出てぬかるんでいる所がある サラシナショウマ オオカニコウモリ コウモリソウ サンインヒキオコシなどの花が顔を出す 周辺は落葉樹林 この辺りは紅葉が期待出来そうだ
人の声が聞こえる 家族連れで登山にきている様子 今日は誰にも遭わないかと思っていたが 家族連れに出会うとは 大夫バテ気味で一休みしていた様子 あとどの位か聞かれた 初めてだがおおばの峠はもうすぐそこだろう そこから40分と記載がある もう半分以上はきているよ と励ます
家族連れを後に登ってゆく おおばの峠から左手の尾根道を登る ルートは整備されており全く心配はいらない 笹尾根の急登と記載があるが 勾配はさほどではない 20分の道のりを12分でクリアー 肩を越えるとなだらかな尾根道となり更にピッチがあがる 足取り軽く心地良いスピードを楽しむ ルートでユキザサが赤や半透明の実を付けている 実が沢山成りすぎ体制を保てないのも散見する アキチョウジがここでも花を見せる 赤い木の実があちこちに見られる 特徴のあるツリバナも見つけた 20分のコースを10分でクリアーし山頂に
山頂にはイヨフウロが群生し大きな花を開き出迎えてくれる これほどまとまって咲いているのを見るのは初めてだ ツリガネニンジン ミヤマアキノキリンソウも花を咲かせている ダイセンオトギリと思われる小さな可愛い花も咲いている
山頂からの眺望は360度とはゆかないまでも北から西にかけてと東側が見渡せる 真北と南は稜線にかかり見えない 北に三角形の形をして見えるのは立烏帽子山だろうか 比婆山の連峰そして吾妻山につながる その先に見えるのが猿政山か 大万木山も見えると記載してあるが あの山だろうか? その左手の空間に見えているのが三瓶山のようだが 東の方は雲がかかっている 道後山 岩樋山があれだろう その右手が猫山 道後山の左手の山は 伊良谷山から毛無山につながる山だろうか 全体が薄雲にかかり墨絵のように見えるが これらの山々は登った事があるだけに 一望出来る事は実に嬉しい 天候の良い日に再度訪ねてみたい
地図を睨みながら山座同定をしばし楽しむ 先ほど出会った家族連れはまだ到着しない 子供は中学から高校生と大きく心配する事は無い お先に失礼する
下山道の標識がある 尾根伝いに降りてゆく アキチョウジ コウモリソウが顔を出す コウモリソウの名前は帰宅して調べてわかった メモにはオオカニコウモリでは無い方 と書いている 何かメモをしておくと あの事かと思い出す事が出来る 小鳥の声も メモに小鳥とある そうだここにきて小鳥の鳴き声が聞こえてきたのだ
小岩のある兎舞台頭はどうやら尾根の曲がり角の事らしい 小振りな岩にペンキでマークがついていた そこからはくだりとなるので間違いないと思うが 名前がついているなら それなりの景観があると思うのだが それらしいものは無い 何か由来があるのだろうか?
順調に下ってゆく 所々急な所があり 蟹の横這い状態で注意して降りる 沢音が聞こえてくると 下山口に近い すぐに昇竜の滝の分岐がある ガレ場を登ってゆくと滝の所に出る 良い滝である 滝の正面に樹木があるので 樹木の側まで行かないと滝の写真が上手く撮れない
滝を後にして下山する 簡単な渡渉箇所が3回所あった 難しくはないが足周りはしっかりしておく事が肝要だ
下山口は標高800mとか 登山口が標高500mなので山頂までの標高差は随分と違う 山頂に立つ目的であれば逆ルートから登ると良い 下山口まで2車線の大規模林道が走っており 駐車可能な空地もある しかし登山口からの長丁場を征した喜び 滝や花の出会いを考えたら 設定されたルートを行くのが良い
大規模林道を下ってゆく 林道沿いにも結構花が咲いている ホタルブクロ ツルニンジン ワレモコウなど ガイドブックに記載の福田上集会所を確認し 全体の位置関係をやっと把握する
この山の難易度は二つ星としておこう 難易度の高いルートは無いが距離がある事と渡渉箇所がある事
2号福山−182−486府中−<24>上下−432と進む 庄原を過ぎて20Kmほど行くと比和の信号がある かさべるでの標識に従い右折し<58>にのる その後もかさべるでの標識に従って進み 1車線となる先がかさべるでの研修所なので そちらに曲がらず直進する(大規模林道である)と 右手に福田上集会所があり 福田頭登山口の標識がある 集会所の周辺に駐車出来る空地がある私は上記の状況が飲み込めず 西城方面に行く県道58が大規模林道かと推測し進んでゆくと 「福田頭登山道入口」の標識が道路の左手にある 右手にあるはずのものが左手にありどうしたものか迷ったが きちんとした標識でありいたずらとは思えないので 標識の近くの空地に駐車させて戴く