下蒜山 魅惑的な雲居平の雪景色



標高 1105m 難易度 ☆☆     登り85分 下り44分  岡山県
倉敷からの距離   117Km        登頂日 2000/03/05   ガイドブック  F

犬挟峠11:11−11:25尾根−11:47三合目−12:20雲居平−12:35八合目手前GiveUp−12:40休憩12:50−12:55雲居平13:00−13:15三合目−13:24尾根−13:34犬挟峠

登山
 雪の下蒜山(1105m)に 八合目手前でGiveUp

 雪の状態を見て 登山口から輪カンジキを履き 出発

 登山口から足跡が続いている だが、新しい足跡ではない それでも誰かが歩いた形跡があると安心して進んで行ける 足跡を追いながら登ってゆくと すぐに下蒜山の樹林帯に入る 雪に覆われた樹林は 一味も二味も違う 気温があがり雪のもつ寒さを伴う厳しさは無い 雪質はベタ雪 輪カンジキを履いているが時折スブーと埋まる 雪がどんどんとけている様子 特に 木の根元近くを歩く時は注意が必要

 足跡を追ってゆくと その足跡はルートを間違えたのか どうも様子が違う 尾根に出るまでにこんな急な登りは無かったのにと思いながら登る 時々足跡が薄れるが なんとか尾根らしき所に出る 尾根に出たところには標識があるはずだが見あたらない

 疑問に思いながら尾根を登ってゆくと なんと尾根筋に出たところにある標識の所に出る どうやら間違ったルートを登ってきた様子 足跡はここで終わっている

 これから足跡の無いルートを尾根に沿って登ってゆく 傾斜が急になってくる 雪面をけとばすようにして輪カンジキの足場を確保しながら登る 木の枝を掴み 足場が崩れても身体を支えられるようにして登る やがて三合目の標識が見えてくる まだ30分程しか登っていないのに結構ロードがかかる

 小鳥の声は聞こえない 深い雪が小鳥の住まいを奪っているのだろう 登ってゆく 雪を踏む足音以外何も聞こえない 静寂が取り巻く

 四合目辺りから視界が開けてくる 雪に覆われた山々が顔を出す 蒜山の街も雪の原 岡山県にもこうした場所があるのかと感動を新たにする

 雲居平から尾根が山頂に伸びている 随分と距離感を感じる 雪が無い時とは随分と感じが違う どの程度時間がかかるか読めない点も距離感を感じさせる要因だろう 八合目辺りがかなりの急勾配となっている 登れるだろうか? 兎に角、行けるところまで登ってみる事に

 気温があがり 急な斜面で雪庇が崩れ 小なだれを目撃した なだれ注意報とはこの事かと注意を払うことに

 雲居平からは比較的なだらかな登り 歩が進む 振り返ると随分と登ってきたものだと写真に収める いよいよ急勾配にとりかかる

 雪質は柔らかく 蹴飛ばしたカンジキが雪に埋まり 足元を確保出来る 一歩一歩登ってゆく この分なら登ってゆけそうだと思い ふと後を振り返ると 思いもかけない急勾配 ここで足を滑らしたら掴まる木の枝も無いし そのまま下まで滑ってゆきそうだ くだりは容易ではなさそう

 山頂の雲行きがおかしくなってきた 黒い雲が張り出し 雪でも降って来そうな気配これ以上登るのは危険と判断 八合目の20〜30m手前でGiveUpする事に

 やはりくだりは難しい 向きを変えて谷を向くとカンジキでは足元が怪しい 仕方なく後ずさりをしながら 一歩一歩降りる 登りより幾倍も緊張する 足場が良ければアイゼンに履き替えるのだが

 なんとか無事に平坦な場所に降り そこで一休み 汗をかいた下着を着替える 着替えている合間にも山頂に雲がかかり 一段と暗くなる あれほど天気が良かったのに驚くべき変化だ

 下山の足を速める 雲は山頂を覆ったままでこちらには迫ってくる様子は無い 一安心し 景観を楽しみながら降りてゆく

 三合目を過ぎた地点で父娘で登ってきたパーテイーと合流 山頂まで登ったのかと尋ねられたが途中でGiveUpした旨 話す 雲居平まで登る目的のようだ まだ三合目か と つぶやいていた

 尾根には私が登ってきたのとは違ったルートが付いている さっきの父娘のだ 正しいルートを登ってきている ルートを良く知っていると感心する そのルートを追いながらくだり どこでルートを外れたのかを確認する 先の父娘もルートを違えた跡があった 雪道のルート選びは難しい 私が間違えたルートはここだったのかと確認する

 無事車に到着 実に素晴らしい雪景色であった



 帰路 湯原温泉の露天風呂に 露天風呂には20名余りの人が入浴していた 妙齢のご婦人も何人か入っていましたよ ここは無料


アプローチ
 前日降った雨が太陽光線を受け 水蒸気が立ち込め一面のもや 春霞のようだ 429経由旭町〜県道30落合〜313といつものコース 落合橋は5℃と大分気温があがってきた 落合から久世、勝山と走るが雪の姿が見えない 落合からいつもは見える県北の山も霞がかかって見えない 足温泉を過ぎ 櫃ヶ山が顔を出す やっと雪を見る事が出来た

 家を出る時、今日は櫃ヶ山に登ると言ったものの、雪は少なそうだし天気も良いし、急遽下蒜山へ足を伸ばす事に

 湯原の近くになると道路脇に除雪した雪が残っている 雨乞山には雪が積もっており、登山口にもいくらか雪がある 湯原を過ぎ新熊居トンネルそして中和トンネルを過ぎると世界は一変する 旭川沿いの景観が雪で埋まっている 蒜山の大根畑も雪に覆われ 真っ白な広がりが車の両側に広がる 目指す蒜山山系は 真っ白く 厚い雪に覆われている 滅多にお目にかかれない景観だ 気温は10℃を越え願ってもないコンデション

 旧313を入り 登山口を目指す 道路は除雪されているが 犬挟峠積雪の為通行止めと記載がある 道路脇に除雪された雪が2m以上の高さで積みあがっており果たして 登山口まで行けるのか 駐車する場所はあるだろうかと心配しながら行ける所まで走ってみようと 車を走らす 素晴らしい景色を時折写真に収めながら

 幸い、登山口まで除雪してあり 数台駐車可能であった事からそこに駐車させてもらう