毛無山 カタクリをたずねて



標高 1218m    難易度 ☆☆     登り80分(白馬山コース) 下り35分   岡山県
倉敷からの距離   113Km        登頂日 2000/04/29   ガイドブック  F

駐車場9:58−10:13倒木−10:27視界開ける−10:38白馬山頂−11:04俣野ルート分岐−11:11九合目−11:16山頂11:30−11:38八合目−11:43七合目−11:50六合目−11:520五合目−11:58三合目−12:05駐車場

登山
 そろそろカタクリの花の時期ではないかと毛無山(けなしがせん1218m)を訪ねる

 3/20に尋ねた時は雪の世界であったがその雪は消え、すっかり春の景色 毛無山山の家もオープンし休憩場所として開放している

 渓流沿いで写真を撮っている人がいた チャルメルソウだ 目立たない小さな姿 でも春の訪れを感じさせてくれる

 白馬山へのルートを行く つい1ヶ月前にはここに相当積雪があった事が嘘のようだ

 雪道では尾根へのとりかかりに迷ったがこんなに近かったのかと不思議な思い 雪道の一歩と雪が無い時の一歩は全く感じが異なる

 登ってゆくと今度は倒木のところに出る 何でもない場所だが雪を踏み抜き必死の思いで抜け出した事を思い出す 30分程登ると視界が開けた場所に出る 先月は1時間かかっており登る負荷が数段違う また、周辺の景観が何か違う そうか、熊笹が視界を邪魔している 雪の時はこれらはすべて雪の下で視界は思うがままであったのだ

 小鳥の鳴き声が実にすがすがしい 透き通った鳴き声が休みなしに聞こえてくる ウグイスも聞こえる フイフイフイと鳴く鳥は何だろう 特徴のある鳴き声だ 鳴き声は登山口から毛無山の山頂まで続く

 木々は新芽を吹き新緑が美しい 登るにつれ新緑は消える 良く見ると枝先に膨らみが見られ冬から春へ移ってゆく姿を伺う事が出来る 色の無い世界に、タムシバが白い花を咲かせている 早春の花だ 木々の合間から白い花があちこちに見える 花が散ってから新緑の若葉が芽をふく こうした自然の流れは実にスムーズだ

 白馬山山頂に出る 期待していたカタクリは葉が出、一部つぼみが顔を出している 残念ながら花はまだ開いていない 毛無山に連なる山の斜面にはまだ残雪が見える 雪が消えないと花は咲かない そのような話を聞く 気温の目安にしているようだ 

 白馬山から毛無山山頂を目指し尾根を行く ここでも先月の雪庇や樹氷の状況が思い出される 痩せ尾根のようになっていた所はここだろうか? 面影がすっかり消えてしまっている

 尾根道は実に心地よいクッション 枯れ葉が腐葉土になり弾力性がある 自然の豊かさを感じる

 俣野分岐からの八合目から九合目にかけてカタクリが数輪花を咲かせている まだ咲いたばかり これから色香が増して来よう 花には出合えないかとあきらめていたが顔を見る事が出来幸いであった

 山頂に出る 大山が雪を抱き美しい稜線を描く 雪も大分減ってきた 烏ヶ山もまだ雪が見えるが雪が消えるのも間近だ 好天に恵まれ素晴らしい景観 白馬山からの尾根歩きでは大山の姿を右手に見ながら堪能出来る 岡山側から毛無山に登ると 山頂に出た時、この景観を眼にする事が出来る 素晴らし景観に感嘆の声をあげているのが聞こえてくる

 今日はすごい人 立錐の余地もないという言葉がオーバーでない程の人 三脚をセットする空間がないので近くの人にシャッターを押してもらう これほどの人に出会うのは初めてだ 尾根道でも多くの人とすれ違った 下山途中でも多くの人と出会った 連休の初日 明日から天気が崩れるとの予報もあり 多くの人が山を訪ねてきたのだろう

 山頂で着替えと昼食をとり下山 六合目あたりにハシリドコロが花を咲かせていた ネコノメソウやスミレも顔を出していた 更に降りてゆくとミヤマカタバミが咲いていた



 新庄村の凱旋桜に立ち寄る 風が吹くと一面の花吹雪 路面には散った花弁が敷き詰められている 天気が良いのに閑散としており 華やかさの中に栄枯盛衰が偲ばれる


アプローチ
 朝から青空が広がる 暖かな日差しが心地よい 429経由で旭町-県道30落合-313勝山-181新庄といつもの道を行く ヤマツツジはまだ楽しませてくれる

 旭町からの旭川沿いに八重桜が咲き 幾重にも重なった花弁がソメイヨシノとは違った景観を見せてくれる

 竜宮岩にはコブシの花が咲き、新庄村では凱旋桜がまだ花を残していた 昨年に比べ随分と遅い この分ではカタクリの花はまだ早いかもしれない

 毛無山山の家駐車場は満車状態 やっと一台駐車可能な場所を見つけ駐車