神山〜男鹿山〜女鹿山


男鹿山 標高 634m 難易度 ☆     登り13分 下り13分  広島県
女鹿山 標高 624m 難易度 ☆     登り20分 下り25分      
倉敷からの距離  89Km        登頂日 2000/06/10   ガイドブック   

矢野岩海
駐車場10:02−10:10岩海入口−10:41四等三角点547m10:43−10:58行止まり−11:00展望台−11:12キャンプ場−11:17駐車場 歩行75分

登山
駐車場11:23−林道黒瀬線−11:51基幹農道−11:56登山口−12:04分岐−12:08神山12:25−12:28分岐−12:32男鹿山女鹿山分岐−12:40ピーク−12:50宇根−13:09甲山町分水嶺−13:10北登山口−13:23男鹿山13:30−13:39玉岩−13:43東登山口−13:53円満寺(登山口)−14:05鞍部−14:14女鹿山14:25−14:30分岐=14:36−14:47分岐−14:52林道-15:00基幹農道−15:20四季の里−15:25駐車場


登山 
 神山(かみやま591m)男鹿山(おじかやま634m)女鹿山(めじかやま624m)は「ひろしま百山」に記載,世羅郡甲山町の山 男鹿山はスズラン自生の南限の地と紹介されている

 四季の里公園に着いたものの1/25,000の地図のどこに位置しているのかわからない駐車場の整理をしている人に聞くが山の事はわからないとの事 矢野岩海の案内が出ていたのでまず岩海を見ておこうとそちらへ車道を登ってゆく

 岩海はキャンプ場として整備されており入口に管理事務所がある そこで山の情報を得る 尾根を伝わって行けない事はないがハイキングコースが整備されている とハイキングコース案内図を戴く 案内図は「ひろしま百山」で紹介しているものと似ているが順路に違いがある どちらの順路を選ぶかはその場で考えよう

 岩海を見ておこうとキャンプ場を登ってゆく 岩海入口まで300m ルート沿いはバンガローやキャンプ場の設備が並んでいる 岩海入口に案内図がある 岩が幾つかゴロゴロしている しかし、樹木が茂り岩海というような広がりを感じさせてくれない 折角来たのだから展望台や遊歩道を歩いてみようと入口を入ってゆく 案内図記載のルートを左周りに一巡してることに

 そこからは山道である 革靴では難しい 急な斜面があり 草木が茂っている 葉に雨露を抱いており靴やズボンが濡れる コアジサイが薄紫色の淡い花を咲かせている もう夏の花が咲くのかと季節のうつろいの早さを感じさせられる

 登ってゆくと分岐があり案内図が書いてある だが、その案内図がわかり難い 登ってきたルートと現在位置の関係がわからず岩海を見るスイートスポットがどこなのかわからない 仕方がないのであちこち歩いてみる 左手のルートを行くと分岐がありそのどちらも歩いて見たが離れていったり、どんどん下ってゆくので途中で戻り 今度は右のルートを行く 右のルートはどんどん登ってゆき四等三角点のある場所に出た どうやら地図にある547mのピークのようだ ここで戻ることに

 わかりにくい案内図の分岐を過ぎ 次の分岐は登ってきたルートとは別のルートを行く 10分程歩くと展望台に出る あちこちに大きな岩が散見する この展望台はそれらを展望する目的で作られたものだろうが樹木が茂り展望は全くきかない 展望台の回廊部分がすっかりさびついており足元を確かめながら一巡する

 展望台に登る直前の下に降りる分岐を下る 数分くだると大きな岩がある場所に出る ここも一つのポイントなのだろう しかし 全体を見わたせる場所が無い ルートも怪しくなり、降りてゆくルートがわかりにくい ここで時間を取られるのはかなわないので展望台に戻り 尾根を迂回するルートを行く

 こちらのルートにも所々大きな岩があり 岩海の一つの見所となっているようだ 岩山でもない山にこうした岩がごろごろしているのは特異で天然記念物と指定されている理由なのだろう 降りて飛び出したところはキャンプ場 岩海入口から随分下った所であった 岩海見学に1時間余りと思わぬ時間がかかってしまった



 これからいよいよ登山に出発 登り口の位置を車にのり確認する 四季の里公園の入口手前に登山道の標識があるのを見つけた 駐車位置に車を戻し 再出発

 四季の里公園ではあやめ祭りが行われている 入園料600円のところ花の咲くのが遅く300円にしていた 先ほど確認した標識を曲がる、公園の外周だ 道路の右脇にあやめ畑があり幾本かきれいな花を咲かせていた 思わぬプレゼントを喜び写真に収める

 未舗装の道路を登ってゆく 公園を過ぎてしばらくゆくと右手に山が見えてくる これらの山が目的の山 道路は幾つか分岐がある 案内標識が無く判断に迷うが兎に角道なりに進む 道は大きくS字を書く 道路の左手に林道黒瀬線と記載した標識あり 標識を過ぎすぐに分岐がある この分岐をえいやっと右に取る それが正解で基幹農道の丁度登山口に当たる場所に出る

 農道を眼で追うと左方向に標識らしきものがあるのでそこを目掛けて登ってゆく 案の定標識に女鹿山(左矢印)神山(右矢印)と記載 右矢印は民家に入ってゆく おかしいと思いながら進むと丁度ご主人が庭いじりをされており ルートを訪ねる その上の道を登ってゆくと石垣のある民家に出る そこに登山口があると教えて戴く この土手を登ってゆけばよいと庭先を通して貰い土手を登り道路に出る どうやら正式のルートは民家を通らず、先の標識を基幹農道沿いに少しくだりすぐの分岐を曲がれば良かった

 石垣が切れた場所に神山登山口の標識 そこを入る ここから山道 すぐに尾根の分岐に出る 分岐を案内に従い右にとり神山山頂に 山頂からの眺望は全く得られない 柿本人麻呂が万葉集に詠ったという和歌をはじめ歴史を紹介する大きな説明板がある 説明を読みながら昼食休憩をとり汗で濡れた下着を着替える 薄暗い山頂にはマムシグサが二本 誰かを招くように寂しげに花を咲かせている

 登ってきたルートを戻り分岐を尾根道を行く すぐに分岐があり男鹿山方面と女鹿山方面と記載している キャンプ場で貰ったルートでは女鹿山 「ひろしま百山」では男鹿山 どちらにするか迷ったが ここまでのルートの標識があまり整備されていない事から説明文のある「ひろしま百山」のルートを選ぶことに

 男鹿山方面の案内に従って尾根を登ってゆく 尾根下にルートが見える どうやらそのルートが宇根に出るルートのようだ 尾根ルートは次第に足跡が消え また木の枝が散乱し歩き難くなる いざと言う時は尾根下のルートに降りれば良いと思い 尾根を登ってゆく すぐピークに到達する 先ほど登った神山を見る事が出来る ピークを越えて切り開きに沿って宇根に降りてゆく ピンクのテープを巻いた竹棒が点々とありルートである事を示しているようだ? 足跡も見られるのでここを降りた人がいる様子 きちんとしたルートにはなっていないもののそう大きな支障はない

 ピークを降りてゆくと幅広のルートに出る 右手方向にルートをとり進むと尾根下のルートに合流 ルートは宇根の集落に向かってゆく 電柱に宇根支局の表示 更にゆくとカタクリの咲く里と大きな標識 シーズンにはカタクリの花が楽しめるようだ

 幅広道路を右に進めば火道礫石露頭に出るようだがそちらを見送り左に進み男鹿山登山口を目指す 左折して20分程行くと甲山町の標識がありそこに分水嶺と付記してある 分水嶺を越えるとすぐに北登山口に着く 登山口の前には駐車可能な空地があり車が一台駐車していた

 登山道を登ってゆく すずらん自生南限と記載した石碑が建っている ルート沿いの木々には名札が掲載してあり木の名前を楽しみながら登ってゆく 登山口の標高は500mあり山頂までの標高差は約140m 標高550mから急勾配となる 登りは良いがくだりは相当注意が必要だ ここで降りてこられるご夫婦連れに出会う すずらんをどこかで見かけたか聞く 山頂に柵がありその中にすずらんが生えているが花は咲いていないとの事

 登る途中フタリシズカに出会う 咲き始めなのか花穂がまだ一本しか出ていない 急登を登ってゆくとロープで囲った場所に出る 種々の花の名前を記載した札があるが残念ながら花は咲いていない すずらんもそうした中に混ざっていた 先ほどの方が話していたとおりすずらんの花にはお目にかかれなかった フタリシズカの名札もあったがここではまだ花穂は出ていなかった

 ロープに囲われた場所を過ぎると山頂である 山頂の標識と三角点がある 北面から眺望が得られる 猿政山を中心に右に道後山 更には大山 左には大万木山 琴引山などとパノラマの絵案内がある 残念ながら遠望がきかずこれらの山を見る事が出来なかった

 くだりは地王谷東口登山口の案内標識に従って降りてゆく 北登山道に比較して勾配がゆるやかになっており比較的楽に降りてゆける それでも急なところがあり蟹の横ばいのようにして滑らないよう注意して降りる 登山口の出口手前に玉岩とか壁岩 昇竜岩と表示した岩がある

 東登山口から舗装道路を歩く ここには標識がない 目標は円満寺であるがその標識がない ガイドブックには目の前に円満寺があると記載しているが 円満寺までは10分程を要する 舗装道路を北北東方面に降りてゆくと道路は大きくカーブし視界が開ける前方左手が高鉢山で右手が女鹿山だ 二つの山の交点にあたる位置に大きな民家のような建物がありそれが円満寺である 迷う事なく円満寺の境内に

 円満寺も由緒のあるお寺との事 すっきりとした庭は落ち着きを与えてくれる 境内の角が登山口になっており山頂まで1Kmと記載あり 案内に従って登ってゆく 最初は幅広のルートだが水田が切れるところでルートが狭くなる 水田の向こう側にルートが無いか畦を行き確認するがそれらしいルートは無い 確認をとってから狭いルートを登ってゆく ルートはしっかりしており迷う心配は無い

 10分程で鞍部に着く 高鉢山と女鹿山との鞍部だ ここを女鹿山方面に登ってゆくやがて桧林の植林地帯に出る 植林の中はルートが不明瞭だ 高い所を目指して登ってゆく 所々にテープでマークが付いており、迷う事なく女鹿山山頂と記載してある山頂に 眺望は全く得られない

 下山はガイドブックに従い南南西に下ってゆく 踏み跡に出 標識が立っている 福永と北部?と記載がある ガイドブックの記載と少し様子が違うが北部は鞍部の方に向かっているようだし 福永には出ないと説明書に記載があるので何も書いていないルートを行く ルートは登ってゆき何の事はない山頂のすぐ横に出る そこでルートが消えている 車の音が聞こえるので自動車道は近いようだがルートはわからない ここで無理して降りる事は無かろう 地図にある福永に出れば道路に出られる と判断し 先ほどの標識のある分岐に戻り 福永方面に降りる

 10分程降りるとまた分岐に出 右福永 左矢野片屋とある 福永へのルートは草が茂っておりここを矢野片屋方面を行く ガイドブックの説明はこの標識の事なのかもしれない ルートは平坦でアップダウンはほとんどない やがて右下に自動車道が見えてくる ルートを更に進むと舗装された林道に出る 林道を左手に進む 舗装された道路が未舗装となりこのルートで良いか心配になるが 自動車道が見え隠れするのでそのまま進む 道路はまた舗装され見覚えのある分岐に出る 基幹農道に出て最初に見た 神山 女鹿山の標識のある場所だ!

 あとは登ってきたルートを戻る 途中分岐を間違えそうになったが思い出し無事四季の里公園に 今日は一日良く歩いた 通算4時間40分になる

 今になってルートを見直すとハイキングコースとして紹介されている神山−高鉢山−女鹿山−円満寺−男鹿山−宇根と廻って火道礫石露頭を通って矢野温泉に戻るルートがわかり易く 所要時間も短くて済むのではないかと思う
 


アプローチ
 国道2号福山から182を経由し486に 府中から県道24にのり北上する 矢多田の交差点で432に直交する その交差点を備後矢野の案内に従い直行する 道幅が狭くなるが500mも走らないうちに四季の里公園の案内標識を右折する すぐに道幅が広くなる 2Km程走ると左手にあやめ荘が見える ここを過ぎるとすぐに四季の里公園の案内標識がある 案内に従い左折し四季の里公園の駐車場に駐車する

 四季の里公園ではあやめ祭り(6/10〜6/30)が開催されており結構にぎやか