毛無山〜金ヶ谷山縦走



毛無山 1218m   金ヶ谷山 1164m  難易度 ☆☆
登り52分 縦走 行き111分 戻り白馬山まで80分 下り30分  岡山県
倉敷からの距離   113Km        登頂日 2000/09/17   ガイドブック  F

駐車場10:05−10:14登山道−10:17三合目−10:22四合目−10:26五合目−10:30六合目−10:35七合目-10:44八合目−10:52九合目−10:57毛無山山頂11:07−11:11九合目−11:17俣野ルート分岐−11:38白馬山頂−11:55標識1(俣野越)−12:23標識2−12:42山の駅分岐−12:58金ヶ谷山山頂13:28−13:38山の駅分岐−13:51標識2−14:24標識1−14:48白馬山山頂14:50−15:12渓流聞こえる−15:20駐車場
698田浪山の家−1218毛無山−1060白馬山−915俣野越−1030ピーク−925コル−1164金ヶ谷山(数字は標高)

登山
 久々の好天 毛無山(けなしがせん1218m)から金ヶ谷山(かねがたにさん1164m)を尋ねる

  山の家の方が支度をしている人に話をしていた 白馬山山頂付近にすずめばちの巣があるので そちらには行かない方が良いよ との話 さて困った白馬山を経由しないと今日予定していた縦走は出来ない 状況をもう少し聞く 誰かが刺されたのでは無く 登山者が見つけて知らせてくれたものとの事 それ以上の状況はわからないので兎に角毛無山に登り 白馬山から登ってきた人に聞いてみる事にしよう それから トチの実が落ちている との情報も貰った

 
 山の家から数十メートル舗装道路を渓流沿いに登る そこには多くの花が咲いている ハナタデ イヌタデ ミゾソバ セリ ゲンノショウコ ツリフネソウ ノコンギク オタカラコウ と咲いている ここでオタカラコウに出会えるとは思ってもいなかった

 渓流沿いの道から植林帯に入る ここでもあちこちに花が咲いているキバナアキギリ テンニンソウ モミジガサ そしてアケボノソウまで咲いている 毛無山の登り口でこんなに沢山の花に出会った記憶が無い 記録を調べるとこの時期に登るのは初めてであった

 植林帯に入りすぐに白馬山への分岐がある そちらに向かっている人がいた 山の家の方が注意された方なのかも知れない そちらに向かう人がいると言う事はそれほど心配しなくても良いのだろう

 登山口に標識がありそこから山道に入るノブキ テンニンソウ オオカニコウモリ モミジガサと地味な花が迎えてくれる テンニンソウの群落まで見られた 旭川源流の標識があるあたりまで結構花がある 

 爽やかな気候で実に心地が良い そう言えば新庄の道の駅の気温が22℃ 絶好のコンデイション 肌に触れる空気が気持ちが良い 身体も軽く汗の出方も随分と違いテンポ良く登ってゆく ご夫婦で何か拾っている 伺ってみると トチの実との事 食べるわけではないが郷愁でとの事 拾っている実を見て そうか森林公園の園地にある大きな木の事を思い出す

 七合目にかかった所で突然 澄み通った小鳥の鳴き声が聞こえてくる 実にきれいな鳴き声 久々に楽しませて貰った ブナの樹林も美しく素晴らしいひととき

 何組かのパテイーを抜き山頂へ 山頂は素晴らしい眺望だ 大山から蒜山 星山から櫃ヶ山と周囲を一望出来る 金ヶ谷山やその先に朝鍋鷲ヶ山も見える 目的の金ヶ谷山は随分と遠くに見え 一際そそり立っており鞍部から250mの標高差があり結構きつそうだ 麓を見ると黄色くなった稲田の美しい彩りが散りばめられる

 着替えて白馬山に向かう すずめばち対策としてどうしたら良いかわからないが兎に角 長袖に着替え 手ぬぐいでほおかむり出来るようにし首筋を保護し 軍手をすぐにはめられるようにしよう リュックのカバーなども使えるかな? 場合によってはレインコートも などと対応を考え準備し出発する

 毛無山から白馬山の尾根ルートは何回も歩いた ひろびろとしたルート ブナの樹林を楽しみながら行く 大山や烏ヶ山が樹林の間からちらほらする 毛無山の山頂がどんどんと遠くなる たいしたアップダウンもなく軽やかな歩みが心地よい いよいよ白馬山山頂だ 緊張し周囲を見回し 手ぬぐいでほおかむりをしながら進む

 山頂には団体客が休憩し談笑している すずめばちの巣やそれらしい様子も見えない やれやれ一安心である 誰もいないと随分緊張した事かと思うが 人がいる事で緊張していた気持ちが消えた すずめばちの巣の事を話そうか迷ったがメンバーに女性もいるし 折角楽しんでいるのに余計な心配をさせない方が と判断し 話さなかった ベテランの方なら質問がてら対処方法など聞きたかったのだが

 団体とは少し離れた所で昼食をとっておらる方が 金ヶ谷へ行くのですか? 2時間半ほどかかるのでしょう? と声をかけてこられた 何か注意事項でもあれば聞いておかねばと尋ねたが そこまで行く元気が無い お気をつけてとの事

 白馬山を過ぎると尾根道は少し狭くなる これまでは自動車が走れる程の道幅であったものが自転車が走れる道幅に ルートはしっかりしており迷いようがない ゆるやかなくだり 気持ち良く足が伸びる 鞍部にあたる場所に中国電力の標識がありここから土用ダムには通り抜け出来ない旨記載がある 俣野越だ 俣野越から金ヶ谷山山頂まで標高差250m もうひと山だ

 尾根道は視界があまりきかない 土用ダムが右手にちらちらし 左手には大山がちらちらするが眺望を楽しめるような所はない ブナの樹林を楽しみながら登ってゆく ツルリンドウが可愛らしい花を咲かせていた 期待していなかっただけに出会えてうれしい

 あれ,またくだりだ 250mの登りはこれからだ 鞍部まで降りると先程と同じ中国電力の標識がある ダムの方に降りるルートは見あたらない 笹原をヤブコギするのだろうか? と勝手に想像する ここからエスケープ出来れば面白いのに

 気持ちを引き締め250mの登りにかかる 今越えてきたピークの標高を調べると120m程ある 順調に飛ばしてきただけに疲れが溜まってきた 適度に休憩をとらないと長丁場を歩く事は難しいようだ

 鞍部からの登り道には結構花が咲いている アキチョウジ サンインヒキオコシ カリガネソウ キバナアキギリ ウスバアザミと出迎えてくれる アキチョウジが多い ブルーの細長いラッパのような花は応援ラッパを吹いてくれているようだ

 金ヶ谷山コース山の駅と書いた標識が立っている 「北斗窯」から登ってくるコースの合流点だろう 標識が立てられた事を見るとルートは大分整備されたのだろう 重い足を引きずるようにして登ってゆく 女性3名のパーテイーがルート上で店を広げ 食事をしていた 山頂を尋ねるとすぐそこだとの事 やれやれである 山の駅へ向かうルートを尋ねると その先はヤブとの話 この尾根ルートから見ればそうなのかも知れないが96年に登った記録を見るとマーキングをせずに登ってきており そう難しいルートではなかった その時よりは更に整備されているのだろう

 山の駅の標識から山頂までに要した時間が16分 96年の時の記録を見ると11分であり 今日は如何に時間がかかったか(ばてているか)数字が良く示している

 山頂に出る 眺望は得られない 96年に登っているが山頂の記憶がない 記録を読むとやはり眺望が得られないと記載してあった 朝鍋鷲ヶ山まで行かないと満足する眺望は得られないようだ 山頂には二等三角点と記載した木製の標識があったが三角点を示す標石が見つからなかった

 山頂にご夫婦が昼食休憩をしておられた 毛無山からきたと話したらどうやって戻るのか心配されていた 野土路に出るのは足が無いととてもではない 土用ダムにエスケープするケースも考えたが歩く距離はかなりある おまけに施錠して通れないとの標識まである 結局,白馬山に戻り下山する事とした

 30分程昼食休憩をし下山する 登る時に出会った3人の女性パーテイはおしゃべりの真っ最中 お先にと挨拶し降りてゆく

 コルの標識から登りにかかる標高差110m程であるが結構きつい 疲れてくると登りにかかるとつい歩数を数える 大体が100歩か200歩ほどで一息入れる事が出来るがこのピークを越えるのに700歩かかった

 ピピピピピーとポケットベルが突然鳴り出した 今月は緊急連絡訓練が計画されている 受信内容を確認14:10と14:15の2度受信 県北の尾根でも受信出来る

 俣野越から白馬山には150m程の標高差であるが登りはゆるやか 白馬山頂に出る 山頂はもう誰もいない いつもの静かな雰囲気を漂わせている すずめばちの事はすっかり忘れてしまった

 下山途中子供を二人連れた家族連れを追い抜いていった 誰もいないと思って降りていたのだろう 私が近づく足音を聞きびっくりしていた 驚かせてごめんなさい



アプローチ
 台風14号の影響で3連休の2日がつぶれた やっと高気圧に覆われ今日は安定した天気との予報 さわやかな秋空がひろがり日射しも柔らかくなってきた 429経由で旭町-県道30落合と走る 旭町から落合の旭川沿いの道は好きな道 ゆったりと流れる旭川が好天を移し 実に爽やかな景観をみせてくれる 落合から313に乗り勝山へそして181で新庄に 道の駅で野菜を売っていたので購入する

 新庄から毛無山9Kmの案内に従い右折し毛無山山の家駐車場に すでに20台程の車が駐車