毛無山



標高 1218m    難易度 ☆☆     登り93分(白馬山コース) 下り38分   岡山県
倉敷からの距離   113Km        登頂日 2001/12/20   ガイドブック  F 写真

駐車場11:17−11:25アイゼン11:35−12:17白馬山頂−12:47俣野ルート分岐−12:54九合目−13:00山頂13:15−13:19九合目−13:24八合目−13:29七合目−13:33六合目−13:36五合目−13:38四合目−13:43三合目13:45−13:55駐車場

登山
 今朝の朝日新聞に毛無山(けなしがせん1218m)のブナ林を国定公園に取り込んで保護する事が決まったとの紹介があった 今日は、下蒜山を目指して出掛けたのであるが313の見尾で通行止めになっていた事から急遽変更し新聞に紹介されていた毛無山を訪ねる事に

 駐車場に私の直前にもう一台車が駐車 老夫婦である 登山の仕度をしていると 山頂まで登るのですか と声をかけてこられた ええ 白馬山から登ろうと思っています と 返す 見ると運動靴に履き替えて山に向う様子 雪があるでしょうから運動靴では・・・と話すと ええ 雪の無い所まで とお二人で歩いていかれた どちらから来られた方かわからないがほんのりとした暖かさを感じた

 冷え込んでおり駐車場でも耳が冷たく感じる スキー用の帽子を着用し耳を覆う 手袋もインナー付きの冬用のものを利用する事にする ロングスパッツを履き 軽アイゼンをいつでも取り付けられるように準備し出発する

 鎖をまたぎ舗装道路を登ってゆく すぐ右手に橋があり 橋を渡ってすぐを左にとり、川沿いに付けられたルートを行く 周辺には雪がまだらに残っているがルートは雪に覆われておらず明確 だが雪が解けた水でかなりぐちゃぐちゃしている

 すぐに尾根の登りにかかる 地面は滑りやすい状態 この分では滑り止めを兼ねて早目に軽アイゼンを履いた方が良さそうだと 着装にかかる この冬初めての着装 少し戸惑ったがなんとか着装する 滑り止めがききぐんと歩き易くなる

 次第に雪道となってくる 柔らかい雪で雪だまが出来軽アイゼンの爪がきかなくなる 足を振って雪だまを落としながら登ってゆく 登ってゆくに従い雪面は固くなり軽アイゼンの爪が心地良くかかる 積雪量は数cmとわずかで足が雪に埋もれる事は無く歩きやすい

 ブナ林にかかると白馬山山頂(1060m)は近い 右手に土用ダムが見えてき そして白馬山頂がある毛無山の尾根ルートに出る この辺りは雪はサラサラ 鳴き砂ではないがギュッギュという雪を踏み込む音が心地良い そういえば小鳥の声は聞こえてこない 静寂の世界である

 白馬山山頂から視界が利くと大山山系の眺望が良いのだが、今日はガスがすごい 北の方からどんどんと覆い被さってくる 北の方角は全く見えない だが、ガスは上昇気流に乗っているのか南の方角は新庄村の畑など見え視界が利く 時折巻き込むようにして視界が利かなくなる 尾根を境目にして極端に異なる景観が展開する

 尾根道の積雪量も数cmと歩きやすい ブナ林の中 ここはいつも気持ち良く歩ける所 現在倉敷男声合唱団では男声合唱組曲高梁川の練習をやっている 第三章は情感溢れる歌詞 浴衣姿に編み笠付けて 赤い付紐翻し きみは踊っていた胡蝶のように・・・ どうして僕が忘れよう あの時のきみは 匂うように美しかった・・・ と口ずさみながら 雪の尾根道を行く

 霧氷が現れる 尾根道も場所により周辺の姿が違う 俣野への分岐にかかる手前の尾根道では霧氷に覆われた樹木が北側の斜面に見える 高度をあげてきた為かなと思っていたら 俣野への分岐を過ぎると霧氷は地面に落ち 雪面も幾分柔らかくなってきている 少しの差で気温が随分と違っているようだ

 山頂に出る 今日は淋しい山頂 誰もいない 景観はきかない 尾根道ですらガスに覆われている 岡山側は周辺の山が見渡せるものの灰色の世界 汗で濡れた下着を着替え早々に下山する

 下山は岡山側に降りる 六合目辺りまで来ると雪が無い所が所々に顔を出すようになる 四合目では雪質が柔らかくなり 次第にルート上の雪はまばらになる 三合目の標識のある場所で軽アイゼンを脱着する 登山口で出会った老夫婦は果たしてここまで来れたのだろうか 運動靴では足元が悪いなと思いながらゆく すぐに林道に出る



アプローチ
 429経由で旭町-県道30落合-313勝山-181新庄と走り 毛無山の案内に従い181を右折する この辺りから道路脇に雪が残っている 倉敷を出た時は青空が広がっていたが北上するに従い雲が出てきて太陽はすっかり隠れてしまった

 毛無山山の家の屋根には雪がまだ残っている 山の家の前の駐車場に駐車



 当初の計画は下蒜山に登ろうと思っていた 勝山で313見尾で全面通行止めの標識があったが見尾はどこかわからない 櫃ヶ山の先であれば櫃ヶ山にでも登ろうと考えながら行くが通行止めの個所は櫃ヶ山まで約4Km程手前 往復7〜8Kmを歩くのは面白くない 新聞で読んだ毛無山にしようと勝山に戻り新庄へ向う